ダン高橋氏のポストプライム株が大暴落した本当の理由とは?全株売却・上場ゴールまでの顛末をわかりやすく解説

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有名YouTuberである高橋ダンさんの会社、PostPrime(ポストプライム)の株価が大暴落しています。なぜポストプライムの株が暴落しているのか、これまでの経緯を含めてわかりやすく解説していきます。

端的に言うと、2024年6月の上場時から資金調達のバランスに違和感があり、その後創業者のダン氏が保有株を大量に売却し続けていることから株価が下落。

7月以降、ダン高橋氏が株を売り続け株価が大暴落している
7月以降、ダン高橋氏が株を売り続け株価が大暴落している

さらに赤字決算や代表の異動なども重なり、最高値から株価が約5分の1にまで暴落しました。そして2026年1月、ダン氏はついに保有株をすべて売却。上場から全株売却(いわゆる上場ゴール)までの顛末を、時系列でわかりやすく解説します。

ポストプライムはどんな会社か?

創業者の高橋ダンさん 元ウォール街出身の投資系YouTuberとして有名な高橋ダンさんが創業した会社です。

「投資を学べるSNS」という位置づけで、課金ユーザー向けに投資情報を提供したり、証券口座開設のアフィリエイトなどで収益を上げるビジネスモデルのようです。

YouTubeで集客し、自社のSNSアプリへ誘導するというモデルですが、個人的には異なる媒体へユーザーを流し込み、さらに課金させるというのはビジネスモデルとしてかなり難しいという印象を持っていました。

PostPrime
PostPrime 

2024年6月の上場と、会社にはお金が入らず、創業者に巨額の富が入る上場の「違和感」

上場時のインタビュー。Capital eyeより
上場時のインタビュー。Capital eyeより

どこからポストプライムがおかしくなってきたかというと、個人的には2024年6月の上場時点から強い違和感がありました。

通常、上場(IPO)とは、株式を新規発行して市場から資金を調達し、その資金で人材採用やシステム投資を行い会社を成長させるために行います。

しかし、ポストプライムの上場時の目論見書を見ると、会社が新規発行したのはわずか10万株。会社の手取り金額は約3000万円ほどでした。これでは会社を大きく成長させるための資金としては全く足りません。

以下の株の売り出しのお知らせによると、

会社が10万株しか発行せず、3340万円しか資金調達できていない。
会社が10万株しか発行せず、3340万円しか資金調達できていない。

一方で、創業者のダン氏は自身の保有株を283万株も売り出し、約12億円もの大金を手にしています。

会社には3000万円しか入らず、創業者個人には12億円が入る。この比率を見た瞬間に、多くの投資家は「会社を成長させる気があるのか?」「上場ゴールではないか?」という違和感を感じたはずです。

25年7月22日 代表交代と株式売却。株価は暴落の序章

「高機能トレード」発表で一時上昇するも...

上場後、一時的に株価が下落していましたが、「Taka Tradee」システムの開発発表などにより株価が持ち直す場面もありました。

そんな中、7月22日に驚きの発表がされたのです。

突然の社長交代の衝撃

ポストプライムより引用
ポストプライムより引用

しかし、その直後の2024年7月1日、ダン氏は代表取締役を維持しつつも、新たな社長が就任する代表交代を発表しました。

「業務執行体制を維持します」と書いていますが…。そしてホームページから社員が消えて名前だけになりました。

50万株の売却を発表

流動性改善の目的で50万株を売却。誰が売り出すかは書いていない。
流動性改善の目的で50万株を売却。誰が売り出すかは書いていない。

さらに、「流動性を高めるため」として50万株(約3億円相当)の売却を発表。これでダン氏の手元には合計で約15億円が入った計算になります。

その後の変動報告書で、高橋ダンさんの会社から変動報告書が出されました。

Dan Takahashi LLCが50万株を売却
Dan Takahashi LLCが50万株を売却

突然の社長交代の発表と株の売却で、株価が暴落を始めました。。

止まらない創業者による「売り」と株価の暴落

7啞月以降、株価が暴落していて1/5になっている。
7啞月以降、株価が暴落していて1/5になっている。

個人的に「これはヤバイ」と思ったのが、その後もダン氏が市場で自身の持ち株を断続的に売り続けている点です。

大量保有報告書を確認すると、上場時に約66%あった保有比率が、7月以降断続的に売却され、12月時点では50%を切る水準まで低下しています。

ほぼ毎日売りに出している。大量保有報告書より
ほぼ毎日売りに出している。大量保有報告書より

社長がほぼ毎日、株を売り続けている。
12月2日 1.38%
12月1日 1.89%
11月28日 0.39%
11月27日 0.32%
11月26日 0.61%
11月25日 0.29%
11月21日 0.32%
11月20日 0.44%
11月19日 0.27%
11月18日 0.33%
11月17日 0.48%
11月14日 0.74%
11月13日 0.80%
11月12日 0.37%
11月11日 0.37%
11月10日 0.22%
11月7日 0.12%
11月6日 0.23%
11月5日 0.42%
11月1日 0.81%
10月31日 0.46%
10月30日 0.47%
10月29日 0.52%
10月28日 0.26%
10月27日 0.32%
10月24日 0.21%
10月23日 0.21%
10月22日 0.23%
10月21日 0.22%

創業者であり代表権を持つ人間が、ここまで細かく株を売り浴びせて換金するケースは、私の投資家人生でもあまり見たことがありません。

12月に入ってから株の売却がさらに加速。怪しい買いの板も…

これまでは数万株で0.5%程度の株を日々売っていましたが、12月に入り売却の株数が激増しています。

12月1日に19.3万株 1.89%を売却し、翌12月2日には14.1万株 1.39を売却しています。

今後も1%変動するたびに変動報告書が出てくるので、さらに売られる可能性があります。

怪しい見せ板も出てきた

12/1には450万株の買いが現れました。

翌12月2日にも250万株の買い板が現れています。

12月2日にも不自然な買い板が…
12月2日にも不自然な買い板が…

一般的に買う気がないのに買い注文を入れることは見せ板といって禁止されています。

見せ板の可能性があり、株価を下げたくない誰かが見せ板を出している可能性があります。。

見せ板
見せ玉ともよばれ、約定する意図がない大量の注文を出して売買成立直前に取消や訂正をするなど、他の投資者に相場の状況について誤解を生じさせ、売買取引に誘い込むこと。金融商品取引法で禁止されている相場操縦行為の一つ。

野村証券より引用

「社長は変わったので僕は関係ない」と無関係を動画でアピール

ダンさんのYouTubeより
ダンさんのYouTubeより

「ゴールド暴落、終わった?」で、のYouTubeで「PostPrimeとTakaTrade、僕は社長ではありません。7月以降、どちらの社長でもありません。 もちろんビデオ配信で応援している立場です」

と発言しており、会社のIRで「現代表取締役の高橋ダニエル圭は、引き続き代表取締役として、ヴーヴァンチュンと共に代表 権を持ち、業務執行体制を維持いたします。」と矛盾しています。どちらが正しいのかは謎です…

業績も厳しく、進捗率はわずか12%

決算解説資料より引用
決算解説資料より引用

決算内容も見てみましょう。発表された第1四半期の決算は、売上1.6億円に対し、8700万円の赤字でした。

年間の業績予想に対する進捗率はわずか12%にとどまっており、このまま巻き返して黒字化目標を達成するのはかなり厳しい状況に見えます。

業績が振るわない中で創業者が株を売り抜けている状況は、投資家心理を大きく冷え込ませます。

株価は780円から166円台へ——2025年12月上旬までの状況

ここまでの流れで、ポストプライムの株価は780円台から166円台まで暴落し、まさに「上場ゴール」と言われても仕方がない状況になっていました。

もちろん、創業者が持ち株を売ること自体は法律違反でも何でもありません。ルールの中での行為であり、合法です。しかし、社長がこれだけ株を売りまくり、業績も厳しい会社の株を買うのは非常にリスクが高い状態でした。

その後もダン氏の売却は止まらず、12月8日には1日で発行済み株式の約12%を売却。保有比率が19.8%になったところで、市場での売却はいったん止まりました。上場時の約66%からここまで市場で売り続けたケースは、私の投資家人生でも見たことがありません。

そして年末から2026年1月にかけて、この物語は一気に結末へ向かいます。

2025年12月16日 取締役2名が退任

CEO代表取締役だったヴーヴァンチュン氏と代表取締役だった高橋ダン氏の2名が代表取締役を退任。

ヴ―氏は退任でPostprimeを去るようです。

高橋ダン氏は取締役アドバイザーとしてPostprimeのクリエイターとして活動されるようです。

取締役なのに責任がないアドバイザーというのはよくわからないのですが、、取締役は会社に対する責任があります。アドバイザーとか顧問とかならわかるのですが、アドバイザーが取締役として残るのはよくわかりません。。

2026年1月14日にダンさんが全部の株を売却することを発表

2026年1月14日に、サイブリッジ合同会社の水口社長がダンさんが保有するポストプライムの全株の取得を発表されました。

pic.twitter.com/uFcMbxcnfH

1株144.5円で約3億円での売却となりました。

PostprimeのIRより引用。
PostprimeのIRより引用。

業績を下方修正する

10月の時点で進捗率が12%で、業績を達成できる見込みが全くなさそうなのに下方修正をしていませんでした。

10月15日の業績予想。達成できる見込みがなさそうだが下方修正はせず。
10月15日の業績予想。達成できる見込みがなさそうだが下方修正はせず。

株を売り切ったタイミングで、売り上げが13.89億円から5.97億円と売り上げが半分以下となる下方修正をぶち込んできました。

ダン氏がポストプライムの株を売り切るまでは下方修正を発表したくなかったのではないか?と邪推してしまいますね。

株を売り切ったタイミングでの下方修正。
株を売り切ったタイミングでの下方修正。

高橋ダン氏が株を売り切ったらストップ高へ

postprime株はぐんぐん上昇
postprime株はぐんぐん上昇

高橋ダン氏が株を全株売却した発表直後からPostprimeの株価は約2倍に跳ね上がりました。

逆神と言われていたダンさんの最後の逆神っぷりが出ていますね…

これは株を売るだけでやる気がない代表取締役だった高橋ダン氏が経営から離れ、サイブリッジ合同会社の水口代表が敬絵を握ることになった期待の表れでしょう。

株を売って株主を苦しめただけの存在がいなくなったことも大きいと思います。

この上場ゴールは伝説となる

私は20年以上投資をしており、上場ゴールは珍しい事ではありません。gumiやそのほかの企業も数々のすばらしい?上場ゴールを決めてきました。

そんな中でも、このポストプライムと高橋ダン氏の上場ゴールは今まで見たことないくらい素晴らしい?上場ゴールでした。

普通はどこかの企業とかに株を売却したりしてM&Aで上場ゴールをするのですが、ポストプライムでは創業者が市場で約1か月半に及び毎日出来高の25%の株を売り続けるというすごいことをやってのけました。

理論上は誰でもできるのですが、市場で毎日株を売り続けていたケースは見たことがありません。

市場で株を売り続ければ、株価は下落します。当然、株主は損をします。そういうことを気にしない強靭なメンタルが必要で、普通の人はできません。

自分の資産を増やすために淡々とすごいことをやってのけるメンタルには驚愕でした…(僕自身投資家で経営者なので、彼はそんなことをしないと稼げないのかという残念な思いもありましたが)

投資は自己責任…

この記事の前半でも書きましたが、普通は会社の成長のために上場しており、会社には3000万円しか資金調達せず、ダン氏自身が12億円自分の資産を増やすために上場し多様なものでした。

僕を含め、多くの投資家はこれを見たら「会社を成長する気はないな」と感じたものです。

今回の件は、現状ではすべて合法で、こういうことができてしまいます。封じる手段も難しいでしょう。

投資は自己責任です。自分の大切な資金をどこに投資するのか?大切な資産を失わないためにも勉強することは重要です。

「日本の金融リテラシーを上げたい」と言っていた高橋ダン氏は、最後に上場ゴールに気をつけろという課題をファンに身をもって知らしめたことで、日本の金融リテラシーは少し上昇したでしょう。。

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