もふもふ不動産もふです。
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今回は、かの有名なトップユーチューバ―であるヒカルさんが、投資用ワンルームマンションを購入した動画を出されていたので、どのような物件なのかや、実際に物件を購入するにあたってどこを気を付けるべきなのかなど、不動産投資家として解説してみたいと思います。
なおヒカルさんは、プレゼント用としてお父様にマンションを購入されたとのことなので、決してディスる目的で解説するわけではないことを、あらかじめご承知おきください。
この記事では
- ヒカルさんが購入された投資用ワンルームマンションの詳細
- 不動産投資家ならこの不動産をどう判断するのか
- 不動産投資における重要な点
- 不動産投資家からヒカルさんへ伝えたい事
などを解説していきます。

もくじ
ヒカルさんが購入した投資用ワンルームマンション(区分マンション)の解説
さて、この度ヒカルさんは、以下のような物件を購入されていました。
- 物件の価格は3000万円
- 駅から徒歩3分
- 家賃保証がついて8万6千円
- 住所は東京都調布市多摩川

調布の隣駅である、京王多摩川駅から徒歩3分の物件のようですね。
仮に住まわれた場合、住所が特定されるのではないかと懸念が残りますが・・・。
各駅の電車しか止まらないようですが、中々良いところだと思います。
不動産投資家が実際に確認する点
①不動産の利回り(収益性)
不動産投資において一番重要なのは、収益です。
「物件価格に対してどの程度の家賃収入が得られるか」を利回り(表面利回り)と言います。
今回ヒカルさんが購入された物件の家賃は、家賃保証がついて8.6万円でした。
また、「区分マンション」ですので、管理費と修繕費がかかります。
それらを仮に1万円とし、収益合計からマイナスすると、以下のようになります。
- 家賃は8.6万円(家賃保証)
- 管理費+修繕費は合計で1万円
- 収益は年間で103.2万円(8.6万円×12ヶ月)
- 管理費+修繕費を引くと、91.2万円
- 利回りは103.2万円/3000万円=3.44%(3.04%)
都内の新築ワンルームマンションの相場に詳しい訳ではないのですが、恐らく平均的な利回りである印象です。
②物件の維持費
また、物件の購入時には、維持費がどれくらいになるのかを気にしておいた方が良いです。
- 固定資産税
- 退去した時の広告費
- リフォーム費用
- 家賃下落と空室のリスク
先ほど説明した通り、管理費と修繕費を引くと91.2万円になります。
更に、新築物件にはかかりませんが、今後絶対かかるものとして、固定資産税があります。
これもあくまで予想にはなりますが、5万~10万円かかると思われます。
なお、物件購入時に、不動産取得税や登録免許税もかかってきますが、今回は除外しています。
固定資産税・・・毎年1月1日現在において、土地・家屋等を所有している者に対し、市町村が課税する地方税のこと。
不動産取得税・・・不動産を有償または無償で取得した場合や改築等により不動産の価値を高めた場合に、その取得者等に課税される地方税のことである。
登録免許税・・・不動産の所有権を登記する場合や、抵当権を登記する場合に、登記所で納付する国税のことである。 不動産情報サイト アットホームより引用
ヒカルさんが購入した投資用不動産の評価
①不動産投資家の判断
投資家の判断としては、今回の物件を購入するのは厳しいと思います。
ヒカルさんは3000万円を現金一括で購入されるようですが、一般的には融資を使います。
また、融資を借りる人の信用度にもよりますが、金利は1%~3%くらいになるでしょう。
仮に利回りが3%の物件を金利が3%である融資を使って購入したとしても、利益と利子がトントンになってしまうので、儲けることができません。
物件の価格が将来的に値上がりすることを期待して購入するのであればありかもしれませんが、日本の不動産の価格は一般的には下がる傾向にあります。
未来のことは分かりませんが、今回のヒカルさんの物件については一等地ではないため、値上がりも期待ができないと予想しています。
②区分マンションに対する銀行の評価
投資家から見ると、新築のワンルームマンションを購入すると銀行からの評価が下がることもあり、購入しづらいということがあります。
仮に3000万円の現金を持っている場合、銀行は「3000万円の資産を持っている」という評価をします。
しかし、今回のヒカルさんのように現金3000万円で物件を購入した際、普通は3000万円の価値があると思われがちですが、銀行からの評価だと2000万円や1000万円など、価値が下がってしまう可能性があります。
これを「信用を棄損する」と言ったりします。

これは銀行や評価方法によって異なるので、あくまでイメージとして捉えてください。
丸ごと融資を使って購入したとすると、その分借金が多いという風に見えてしまいます。
従って、新築のワンルームマンションや区分マンションは、銀行からの評価が出にくいということがあります。
物件自体に価値がない訳ではなく、あくまで銀行がそういった評価をするという点に注意して下さい。
投資用不動産を購入する時の注意点
何点か注意すべきところがあるのですが、注意していないと、思っていた物件と違っていたりだとか、想定と違ってくる点が出てきてしまいます。
ですので、以下の点を事前にしっかりと確認しましょう。
①収益性に問題はないか
自分が納得のできる収益・利回りなのかは、きちんと確認しましょう。
今回のヒカルさんの例でいくと、普通の新築の3.4%の収益性ですね。
ヒカルさんの場合は、お父様へのプレゼント用ということ、儲けることが前提にある訳ではないようです。
そのため、納得できていれば良いですが、「もっと利回りがあった方が良いな・・・」と思うのであれば、その物件の購入はしっかりと検討しましょう。
②家賃は妥当であるか
今回の8.6万円の家賃は、果たして妥当な値段なのかを確認しましょう。
家賃が妥当でなく、高すぎたりすると入居者がつかなくなるケースもあります。
逆に安くしすぎると、十分な家賃収入を得ることができず、結果的に利回りが下がってしまいます。
周囲の物件の家賃を調べることで妥当な価格を把握することは可能ですので、調べておいた方が良いでしょう。
③入居者や空室の状況
もし周囲の物件も空室だらけだとすると、それだけライバルが多いということになります。
入居者がついて家賃をいただかないことには収益は生まれませんので、入居者がつくかどうかも確認しておいた方が良いです。
周りに新築のマンションやアパートがどんどん建築されていると、競争が激しくなり、それだけ家賃も下げないと入居者がつかないといった事態にもなりかねません。
ですので、購入するエリアが栄えているから大丈夫と安心するのではなく、需要に対して供給が多すぎないかを見極めましょう。
④リセールバリューはいくらか
ここはわかりづらい部分なのですが、買った物件がいくらで売却できるのか、ということです。
ヒカルさんは、3000万円で買った物件がいくらで売却できるのかをきちんと確認されていましたね。
3、4年前にも区分マンションを購入された動画を出されていましたが、その時も同じ質問をされていて、嗅覚が鋭いと言いますか、商売の才能があるんだなと思いました。

この点を気にしている人はかなり少ないです。
仮に3000万円で購入したとしても、場所によっては、20年後には1000万円でしか売れない、といったことは普通によくある話です。

何年後にいくらで売れるか、それによってトータルで見た時の収益が変わってきますので、不動産投資家であれば、リセールバリューは絶対に気にしますね。

不動産投資家からヒカルさんへ伝えたいこと
ヒカルさんが物件を購入される動画の中で「月に1000万円ほどの家賃収入があったらいいな」と仰っていました。
30億円の物件を購入し、利回りが3%だと想定すれば、年間1億円の収入となります。
その収入を12ヶ月分で割ることで月に1000万円の家賃収入になるので、そういったイメージをされているようなのですが、不動産投資家は実際にはもう少し違うことをやっています。
①更に高利回りの不動産を購入する
1つ目は、難易度が上がるのですが、更に高利回りの物件を購入することです。
高利回りの不動産の例としては、以下のようなものがあります。
- 新築アパート1棟:7~8%
- 中古マンション1棟:10%~
場所や建築物の材質にもよって利回りは異なりますが、都内でRC(鉄筋コンクリート)であれば、5~6%くらいになることもあります。
また、これはよく出す例なのですが、我々不動産投資家はダイヤモンドを発掘しているようなイメージです。

鉱山に潜って、土砂崩れなどの危険な目にも遭いながら、ダイヤモンドの原石(=埋もれている高利回りとなりえる物件)を探しています。
問題のある物件を自分自身のスキルで修繕することで、利益を得ることができているのです。
一般の方であれば、不動産屋さんで売っている物件を購入しています。
それが悪いわけでは決してありませんが、ダイヤモンドの例で表現すると、宝飾店でダイヤモンドを直接購入していることになります。
僕も初めは、不動産屋さんで物件を購入していましたが、徐々に難易度の高い方にシフトチェンジしていき、より大きな利益を取れるようになりました。
②融資を受ける
2つ目は、融資を受けて物件を購入することです。
1つ目に解説した高利回りの物件を購入するためにも、融資を受けることで、より大きな収益を得られる可能性が広がります。
例えば3000万円あるのであれば、それを頭金として3億円の物件を購入したりしています。
テコの原理と同じく、レバレッジをかけると言ったりもしますね。
レバレッジ効果とは・・・そもそも、レバレッジ効果とは「テコの原理」のことです。つまり、小さい力で大きな効果をもたらすという意味で、不動産投資に置きかえると「小さい資金で投資効果を上げ、さらに収益性を高める」ということになります。具体的には、自己資金と借入金を併用することで、見た目の利回り以上の収益を得ることができるというものです。
みずほ銀行より引用
レバレッジをかけることで、一気に規模を拡大することができます。
まとめ
今回は、ヒカルさんが不動産投資マンションを購入された件について解説しました。
お父様へのプレゼント用として購入されたとのことなので、本当に素晴らしいことだと思います。
また、新築の物件ですので、退去も少ないでしょうし物が壊れたりといった手間も少ないでしょう。
ただ、新築であるがゆえに、収益性はよくありません。
そのため、我々不動産投資家であれば、融資を使って更に高利回りの物件を購入します。
不動産投資用の物件の購入については、何を目的として購入するかが大切です。
その目的にマッチするかどうか、事前にしっかりと調べた上で購入されることをお勧めします。
なお、今回の記事の内容はコチラから動画でもご視聴頂けます。
ヒカルさん自身の動画についてはコチラからご視聴いただけます。