もくじ
かぼちゃの馬車が危険と見分けられた方法を解説します

サラリーマン不動産投資家のもふ(Twitter, Line@)です。
不動産投資を始めたいけど、大きな金額の借金を背負うので、万が一でも失敗したら取り返しがつかなくなる…と悩んでいませんか?僕も始めるまでは心配していました。
このかぼちゃ馬車の問題では、この物件を購入された数100名の投資家が破産の危機に陥ってしまっています。
一方で、僕ら不動産投資家は、かぼちゃの馬車が危ないことをかなり前から予想していました。
この記事では、僕ら不動産投資家が、どういうところからどこからこの破綻を予想していたのか、初心者にもわかりやすく解説します。
こういう例を勉強することで、危険な不動産を購入する方を減らしたいと考えています。
かぼちゃの馬車の問題の全容は、こちらをご参照ください。
かぼちゃの馬車にサラリーマンが騙されたスキームを解説
また、一連のかぼちゃの馬車の問題についてはこちらをご覧ください。
融資を受けやすくするため、資産の捏造や、物件の家賃の捏造、空室を隠したりしていた不正をスルガ銀行の行員が知っていた可能性が指摘されつつあります。
さすがにこの問題がここまで大きく不動産投資業界を大きく揺さぶることになるきっかけになるまでは予想ついていませんでした。
かぼちゃの馬車にサラリーマンが騙された手口の解説動画はこちら
シェアハウス、かぼちゃの馬車がサブリース契約を解除
株式会社スマートデイズが運営する、「かぼちゃの馬車」というシェアハウスがあります。
このシェアハウスはサブリース契約と言って、スマートデイズが大家さんに家賃を保証する契約をしていました。
しかし、スマートデイズが大家さんに家賃を支払えず、サブリース契約を解除するという問題が起こっています。シェアハウスに入居者が付かずに、スマートデイズが大家さんに家賃を支払えなくなったのです。
大家さんは、銀行から融資を受けてシェアハウスを購入しているので、サブリース契約を解除されたら、銀行への返済が厳しくなってしまっています。
空室が多いシェアハウスなので、家賃を十分に稼げないのです。
このかぼちゃの馬車ですが、不動産投資家界隈では「かなりヤバそう」と、ずいぶん前から話題になっていました。僕ら不動産投資家の中では、普通に破綻しそうということが見えていたのです。
しかし、実際に被害にあわれた方は1000人近くいらっしゃるそうです。。
不動産投資家からすれば危険と分かる問題ですが、普通の方にはリスクがわかりにくい。とても危険なことだと思います。
こういう物件を購入しないためには、どのようなところに気を付けるとよいのでしょうか?
こういう失敗例を学ぶことで、今後不動産投資を始めようとされる方が失敗するリスクが少しでも下がればいいと思っています。
かぼちゃの馬車の破綻を予想できたポイントの簡単なまとめ

- 低利回りの物件に対し、高金利で長期間の融資を受けていた
- 物件の価格が高すぎた
- 入居者が付かないことが予想された(家賃が高い、部屋が狭い、立地が悪い)
- 経営が成り立たないため、家賃保証がすぐ解約されることを知っていた
買ってしまわれた方が、どうして買ったのかのポイント!
- 家賃を保証するサブリース契約がずっと続くと信じていた
- キャッシュフローがでているように見えた
- お洒落なイメージで入居者が付くと思っていた
という違いがあります。事前に気が付いた不動産投資家と、購入してしまったサラリーマンとの考え方の違いを見ていきましょう。
低利回りの物件に対し、高金利で長期間の融資を受けていた

かぼちゃの馬車の利回りは8%程度でした。シェアハウスで利回り8%は、かなり低い利回りになります。
シェアハウスは運営費がかかるため、表面利回り12%くらいは欲しいところです。
また、利回りが8%と低いので金利は1%前後で融資を受けたいところですが、実際はスルガ銀行で30年の期間で3.5%の金利で融資を受けていました。
収益8%に対して、金利だけで約半分の3.5%も取られてしまうのです。
どんなに頑張っても、最大で4.5%の収益にしかなりません。
これでは全く儲からないレベルです。初めから勝負はほぼ決まってしまいます。
しかし、30年以上の融資を受けて、元利均等という返済方式で当初の元本返済を少なくするという返済方法を選んでいるため、手元にお金が残るように見えてしまっています。
不動産投資家だと、8%の物件に3.5%の金利で融資を受けて物件を買うのはありえないレベルです。
※高金利で融資を受けるのは悪くはなく、低利回りの物件を高い金利で借りるのが危険なのです。。利回り20%の物件を、4%とかの金利で借りても問題ないと思います。
物件の価格が高すぎる。家賃想定が高すぎる

このShare Paradeさんのサイトによると、100㎡のシェアハウスが1億円しています。
建物だけなら、2000万円~3000万円くらいで建てられてしまうレベルです。
物件の価格を高くして、利益を取ろうとしていたと思われます。
1部屋7㎡くらいで10部屋作ったとした場合、シェアハウスなので1部屋の家賃は4万円くらいがいいところでしょう。。
そうなった場合、月に40万円の収入で、年間で480万円の家賃収入にしかなりません。物件の価格が1億円だったら、利回りは4.8%です。
それくらいの家賃しか取れないのに、サブリースで1部屋6万円で借り上げていたようです。
実際にはありえない高い家賃で貸し出すとして、8%くらいまで利回りを上げて売り出していました。
そのため、不動産投資家は、物件の情報を一目見ただけで

って思っていました。
「30年間家賃を保証する」と言ってたとしても、30年間赤字を垂れ流して生き残れるような企業はないので、どこかで契約が解除されたり、サブリースのお金が支払えなくなると不動産投資家は見ていました。
どんな保障でも、実態の家賃以上の保証は不可能だと思います。
そういう現実的におかしい価格でのサブリース組んでいても、破綻しますよね。。
入居者が付かないことが予想された
2017年あたりから、郊外の駅にシェアハウスが建ち始めました。
しかも徒歩10分を超えるような地域にまで新しくシェアハウスが建ち始めましたのです。
そもそも、シェアハウスは都心の駅近くに安く住めるのがメリットとして需要が高いのに、郊外の駅で、しかも駅から遠く離れたところにシェアハウスを建てても需要がないと思っていました。
サブリースの赤字をシェアハウスを高く販売した利益でカバーしていたので、とにかくたくさん建てて販売する必要があったのではないかと予想しています。そのため、需要がないような地域にも建てざるを得なかったのでしょう。
実際に、郊外のかぼちゃの馬車の物件は、ほとんど入居者がついていない物件があるそうです。先日、別の会社のシェアハウスが競売に出ていましたが、サブリースの家賃保証は月に70万円だったが、実際は3.2万円で1部屋埋まっていただけだったとのことです。。
家賃が月々3.2万円しか入ってこない状態なのに、その会社は大家さんに月々70万円支払う契約だったとのこと。。こんな状態で、その会社の経営がうまく行くわけはありませんよね。。
私は入居者が付くかどうか、やはり大家さんが経営者として責任持って判断する必要があると思います。いくら業者さんが大丈夫と言っても、入居者が入らないということはあり得ます。。
不動産投資は人に任せてすべて判断すると、あとで取り返しがつかなくなる可能性があります。本当に注意が必要です。
その他にも、部屋が狭すぎるとか、リビングがないのでシェアハウスの醍醐味がないので面白くないだろうとか、いろいろ言われていました。
かぼちゃの馬車が危険と分かったまとめ
不動産投資家は、かぼちゃの馬車の運営が行き詰まることを予想していました。その理由は、低利回りで高金利の融資、物件価格が高すぎ、家賃想定が高すぎて、物件に魅力がなく、入居者が付かないことが予想されたからです。
- 低利回りの物件に対し、高金利で長期間の融資を受けていた
- 物件の価格が高すぎた
- 入居者が付かないことが予想された(家賃が高い、部屋が狭い、立地が悪い)
- 経営が成り立たないため、家賃保証がすぐ解約されることを知っていた
いくら家賃保証を付けると言っても、入居者が付かない赤字の状態で永遠に保証できる会社なんて世の中に存在しません。。サブリースの保証を打ち切られても、自分で経営ができる物件を購入する必要があります。
茂風 智文は、かぼちゃのような破産のリスクがある不動産を見分け、買った瞬間に利益が出せる不動産投資のコンサルティングを行ってます