「自社でもオウンドメディアで成功できる?」
「オウンドメディアを持つならどんな媒体が最適?」
オウンドメディアを使ったマーケティングが増え、自社でも参入すべきか迷っている方もいらっしゃることでしょう。
とはいえ、具体的にどのような運用を行えばいいのかわからないことも多いはず。
そこでこの記事ではオウンドメディアの成功事例を中心に、以下のことを紹介していきます!
- オウンドメディアの意味
- 成功のポイント
- 効果的な使い方
- YouTubeとの相性
オウンドメディアの新たな趣向として、動画との掛け合わせが注目されています。
YouTubeを活用した成功事例も掲載しているので、企画作りの参考にしてみてくださいね。
オウンドメディアを30秒でサクッと解説
成功事例を紹介する前に、オウンドメディアの特徴を知っておきましょう。
- オウンドメディアの意味
- プラットフォームの例
オウンドメディアについて軽くおさらいしておいたほうが、この先の記事が読みやすくなるはずです。
すでにオウンドメディアについて知っているも、復習ついでに簡単に確認しましょう。
復習の必要がない方は、次の章の成功事例からご覧ください!
1.オウンドメディア=自社所有のメディア
そもそもオウンドメディアとは「自社で所有しているメディア」のこと。
ブログや自社サイトなどのWebコンテンツを総称して使われています。
オウンドメディアは一般的なECサイトとは違って、直接的な売り上げを期待しているわけではありません。
ユーザーを第一に考えたコンテンツ作りで自社の価値を高め、潜在顧客との接点を生むことが目的です。
現在、商品マーケティングは売り込み型の手法から「ユーザーが自ら情報を整理して購入判断をする」スタイルへと変化してきました。
肝心な情報の入手経路はインターネットが半数以上と、テレビや雑誌の利用率を大きく超えることも分かっています。(参考:情報通信白書 総務省)
そのため、オウンドメディアに注力してユーザーが気になる情報を提供することで、購入のきっかけを作ることができるのです。
他にも、オウンドメディアには次の3つの役割が含まれています。
- ファン作り
- ブランディング
- 自動的な集客の仕組み化
自社による運営だからこそできる自由なメディア作りで、新たなマーケティングを進めましょう。
2.オウンドメディアの例
自社で管理するコンテンツがオウンドメディアと呼ばれています。
代表的な媒体は次の通りです。
- ブログ
- Webマガジン
- ホームページ
- パンフレット
- 雑誌
- カタログ
多くの企業はブログやマガジン形式のオリジナル情報サイトを、オウンドメディアとして使っています。
【自社サイト】オウンドメディアの成功事例
ここからは、オウンドメディアの成功事例を紹介していきます!
まず説明するのは、Webサイトによるオウンドメディアです。
- 北欧、暮らしの道具店
- 株式会社資生堂
- 株式会社サイバーエージェント
- アドビ株式会社
- 学校法人青山学院
具体的にどのような使い道があるのか、ここで知っておきましょう。
【成功事例1】株式会社クラシコム
株式会社クラシコムでは「北欧、暮らしの道具店」というオウンドメディアを運営しています。
北欧のライフスタイルをテーマにしたECサイトと兼ねて、以下のような内容を発信しています。
- インテリア作家やデザイナーとの対談
- スッタフ愛用のアイテム紹介
- レシピ
- エッセイ
読み物としての完成度が高く、雑誌のような感覚で閲覧できるメディアです。
ECサイトと紐付けて、気になった商品の詳細をすぐに知れる作りが特徴です。
また、スタッフやライターの名前と顔写真も公開したうえで記事を作成しています。
サイト運営者の人柄に触れられるので、ユーザーからの愛着も生まれるでしょう。
【成功事例2】株式会社資生堂
化粧品を手がける株式会社資生堂では、分野ごとにいくつものオウンドメディアを運営しています。
2020年現在、資生堂で手がけているオウンドメディアは次の7つです。
- こちら、銀座 資生堂 センデン部:商品の作り手やこだわりポイントを紹介
- 資生堂コラーゲン LABO:コラーゲンの基礎知識や魅力を解説
- WASO SHISEIDO:美と食のつながりを伝えるサイト
- 花椿:ファッションやアートなど美容以外の分野も紹介
- 就活メイク:就職活動におけるヘアメイクのコツを解説
- watashi+:商品紹介を中心に、美容コンテンツを配信
- Beauty & Co.:アラサー女子のための美容情報サイト
発信内容やターゲットによってサイトを使い分けていることがわかります。
ひとくちに化粧品といっても、ユーザーによって悩みや好みは変化します。
資生堂ではピンポイントなオウンドメディア作りで、深く狭い層に向けたサポートをしているのです。
【成功事例3】株式会社サイバーエージェント
AmebaブログやAbemaTVで有名なサイバーエージェントが運営するのは「FEATUReS」というオウンドメディアです。
コーポレートサイトをより分かりやすくまとめたようなメディア作りを行っています。
コーポレートサイトの多くは会社概要や投資家向け情報など、少し堅苦しい専門的な内容を発信しています。
しかし「FEATUReS」では誰にでも分かりやすい補足情報や、興味を惹きつけるような特集を多く掲載。
オウンドメディアを通じて就活生に会社の魅力を知らせたり、新しいサービスや技術について広く拡散したりしています。
【成功事例4】アドビ株式会社
動画編集ソフトや画像加工ソフトを開発しているアドビは「Adobe Blog」というメディアを作っています。
アドビ製品を愛用している人に向けた、各ソフトの教科書になるような発信内容です。
「アドビの製品を使いこなせるようになりたい」「もっと工夫を重ねてより良い作品を作りたい」と思う作り手の疑問に答えを提供し、顧客満足度を効果的に高めていることが予想できます。
顧客によって気に入られれば、製品のリピート率が上がるでしょう。
製品以外の情報もあるので、新たな顧客へのアプローチも同時に行っています。
【成功事例5】学校法人青山学院
学校法人青山学院は駅伝などで有名な私立大学です。
受験希望者とその保護者が大学を選ぶきっかけにできるようなサイト「アオガクプラス」を運営しています。
例えば、配信しているのは以下のようなコンテンツです。
- 教授や先輩へのインタビュー
- 学科ごとの研究内容
- キャンパス紹介
ターゲットを明確に決めることで、ユーザーに刺さる情報を的確に提供。
一般的な大学では、オープンキャンパスに行かないとなかなか詳しい情報が入手できません。
しかしオウンドメディアで「この学校で一緒に学びたい」と入学意欲を高めたり、入学希望者が大学生活にミスマッチを起こさないようにしたりする効果が見込めます。
【YouTube】オウンドメディアの成功事例
次に紹介するのは、YouTubeをオウンドメディア代わりに使った紹介事例です。
- 口元美容 かおり先生
- EveEve – 恋愛サポートメディア
- トヨタイムズ
YouTubeならではの発信方法も参考にしてみましょう!
【成功事例1】口元美容 かおり先生
歯医者の先生による動画投稿チャンネルです。
次のような内容を動画で分かりやすくまとめています。
- 治療を怠って症状が悪化した事例
- クリーニングによってたちまち歯が綺麗になる様子
- 歯に関する知識やノウハウの解説
テキストや静止画だけではなかなか伝わらないことを、時には衝撃的な動画で発信しています。
本人の人柄が動画に垣間見え「ぜひこの先生に治療を頼みたい」と思わせることに成功しています。
【成功事例2】EveEve – 恋愛サポートメディア
「EveEve – 恋愛サポートメディア」はマッチングアプリの運営会社が手がけるYouTubeチャンネルです。
インタビュー動画を中心に恋愛に関するコラムや知識を提供し、アプリでの恋愛成就をサポート。
誰でも楽しめるコンテンツで、まだマッチングアプリを使っていない視聴者からも評価を集めています。
【成功事例3】トヨタイムズ
「トヨタイムズ」は、自動車メーカーのトヨタが運営しているチャンネルです。
密着映像や取材映像を数多く取り扱い、番組としても完成度が高い動画ばかりです。時には社長自ら動画に登場しています。
香川照之さんのテレビCMでユーザーに印象付けてアクセスのきっかけにしています。
また、同名のWebサイト型オウンドメディアとも内容を連携。
アクセスの相互アップが期待できるでしょう。
オウンドメディアで成功するための5つのポイント
オウンドメディアはマーケティングの手法として優れていますが、ただ開設すればいいわけではありません。
コツを抑えて的確な運営を行う必要があります。
そこで、この章ではオウンドメディア成功のための5つのポイントを解説します。
- 目的やペルソナを明確にする
- 発信内容に一貫性を持たせる
- 定期的な更新をする
- 加筆・修正を怠らない
- 商品を購入するまでの導線を作る
それぞれ簡単に確認しましょう。
【オウンドメディアのポイント1】目的やターゲットを明確にする
目的やターゲットを具体的に決めて取り組んだ方が、オウンドメディアは成功しやすいです。
なぜなら目的とターゲットによって、発信内容にも変化が生まれるからです。
- 問い合わせを増やしたい
- 商品購入につなげたい
- 企業のファンを作りたい
など、オウンドメディアの目的は多様的です。
商品を購入してもらいたいならキャンペーン情報を多めに掲載するなど、目的に合わせて戦略を考える必要があります。
また、ターゲットによってもオウンドメディアに求めることや、知りたい情報が異なります。
- 性別
- 年齢
- 趣味
などを細かく設定することで、ターゲットにぴったりな内容を作れますよ。
【オウンドメディアのポイント2】発信内容に一貫性を持たせる
テーマはなるべく絞って、発信内容に一貫性を持たせるのをおすすめします。
オウンドメディアになるべく長く滞在してもらったり、何度も訪問してもらったりするにはユーザーとの信頼構築が欠かせないからです。
- サイト全体の雰囲気がバラバラ
- 今まで紹介しなかった商品ジャンルを急に取り扱う
このようなことが重なればユーザーからの印象は大きく変わるでしょう。
違和感が目立つメディアでは、ユーザーは定着しません。
担当者全員で方向性を共有し、統一感のある運営を目指しましょう。
【オウンドメディアのポイント3】定期的な更新をする
オウンドメディアでは、定期的な更新を心がけましょう。
訪問するたびに新しい内容が充実しているメディアの方が、リピーター作りに効果的だからです。
何度か訪問してメディアの内容を網羅したユーザーは、閲覧の楽しみがなくなって他のサイトにうつってしまいます。
また、企業に対するイメージも悪化するでしょう。
- ずっと更新が止まっているけど、まだ動いている会社なの?
- 注文してもちゃんと対応してくれるの?
古い更新日時のままのメディアでは、初めて訪れたユーザーにとってやる気のなさが伝わり、信頼に欠けます。
既存のユーザーを大切にするためにも、新しいユーザーを取り込むためにも、無理のない程度にマメな更新をしてくださいね。
【オウンドメディアのポイント4】加筆・修正を怠らない
オウンドメディアのコンテンツは、作成して終わりではありません。
情報の加筆や修正を行う必要があります。
なぜなら、内容を更新したり充実させたりすると、検索順位を底上げできるからです。
メディアのアクセス傾向を確認しながら、ユーザにとっての価値も向上できるように記事を万全な状態に整えましょう。
【オウンドメディアのポイント5】商品を購入するまでの導線を作る
オウンドメディアには、商品購入までの導線を作りましょう。
単なる読み物で終わっては、せっかくの成約のチャンスを逃してしまうからです。
オウンドメディアをきっかけに商品の購入意欲が高まったユーザーが、手間をかけずに購入に進めるよう、ECサイトにリンクを貼るなどするといいでしょう。
ユーザにとって便利なメディア作りで、満足度のアップもできますよ。
オウンドメディアで成功するにはメディアの掛け合わせが効果的
オウンドメディアで成功する秘訣は、メディア同士の掛け合わせです。
掛け合わせるべきメディアを相性してトリプルメディアと呼ばれています。
トリプルメディアは、具体的には次の3つの種類を指しています。
- オウンドメディア:理解を促すための自社所有メディア
- ペイドメディア:認知拡大のための有料広告
- アーンドメディア:ユーザーから評判や信頼を得るためのSNSやクチコミサイトなど
これらのメディアを、オウンドメディア中心に組み合わせて活用することがポイントです。
なぜなら、オウンドメディアは情報のコントロールを自社で行えるからです。
例えば以下のようなステップで活用できます。
- リスティング広告(ペイドメディア)でオウンドメディアに集客する
- オウンドメディアで顧客教育を行う
- オウンドメディアのコンテンツが評価され、SNSで拡散される
それぞれの役割を意識しながら、相乗的な効果を目指しましょう。
オウンドメディアにYouTubeをかけ合わせるメリット
YouTubeをオウンドメディアとして使う企業が増えています。
オウンドメディアとして使うメリットは次の5つです。
- 無料かつ簡単に挑戦できる
- ユーザーの興味を惹きやすい
- 拡散を期待できる
- そのまま自社ページに埋め込める
- 新たな顧客にリーチする可能性がある
時代に合わせたオウンドメディア作りのために、YouTubeの活用も検討しましょう。
【メリット1】無料かつ簡単に挑戦できる
YouTubeのオウンドメディア化は無料ででき、登録も簡単です。
オウンドメディアをWebサイトで作ろうとすると、サーバー代やサイト制作費など多額の費用がかかります。
また、管理に特別な知識はいらないので、自社の人材でも安心して取り組めます。
動画さえ用意できれば、SNSのような感覚でサクッとコンテンツを発表できますよ。
【メリット2】ユーザーの興味を惹きやすい
動画は、テキストに比べてユーザーの興味を惹きやすいコンテンツが作れます。
音声と映像の組み合わせにより、ユーザーに多くの情報を伝えられるからです。
具体的には、たった1分間の動画はテキストページ3,600枚分の情報が含まれるとされています。
文字では表現しにくい雰囲気や人柄などが、特に効果的に伝えられるでしょう。
【メリット3】拡散を期待できる
動画は拡散を期待できます。
SNSのシェア機能とクチコミの広まりを利用し、次々に広まるからです。
先ほど紹介したメディア同士の掛け合わせによる効果を、最大限に発揮できるのです。
企業と接点のなかった新たなユーザー層の拡大につながりますよ。
【メリット4】そのまま自社ページに埋め込める
YouTubeにアップロードした動画は、簡単に自社サイトに埋め込みできます。
YouTubeの共有機能を使うとコピペするだけで動画を他サイトに載せられるのです。
自社サイトに動画があると、ユーザーによる満足度は上がり滞在時間も改善されます。
結果、Googleによるサイト評価も向上されますよ。
【メリット5】新たな顧客にリーチする可能性がある
YouTubeでは、新たな顧客層への認知拡大が可能です。
なぜなら、YouTubeの動画を閲覧するきっかけのほとんどが関連動画からの流入だからです。
つまり多くのユーザーが半受動的に動画を閲覧しているということ。
そのため、チャンネル登録者以外にも広くアプローチできる可能性が高いのです。
企業の認知度を急成長させるチャンスになるでしょう。