シェアハウスのかぼちゃの馬車を販売していたスマートデイズ社が破綻しました。
実際の家賃よりも高い金額で家賃保証することで、市場よりも高い価格でシェアハウスをサラリーマンに販売。
その販売利益で家賃保証の赤字を埋める自転車操業をしていました。
しかし、融資を出していたスルガ銀行が融資をしなくなったため、シェアハウスが売れなくなり、家賃保証を支払えなくなり破綻しました。
その事件を発端に、スルガ銀行の不正融資問題が明らかになり、その問題はスルガ銀行だけではとどまらずほかの銀行にも波及しています。
この記事では、かぼちゃの馬車の破綻をきっかけに発覚した、銀行の不正融資問題についてまとめています。
もくじ
かぼちゃの馬車の問題、スマートデイズ問題のまとめ

かぼちゃの馬車の物件を買われた方は、借金が返済できずに破産される方が増えています。
競売にシェアハウスが出始めました。約1億円で購入した物件が、4000万円くらいで競売で売却されています。。
今まで、物件価格の3割~5割の価格で競売で売却されています。まさに弱肉強食の恐ろしい世界。
1億円で買ったシェアハウスが数年で3000万円になってしまうのです。
ライフワークの一環として競売にかかったシェアハウスの行き先を見届けているんですが…
・買値の5割で中国人がキャッシュでお買い上げ
・買値の4割で産廃屋がキャッシュでお買い上げ
・買値の3割でギガ大家がキャッシュでお買い上げ
いずれも資本主義を感じる末路をたどっています。— どエンド君 (@mikumo_hk) June 15, 2018
サラリーマンでこれから不動産投資を始められる方は、こういう危険なスキームに引っかからないように気を付けないといけないです。
僕ら不動産投資かは、かなり前からかぼちゃの馬車が危ないスキームだと見破っていました。どうやって見破っていたかをまとめました。見破る方法がわかれば、今後も騙される可能性は小さくなります。
スルガ銀行の不正融資の問題

かぼちゃの馬車に融資していた銀行はスルガ銀行だけでした。
もしスルガ銀行が融資をしていなかったら、かぼちゃの馬車問題は発生し得ませんでした。実際、スルガ銀行がかぼちゃの馬車に融資をしなくなった事が、スマートデイズ社が破綻したきっかけになりました。
2018年5月15日 スルガ銀行が不正を認識して融資をしていた
2018年6月5日 スルガ銀行が中古マンションにも不正融資をしていたことが反映
2018年6月5日には、スルガ銀行行員が中古の不動産投資物件でも不正を把握して融資していた可能性が朝日新聞によって指摘されています。空室にカーテンをつけることで満室に見せて、融資を出やすくしていた可能性が指摘されています
2018年6月27 スルガ銀行以外の銀行が不正融資をしていた可能性
スルガ銀行以外の銀行も不正融資をしていたと報道されました。法人スキームについても解説しています。
2018年7月2日 スルガ銀行が反撃!購入者を詐欺なようなものと批判
2018年7月2日に、スルガ銀行が融資を受けた方から訴えられました。そこでスルガ銀行が反撃に!
2018年8月21日 スルガ銀行が不正融資を1兆円以上
日経新聞によると、第三者委員会が調べた結果、資料の改ざんなど不正な融資は1兆円規模になると報道。
不適切な手法の一つが二重の売買契約書だ。行内ルールでは融資上限を物件価格の90%としている。販売業者が借り入れ希望者と結ぶ契約書には実際の物件価格を表記するが、販売業者がスルガ銀に出す契約書の物件価格は実際より高くする。それを行員が見逃すことで全額を融資していた。
中古のアパートやマンションへの融資でも、入居率や家賃収入などを記載した書類が偽装されている事例が見つかった。空室率が高く、半ば不良化している物件でも、稼働率の高い優良な物件に見せる手口として使われていた。第三者委関係者によれば、借り入れ希望者の年収や預貯金残高を水増ししていた例も含め、手続きに何らかの不適切な行為が入り込んでいるのは投資用不動産融資の過半に達しているという。
スルガ銀行は、まだ聞いていないと否定。。どうなるのでしょうか!?
このニュースについて、動画で分かりやすく解説しています。
https://youtu.be/-go-R-q24IM
2018年8月27日 創業家の岡野会長が辞任
日経ニュースより、創業家の岡野会長が辞任されるとのにゅうすが報道されました。
スルガ銀行の岡野光喜会長(73)が辞任する意向を固めたことが27日、わかった。同行はシェアハウス向けを含む投資用不動産融資で、改ざんされた審査書類に基づく不適切な融資が横行していた。創業家出身で30年間にわたりトップを務めてきた責任は重いと判断。企業統治(ガバナンス)の欠如で不適切な融資のまん延を防げなかった経営責任を明確にする。
スルガ銀では、行員が年収証明や預金残高を示す書類が改ざんされていることを知りながら融資していたことが明らかになっている。第三者委や立ち入り検査中の金融庁は長年にわたりトップをつとめながら行内の監督を怠った責任を重くみており、辞任は不可避の情勢だった
日経 2018年8月27日
2018年9月7日 スルガ銀行の不正融資問題の第3者委員会の調査結果の紹介
スルガ銀行の不正融資を調査するため、第3者委員会が結成されました。
その調査委員会が、調査結果をリリースしています。
第3者委員会の報告書をまとめた記事を作成しました。
2018年10月5日 金融庁がスルガ銀行に対し半年間の業務停止命令を下す
数々の不正が明らかになったため、金融庁がスルガ銀行に対し一部業務停止命令を下しました。
スルガ銀行のプレスリリースから、理由を抜粋しました。
- 不動産屋さんが資産や物件情報をねつ造しているのを知っていて融資した
- 顧客の利益にならない商品を押し売りした
- 審査部がまともに機能してなく、制御不能になっていた
- ファミリー企業に対し、不適切な融資をしていた
- 反社会的勢力に口座開設を続けていた
- 金融庁にうそをついていた
- 全部ひっくるめて、経営層含めてちゃんと対策しなさい
金融庁のスルガ銀行に対する一部業務停止命令の内容とまとめ記事を作成しましたので、詳しくはこちらをご覧ください。
2018年11月12日 スルガ銀行が前会長ら9名に35億円の損害賠償で提訴
スルガ銀行が、旧取締役会や執行役員を提訴しました。スルガ銀行の発表はこちら。
スルガ銀行(静岡県沼津市)は12日、不正融資問題で多額の損失を招いたとして、創業家出身の岡野光喜前会長ら9人に連帯して35億円を支払うよう求める損害賠償訴訟を静岡地裁に起こしたと発表した。失墜した信用を取り戻すため、旧経営陣らへの責任追及を本格化した。
不正の温床となったシェアハウス向け融資で、焦げ付きを回避する措置を講じる法的義務に違反したと、外部の弁護士らでつくる委員会が認定した。9人合計で35億円を支払うよう求め、連帯請求の範囲は責任が最も重い岡野氏と、同氏の実弟で副社長を務めた故喜之助氏がともに35億円。米山明広前社長ら7人はそれぞれ11億円。
-共同通信-
請求金額は、以下のようになっています。
- 岡野 光喜 金 35億円
- 故・岡野 喜之助(訴訟当事者は同人の相続人) 金 35億円
- 白井 稔彦 金 11億円
- 望月 和也 金 11億円
- 八木 健 金 11億円
- 岡崎 吉弘 金 11億円
- 米山 明広 金 11億円
- 柳沢 昇昭 金 11億円
- 麻生 治雄 金 11億円
合計35億円の損害賠償を、9名で分担して支払う訴えとなっており、責任の大井総業家の岡野さんは35億円の責任、そのほかの取締役と執行役は11億円の責任となっています。麻生 治雄さんは執行役で、そのほかのメンバーは取締役です。
2019年5月15日 スルガ銀行が971億円の赤字転落。元本カット
2019年5月15日に、スルガ銀行の決算書の発表がありました。971億円の大幅赤字転落や、元本カットなどの発表が印象的でした。
もし、利益の出ない物件を保有していたら…売却の査定に出してみる
かぼちゃの馬車を発端に発覚したスルガ銀行の不正融資問題、また今回新たに出てきたTETERUの問題など、不動産投資業界はかなり混乱している状態です。
銀行も、不正融資を疑い始めて融資をかなり絞り始めていますし、金融庁から指導が入るという噂も流れてきています。
銀行が融資を出さなくなると、購入できる人がいなくなり物件が売れなくなります。そうなると、さらに物件の価格が下がる可能性があります。
現に、物件が売れなくなったため、水戸大家さんなどたくさんの投資物件を扱う不動産屋さんが廃業しています。
もし、あなたが利益が出ない不動産をお持ちでしたら、売却の査定に出してみて自分の不動産がいくらくらいで売却できそうかを調べてみるのがおすすめです。
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こちらのほうが、より広くいろいろな会社に査定していただくイメージだと思います。
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物件価格が下がり続けていて、売りたくても銀行の残債より高く売れないから持ち続けるしかない。。。そうなる前に、素早い判断と行動が重要です。船が沈む前に脱出することは、時には大切になります。
売却を考えているなら、査定に出してまず自分の物件の価値を把握しておきましょう。