「公務員はYouTuberになれないって本当?」
「なんとかYouTuberになる方法はない?」
「YouTuberになった公務員はいないの?」
公務員は一般的なサラリーマンとは違った立場なので、副業に厳しい制限が設けられています。
YouTuberも例外ではありません。
公務員がYouTuberになった前例が少ないため、不明なことが多くて困っている方も多いのではないでしょうか。そもそも発信活動を初めていいのかという疑問もありますよね。
結論からお伝えすると、公務員は絶対にYouTuberになれないというわけではありません。しかし制限により、立ち振る舞いが難しい面もあります。
この記事では、公務員YouTuberについて以下の内容を解説していきます。
- 公務員YouTuberはグレーゾーンな立場
- 活動に制限がある理由
- 公務員YouTuberが処分された事例
- YouTuberになる裏技
- 注意点
- 公務員YouTuberの事例
- 公務員でもできる副業の例
公務員でありながらYouTuberとしても活躍したいと考えている方は、ぜひこの記事で条件を確認してください!
【結論】公務員のYouTuber活動は現状ではグレーゾーン!
2021年現在では、公務員がYouTuberになるのはグレーゾーンな行為です。
なぜハッキリとした言い方ができないのかというと、公務員に関する法律で副業の可否が明文化されていないからです。
次の2つの法律で公務員の副業について詳しく触れられています。
- 国家公務員法(第103条)
- 地方公務員法(第38条)
これらの法律の内容を簡単にまとめると「公務員は許可を得ればギリギリ副業できる」ということ。
しかし、法律専門の質問サイトの弁護士は、YouTubeにを介した広告収入は違法であると見解を示しています。
法律の解釈によって意見が分かれたり、YouTuber活動が認められた前例があまりに少なかったりするので、慎重な行動が求められるでしょう。
公務員のYouTuber活動に制限がある理由
なぜ公務員のYouTuber活動や副業に制限があるのかというと、法律による原則があるからです。
具体的には、国家公務員法と地方公務員法で以下のように定められています。
- 信用失墜行為をしてはいけない
- 守秘義務を徹底する
- 本業に専念する
信頼を損なう行為を避け、職務に集中することが求められているのです。
意図しなくても以下のような点が動画に認められると、トラブルの原因になるでしょう。
- 立場の中立性を損なう行為
- 誹謗中傷・権利侵害につながる言動
- 公序良俗に反する行為
- 差別的な言動
たとえ収益目的の活動でなかったとしても、公務員は自由な発信が難しい立場であることを認識しておきましょう。
公務員YouTuberが処分された事例
公務員のYouTuber活動について制限があるとはいえ「バレなければいいでしょ?」と考えている方もいるかもしれません。
しかし実際に、公務員のYouTuber活動がバレて処分を下された前例があります。
自衛隊の隊員が2年間にわたりYouTubeにゲーム実況動画を投稿していたとして、停職の懲戒処分を受けたのです。
処分を受けた理由は「広告収入は兼業にあたる」という理由です。
公務員は行動の指標となる法律がやや異なりますが、公務員という立場に変わりはありません。
(参考:https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/665352)
公務員がYouTuberになる4つの裏技
「明確に禁止されていないなら、どうにかしてYouTuberを始めたい!」という方のために、公務員がYouTuberになる際の裏技をお伝えします。
- 収益化しない
- 自治体の許可を得る
- 副業を肯定している自治体で公務員になる
- 公益性を軸に考える
処分を受けるリスクを下げられるよう、それぞれ確認しておきましょう。
1.収益化しない
YouTubeを収益化せずに報酬を得られない状態で活動すれば、営利目的という前提から外れる可能性があります。
登録者1,000人、過去1年の総再生時間4,000時間という2つの条件をクリアすれば収益化の申請が可能です。
しかし申請作業を行わなければYouTube経由の収益は発生しません。
他には企業案件を受けたり、アフィリエイトを行ったりすることも避けておきましょう。
副業目的ではなく趣味の活動にはなってしまいますが、法律でいうところの「報酬」への抵触を防げます。
とはいえ収益化していなくても、動画内での言動によっては処分の対象になるリスクがあります。
2.自治体の許可を得る
個人の趣味ではなく、地元をPRする目的なら副業の許可が降りるかもしれません。
地元への貢献を根拠に、YouTubeで発信できないか交渉してみましょう。
「自営兼業承認申請書」が受理されると公に活動が認められます。
まずは発信の目的や地元にもたらされる利益を根拠に、上司に相談してみることをおすすめします。
3.副業を肯定している自治体で公務員になる
公務員という安定した立場を捨てたくないという方は、副業を肯定している自治体に就職しましょう。
例えば以下の自治体で条件により副業が認められています。
- 兵庫県神戸市
- 奈良県生駒市
- 宮崎県新富町
在職年数などの規定はありますが、他の自治体よりもYouTuberになりやすいはずです。
4.公益性を軸に考える
公務員は、公益性の高い活動であれば報酬を受け取ることが認められています。
例えば消防団やスポーツクラブの指導員など、社会貢献活動に該当する内容です。
その活動でYouTubeで発信する必要性があれば、動画投稿ができるかもしれません。
公務員でYouTuberになった事例
前例は少ないとはいえ、公務員YouTuberは存在します。
- BUZZ MAFF ばずまふ
- 現役公務員はらしょ
- たまむらチャンネル
地元のPRや公務員あるあるなどを配信。
中でも、はらしょさんは副業可能枠での採用を受け、自治体に認められて活動しています。
公務員YouTuberになる際の注意点
公務員YouTuberになる前に、次の注意点を知っておきましょう。
- 名義の貸し借りは違法
- 言動に気をつける
それぞれ参考にしてください。
1.名義の貸し借りは違法
「本人名義じゃなければバレない?」と考えている方がいるかもしれません。
しかし、名義の貸し借りは違法行為。
例えば公務員の夫が、YouTubeの収入を妻の口座で受け取ることはできません。
このような名義の貸し借りは税法に抵触する行為です。
実質的に活動することなく形式的にお金を稼ぐのは禁止されています。
悪質な場合は脱税と判断されることもあるので、名義の貸し借りは絶対にやめましょう。
2.言動に気をつける
YouTubeでの発信では、不適切な言動をしないよう気をつけましょう。
「信用失墜行為の禁止」が国家公務員法で原則として定められているからです。
例え収益目的でなくても、以下の言動は厳禁。
- 誹謗中傷
- いたずら行為
- 商標権や著作権の侵害
- 機密情報の暴露
特に商標権・著作権はルールを知らずに侵害している方が多くいます。
自分だけでなく公務員全体への評価を下げる原因になりますので、自覚を持って発信してくださいね。
公務員のYouTubeが職場にバレる2つの理由と対策
収益化していなかったり趣味の範囲での活動だったりしても、職場にバレるとトラブルにつながります。
YouTuberに悪いイメージを持っている人がいるためです。
きちんと許可を得た活動でも、人によっては「決まりを破ってお金を稼いでいるのでは?」と誤解するかもしれません。
こちらでは職場にYouTubeがバレてしまう理由と対策を2つずつ紹介します。
- 顔出しする
- YouTuberであることを周囲に話す
それぞれ確認しておきましょう。
1.顔出しする
顔出しをすると、知り合いから一発で正体がバレます。
顔出しをしなくても、工夫次第ではYouTuberになれるので、対策を検討してみてください。
- アニメーションやスライドで動画を作る
- サングラスなどで顔を隠す
- 顔が写らない角度で撮影する
- 編集で顔を隠す
このような動画を作れば、少なくとも顔から身バレすることはないでしょう。
YouTubeと紐付けたSNSでも、顔出しを避けると確実です。
2.YouTuberであることを周囲に話す
雑談の中でYouTuberであることを話すと、身バレの原因になります。
聞いた側は、気になってチャンネルを探したくなってしまうからです。
公務員YouTuberとして肩書きを名乗っていると、ジャンル内のライバルが極端に少ないため、すぐにチャンネルが表示されるでしょう。
「◯◯さんはYouTubeをやっているらしい」と噂が広がり、自分の管理できない範囲にまで伝わる可能性も。
職場に隠してYouTuberになるのであれば、親しい同僚にも話さないことをおすすめします。
YouTuber以外の副業なら公務員でも可能
YouTuberとしての活動はグレーゾーンで難しい公務員ですが、認められている副業も一部あります。
- 株・FX
- 不動産投資
- 家業を手伝うレベルの農業
気をつける点とともにそれぞれ紹介します。
1.株・FX
株やFXは厳密にいうと副業ではなく投資です。
自己資産を使った投資であれば、資産形成として認められています。
職務上で知り得た情報で不正を行ったり、就業時間中に取引したりしなければ違法行為には当たりません。
一方で大規模な駐車場投資などは事業とみなされるため、投資という言葉がついても活動は認められないでしょう。
2.不動産投資
小規模な不動産投資は、決まりをクリアすれば副業にできます。
どの程度の行動が「小規模」に該当するのかは、人事院による以下の取り決めを参考にしましょう。
- 4棟9室以下
- 家賃収入が500万円未満
さらに管理や維持に関わる業務を全て管理会社に外注する必要があります。
管理を自分で行うのは本業に支障をきたすとみなされるからです。
行動に制限はありますが、株やFXよりも確実性の高い副業ができるでしょう。
3.家業を手伝うレベルの農業
小規模な農業であれば、公務員でも認められます。
営利目的とみなされない程度の売り上げで、自給的農家であることがポイントです。
農業は地域貢献性も高いため、公務員の原則を守れていれば大きなトラブルにはつながりにくいでしょう。
ただし、新しく農業地を取得して農家を新規で始めるのは危険です。
公務員YouTuberは慎重な行動を
公務員YouTuberになる場合、法律で定められた次の3つの原則の範囲内で活動するようにしましょう。
- 信用失墜行為をしてはいけない
- 守秘義務を徹底する
- 本業に専念する
基本的に公務員の副業はNGとされていますが、自治体の許可を得てYouTuber活動をしている事例はあります。
地域への貢献性や、利益目的でないことを主張すればYouTuberになれる可能性が高いです。
法律違反でトラブルになることがないよう、たとえ趣味の活動であっても慎重な行動を心がけましょう。
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