もふもふ不動産のもふです。僕は元キオクシア(旧東芝メモリ)の半導体研究開発者です。ソニー・キオクシアで16年、先端半導体の研究開発に携わり、キオクシアでは世界初の48層3次元フラッシュメモリ「BiCS FLASH™」の量産立ち上げに参画しました(2019年まで在籍)。詳しくは研究開発者としての経歴ページをご覧ください。
今、中国のDRAMメーカーCXMT(シーエックスエムティー、長鑫存儲技術)が世界のメモリ業界を揺るがしています。設立からわずか10年で世界シェア8%まで急成長し、2026年7月には上海市場でアジア最大規模のIPO(新規上場)を実施。さらに、あのAppleがCXMTのメモリを使わせてほしいと米政府にロビー活動をしていると報じられる事態にまでなっています。この記事では、元半導体研究開発者・現役投資家の視点から、CXMTの実力と戦略、そしてメモリ市場へのリスクをわかりやすく解説します。
この内容はYouTube動画でも解説していますので、動画派の方はそちらもどうぞ。
よくある質問
CXMTとはどんな会社ですか?
CXMT(長鑫存儲技術)は2016年に中国・安徽省合肥市で設立されたDRAMメーカーです。国家支援を受けて成長し、2025年には最新規格DDR5の販売を開始。DRAM世界シェアは売上ベースで8%前後(Counterpoint調べ)とサムスン・SK hynix・マイクロンに次ぐ世界4位に浮上しています。
CXMTの上場(IPO)はいつ・どの市場で行われますか?
上海証券取引所の科創板(ハイテク企業向け市場)に上場します。2026年7月16日に公募が始まり個人投資家の申込は212倍に達し、7月27日に上場予定と報じられています。調達額は最大約1.6兆円規模と、今年のアジアで最大規模のIPOです。日本の個人投資家が直接買うのは現状ハードルが高いです。
AppleはなぜCXMTのメモリを使おうとしているのですか?
AI需要によるDRAM価格の高騰でメモリの調達が難しくなり、AppleはMacBookやiPadを2〜3割値上げする事態になっています。Financial Timesによると、AppleはCXMT製DRAMを調達できるよう米政府に働きかけ、中国で販売する端末向けにテストも始めたと報じられています。ただしCXMTは米国防総省の1260Hリストに掲載されており、政治的なハードルは高い状況です。
CXMTの技術力は大手3社にどこまで迫っていますか?
2026年7月時点で、DDR5(最大8,000Mbps・16Gb/24Gb)とLPDDR5X(量産8,533/9,600Mbps・10,667Mbpsは顧客サンプル)を量産中で、公称スペックでは大手3社にかなり近づいています。一方、微細化ではCXMTの最新量産世代G4が大手の1z世代相当(TechInsights解析)とされ、1c/1γ世代の大手より2〜3世代遅れです。EUV露光装置が使えないため、ArF液浸のマルチパターニングで微細化を進めています。
CXMTはHBMを作れるのですか?
2026年7月時点でHBMの量産はできておらず、量産できるのはSK hynix・サムスン・マイクロンの3社のみです。ただしCXMTは2026年末までのHBM3量産を目指して開発中と報じられており(2026年春時点ではサンプル段階で遅れ気味との報道)、ファーウェイと共同開発しているという報道もあります。
中国のメモリ増産でメモリ市場はどうなりますか?
日本経済新聞によると、CXMTとYMTCの生産能力は2027年以降に現状の2倍超になる見込みです。現在は深刻なメモリ不足ですが、各社の大型投資と中国勢の増産が重なるため、AI需要が減速した場合には供給過剰に振れるリスクがあると筆者は見ています(投資判断はご自身の責任でお願いします)。
中国CXMTが上海IPOで最大1.6兆円調達へ——アジア最大規模の上場
まずニュースの整理から。中国のDRAM最大手CXMT(長鑫存儲技術)が、上海証券取引所の科創板(ハイテク企業向け市場)に上場します。2026年7月16日に公募が始まり、個人投資家の申し込みは212倍という殺到ぶり。報道によると調達額は最大で約1.6兆円規模にのぼり、今年のアジアで最大規模、中国の半導体企業として史上最大級のIPOになると報じられています。
1.6兆円という金額、ピンと来ないかもしれませんが、半導体の最先端工場が1つ数兆円の世界です。この資金の多くは工場の増設・技術開発に回ると見られており、つまり中国製DRAMがこれからさらに大量に市場へ出てくることを意味します。今、キオクシアやマイクロンなどメモリ各社がAI需要で最高益を叩き出していますが、その裏でこの「大増産」が静かに進んでいる——ここが今回の話の核心です。
AIでメモリが枯渇——DRAM・NAND・HBMの役割をおさらい
CXMTの話に入る前に、いま何が起きているかを整理します。AIサーバーの構成をざっくり言うと、こうなっています。

GPUが「脳みそ」だとすると、DRAMは「机の上」、SSD(NANDフラッシュ)は「引き出し」、HDDは「倉庫」です。AIの学習・推論にはこの全部が必要で、今はDRAMもNANDも軒並み枯渇しています。さらにGPUのすぐ隣には、DRAMを縦に積み重ねて爆速でデータをやり取りするHBM(広帯域メモリ)が載っていて、これがないとAIはまともに学習できません。当然HBMも枯渇しています。


AIサーバーにメモリを奪われた結果、iPhoneやゲーム機など「AI以外」の製品向けメモリの価格も高騰し、奪い合いになっています。この足りない部分に入り込んできているのが、DRAMではCXMT、NANDフラッシュではYMTC(長江存儲)という中国の2社です。名前が似ていてややこしいのですが、CXMTはDRAM専業、YMTCはNAND専業。どちらも中国の国策で育てられてきた会社です。
CXMTはどんな会社か——設立10年でDDR5量産まで来た中国のDRAMメーカー
CXMTは2016年に安徽省合肥市で設立された、中国のDRAMメーカーです。歩みをざっくりまとめると——
- 2016年: 国家支援を受けて設立、DRAM開発を開始
- 2018年頃: 19nm世代のLPDDR4(スマホ向けDRAM)を試作
- 2023年: 10nm級DRAMの量産に成功、世界4番目のメーカーになったと報道
- 2025年: 最新規格DDR5のDRAM販売を開始
僕はこのスピード感に驚きました。DRAMの立ち上げは普通、こんなに早くできるものではありません。設立から2年ほどで試作までこぎつけ、10年でDDR5という最新世代まで来ている。カタログ上の性能では大手3社(サムスン・SK hynix・マイクロン)にかなり肉薄してきているというのが率直な印象です(ただし中身を見ると世代差はまだあります。開発力の現在地は後半のセクションで詳しく解説します)。
ポイントは、いきなりハイエンドを狙わなかったこと。まず性能がそこそこのDRAMから生産を始め、シャオミ、ファーウェイ、OPPOといった中国国内のスマホメーカーという「確実な買い手」に売る。旺盛な国内需要で収益を回しながら工場を増設し、技術力を磨いて上のグレードに攻め上がる。この堅実な立ち上げ方が、CXMTの強さの土台になっています。
CXMTの戦略——廉価版から着実に攻め上がる(ラピダスとの違い)

この図が、CXMTの戦略を一番よく表しています。DRAM市場をピラミッドにすると、頂点が超高性能のHBM、その下に高性能品、普通、廉価版と続きます。もともとは全部サムスン・SK hynix・マイクロンの3社が押さえていました。
ところがAIブームでHBMが圧倒的に高く売れるようになり、大手3社は生産能力をHBMや高性能品に寄せていきました。すると廉価版〜普通グレードにぽっかり穴が空く。そこにCXMTがスッと入り込み、シェアを取りながら技術を磨き、今では高性能品の入り口まで攻め上がってきています。
これ、日本のラピダスと比べると戦略の違いが際立ちます。ラピダスはいきなり世界最先端の2nmロジック半導体から始めようとしていますが、顧客がつくかどうかもまだ見えていない。一方のCXMTは「確実に売れるもの」から始めて収益を回しながら階段を登ってきた。TSMCですら熊本工場では最先端ではなく成熟プロセスから始めています。下から堅実に積み上げる方が、産業としては圧倒的に立ち上がりやすい——これは僕が一貫して言ってきたことで、CXMTはまさにそのお手本のような会社です。
CXMTのDRAM世界シェアは3%→8%へ急拡大

調査会社Counterpointのデータによると、CXMTのDRAM世界シェア(売上ベース)は2025年初めの約3%から、直近では8%前後まで急拡大しています。1年でシェアが倍以上。サムスン(約36%)、SK hynix(約29%)、マイクロン(約24%)の3強に次ぐ世界4位につけており、報道では「2028年には11%まで伸びる」という予測も出ています。
3社独占が何十年も続いてきたDRAM市場にゼロから割って入り、数年で8%。国家資金が入っているからこそできる芸当ではありますが、お金だけあってもDRAMは作れません。ちなみに日本は、かつてDRAMで世界を制した後に撤退し、今や国内資本のDRAMメーカーは存在しません(広島にあるのはマイクロンの工場です)。DRAMに関しては、もう日本と中国は勝負にすらなっていないのが現実です。
CXMTの開発力はどこまで来ているか——DDR5・LPDDR5Xは量産中
では、CXMTの開発力は具体的にどこまで来ているのか。ここからが今回の本題です。DRAMとひとくちに言っても、用途ごとに規格が分かれています。PC・サーバー向けのDDR5、スマホ向けのLPDDR5X、GPU向けのGDDR7、そして次世代スマホ・AI PC向けのLPDDR6。規格別にCXMTの現在地を整理したのがこの図です。

まとめると、2026年7月時点でこうなっています。
- DDR5(PC・サーバー向け): 量産中。2025年11月に製品ラインナップを正式発表し、最大8,000Mbps・ダイ容量16Gb/24Gb。中国のメモリモジュールメーカー経由で市場にも出回り始めています
- LPDDR5X(スマホ向け): 量産中。2025年5月から8,533Mbps/9,600Mbps品を量産。最速の10,667Mbps品も顧客サンプル段階まで来ています
- LPDDR6・GDDR7: 未発表。SK hynixは2026年3月にLPDDR6の開発完了を発表(2026年後半出荷予定)、GDDR7は2025年1月発売のNVIDIA GeForce RTX 5090/5080で採用済み。この2つの規格ではまだ大手だけが先行しています

公称スペックを大手3社の先端品と並べると、こうなります。
| 製品 | CXMT | 大手3社の先端品 | 評価 |
|---|---|---|---|
| DDR5チップ | 最大8,000Mbps | SK hynix 8,000Mbps、Micron 最大9,200Mbps | かなり近い |
| DDR5ダイ容量 | 16Gb/24Gb | 16Gb/24Gb/32Gbなど | 高容量品で差あり |
| LPDDR5X量産品 | 8,533/9,600Mbps | 9,600〜10,667Mbps | 主流水準 |
| LPDDR5X最速品 | 10,667Mbps(顧客サンプル) | Samsungは10,667Mbps品をSoCメーカーと検証済み | 公称値は同等 |
| LPDDR6 | 公表なし | SK hynixは開発完了・SamsungもISSCC 2026で披露 | 1世代遅れ |
※この比較表はAIで調べて作成したものです(2026年7月時点の各社公表値ベース・参考情報)。
つまり公称スペックだけ見れば、汎用DRAMは大手にかなり近いところまで来ている。一方で、最先端のモバイルDRAM(LPDDR6)ではまだ1世代前の位置付けです。「もう追いついた」でも「まだ全然ダメ」でもなく、「業界最先端から半歩〜1歩後ろ」というのが2026年7月時点の正確な現在地だと思います。
DRAM微細化では2〜3世代遅れ——EUVなしでどこまで迫れるか
ただし、公称スペックには表れない「中身」の差があります。それが微細化の世代です。DRAMの製造プロセスは10nm台に入ってから、1x→1y→1z→1a(1α)→1b(1β)→1c(1γ)と細かく世代を刻んで進化してきました。各社のロードマップを並べたのがこの図です。

大手の現在地は、サムスン・SK hynixが1c世代、マイクロンが1γ世代(1cと1γは各社の呼び方の違いで、ほぼ同じ最新世代です)。対するCXMTの最新量産世代「G4」は、解析会社TechInsightsの分解調査でセルサイズ約16nm、大手の1z世代に相当とされています(2025年量産)。次の「G5」は1a相当で開発中と推定されており、数えると大手より2〜3世代遅れという位置です。ここはカタログスペックの見た目より差が大きい部分です。
注目すべきは、CXMTがこれをEUV露光装置なしでやっていることです。米国の輸出規制でEUVは中国に入らないため、CXMTは一世代前のArF液浸露光(DUV)で同じ層を2〜4回に分けて露光する「マルチパターニング」という力技で微細化を進めています。実はこのやり方には前例があって、マイクロンはEUVを使わずに1β世代(2022年)まで到達し、1γで初めてEUVを導入しました。つまりDUVの力技でもあと2世代分くらいは進める余地があるということ。元研究開発者として率直に言うと、この制約下でここまで来ているのは驚異的です。
国家の威信をかけた戦い——製造装置の内製化と2つの経済圏

ここで押さえておきたいのが、CXMTやYMTCは先端の半導体製造装置が手に入らないという制約の中で戦っていることです。米国の輸出規制により、EUV露光装置をはじめとする最先端装置は中国に入りません。それでも中国は国内の装置メーカーを育て、様々な工夫を凝らして食らいついてきています。装置のかなりの部分を内製化しつつあるという話もあり、この執念はすさまじいものがあります。
その結果、世界は「中国国内で作って中国国内で使う経済圏」と「米国・同盟国側の経済圏」という2つの半導体経済圏に分かれつつあります。14億人の巨大市場と豊富な理系人材を抱える中国が、国家の威信をかけて閉じたサイクルを回し始めている——「中国だから技術力が低い」という次元の話は、とっくに終わっています。
AppleがCXMTのメモリ調達を米政府にロビー活動
そして2026年6月末、象徴的なニュースが出ました。Financial Timesの報道によると、AppleがCXMT製DRAMを調達できるよう米政府に働きかけているというのです。ティム・クックCEO自らが米政権の高官に働きかけ、中国国内で販売する端末向けにCXMT製DRAMのテストも始めたと報じられています。
背景にあるのは、深刻なメモリ不足です。AI需要でDRAM価格が高騰し、AppleはMacBookやiPadを2〜3割値上げする事態になりました。メモリが手に入らなければiPhoneもMacも作れません。背に腹は代えられず、「中国のメモリでも使わせてくれ」という話になってきているわけです。
ただしCXMTは、中国軍との関係が疑われるとして米国防総省のリスト(1260Hリスト)に載っている会社です。取引が法的に禁止されているわけではないものの、政治的なハードルは高い。個人的には、すんなり承認されるとは思っていません。ですが、もし将来AppleがCXMT製DRAMを本格採用するようなことがあれば、世界中のメーカーが追随し、CXMTのシェアはさらに跳ね上がるでしょう。サムスン・SK hynix・マイクロン・キオクシアなど既存メモリ各社の株価には確実に影響するイベントなので、投資家としては要注目です。
急成長の裏側——サムスンからの技術流出事件
ここまで「すごい」という話をしてきましたが、急成長の裏には影もあります。技術流出事件です。
韓国では、サムスン電子の元幹部・元研究員らがDRAM技術をCXMT側に流出させたとして相次いで摘発されています。報道によると、2025年2月にはサムスンの独自技術などを漏らした元部長に懲役7年の実刑判決が出ており、2025年12月には10nm級DRAMの工程技術をCXMTに流出させた疑いで元幹部ら10人が起訴されました。被害額は数千億〜数兆円規模にのぼるとの報道もあります。CXMTの立ち上げ期に、サムスン出身の技術者が多数移籍していたことも指摘されています。
もっとも、こうした技術者の引き抜きや情報流出は、かつて日本の半導体メーカーから韓国勢へ、という構図でも噂されてきた話です。歴史は繰り返すというか、追う側は常にあらゆる手を使ってくる。日本にはスパイ防止法のような枠組みがなく、機密管理の面で諸外国より緩いと感じる場面は正直多いです。技術は会社の命なので、ここは日本もっと真剣に守るべきだと思っています。
HBMはまだ作れない——それでも迫る中国メモリ
では、CXMTは最高峰のHBMまで作れるのか。結論から言うと、まだ量産はできていません。HBMはDRAMを何層も積み重ね、TSVという垂直配線でつなぐ超高難度の製品で、現状量産できるのはSK hynix・サムスン・マイクロンの3社だけです。各社のHBM開発・量産の歩みを並べると、差がよく見えます。

先頭を走るSK hynixは2026年にHBM4の量産へ進もうとしている一方、CXMTはHBM3を開発中(2026年春時点でサンプル段階・2026年末の量産目標は遅れ気味との報道)、HBM3Eは初期評価段階、HBM4は未発表。HBMでは世代差がまだ大きく残っています。ただしファーウェイと組んで開発を進めているという話も出ており、もしHBMまで作れるようになれば、中国は国産GPUと国産HBMでAIサーバーを完全に国内で完結できるようになる。時間の問題として備えておくべきシナリオだと僕は見ています。
ここまでの開発力の話を整理すると——汎用DRAMは公称スペックではほぼ追いついた(ただし中身の微細化には2〜3世代の差)。EUVなしでも、マイクロンが通った道(DUVで1βまで)を再現できる可能性がある。残る最大の壁がHBM。逆に言えば、微細化とHBMの差を詰めてしまえば、大手3社の背中が完全に見えてくる。元研究開発者として、正直「すごすぎる」というのが本音です。
さらに日本経済新聞によると、CXMTとYMTCの生産能力は2027年以降に現状の2倍超になる見込みとのこと。IPOで調達した資金もここに注ぎ込まれていくはずです。
今後どうなるのか——供給過剰リスクと株価への影響(個人的見解)
最後に投資家目線でまとめます。ここからは僕の個人的見解です。
- 短期: メモリ不足は深刻で、キオクシア・マイクロンなど各社の好業績はしばらく続きそう。ただし各社とも数兆〜数十兆円規模の設備投資に舵を切っており、そこに中国の大増産が重なります。
- 中期: AIバブルが少しでも減速した瞬間、一気に供給過剰へ振れるリスクがあります。メモリはシリコンサイクル(好況と不況の波)の激しい業界で、「作りすぎて暴落」を何度も繰り返してきました。今回は過去最大級の投資合戦なので、逆回転したときの振れ幅も過去最大級になりかねません。
- 注目イベント: AppleなどがCXMT製DRAMを採用するかどうか。採用のニュースが出れば、既存メモリメーカーの株価が下がる可能性があります。逆に規制が強化されれば中国勢の世界進出は遅れます。
ちなみに「CXMTの株は買えるの?」という点ですが、上場先は上海市場のため、日本の個人投資家が直接買うのは現状ハードルが高いです。僕自身は、上海市場が長期で低迷してきたこともあり、中国株への投資は考えていません。それよりも、保有しているメモリ関連株が「中国リスク」をどれだけ織り込んでいるかという視点でこのニュースを見ています。
こうした半導体・決算の一歩踏み込んだ解説は、YouTubeメンバーシップの限定動画で配信しています。またCXMTのIPOやメモリ各社の続報はLINE公式アカウントでお届けしているので、この話の続きが気になる方はそちらでどうぞ。
まとめ
要点は冒頭の「この記事の要点」にまとめたとおりです。公称スペックの汎用DRAMはほぼ追いつき、残る壁は微細化2〜3世代の差とHBM——これが2026年7月時点のCXMTの現在地です。
中国の半導体は「規制で作れないはず」というイメージのまま止まっている人が多いですが、現実はもう1〜2周先に進んでいます。NAND側の刺客・YMTCについては「中国YMTCのNAND技術力——シェア13%でキオクシアに肉薄」で詳しく解説しています。僕がキオクシアで3次元フラッシュメモリを立ち上げた開発物語も読んでいただくと、このニュースの解像度がさらに上がるはずです。

