- FX初心者でも使える自動売買ツールはあるのか
- FXの自動売買ってなんか怪しい…本当に稼げるの?
- 自動で売買してくれるならほったらかしでOKなのか
自動売買って聞くと「楽してお金を増やせそう」なイメージを持ってしまいますが、実際はどうなのか…今回はFXの自動売買(システムトレード)について解説していきます。
もくじ
FXの自動売買(システムトレード)とは※結果を出せるかは自分次第
自動売買(システムトレード)とは決められた条件に従って、システムが自動でトレードを行ってくれる仕組みのことです。
あなたの代わりにあらかじめ用意したシステムが通貨を売買してくれます。
これって一見すると、
- 忙しくてチャートのチェックをする暇がない人
- 自分で取引するのは疲れるから機械にやってもらいたい人
こういった人に合ってそうな仕組みに見えますが、システムトレードは利用方法を間違えると大損するリスクがあります。
自動売買で結果を出すためには、FXトレードの経験値がなければ使いこなせないからです。
自動売買が向かない人
FXの自動売買が向いていない人の傾向は以下3つです。
- これからFXを始める初心者
- 経験が浅い人
- 完全に放置したい人
そもそも自動売買のロジックは万能ではありません。
自動売買においては、複数のロジックを組み合わせて運用されることが多く、互いの弱点を補いあってはじめて最大限の力が発揮できます。
ですから、状況に応じて複数の売買ロジックを使いこなせるトレーダーでなければ、どんなにクオリティの高い売買ツールを手に入れても上手く運用はできません。
ほとんどFXの知識が無い人が「なんか稼げるっぽい」「完全放置でOKっぽい」と勘違いして自動売買ツールに手を出すと、痛い目を見るリスクがあります。
システムトレードを使いこなして結果を出せている人はやはりトレード経験者です。
自動売買が向いている人
FXの自動売買が向いている人は以下3つです。
- FXトレードに慣れている人
- トレードの戦略が固まっている人
- 資産管理が出来る人
トレードに慣れていてそれなりに知識や経験を重ねている人なら、自動売買システムを上手く運用できます。
また、ツールが自動で損切まで行ってくれるといっても資金管理能力は必須です。
「どれくらいの損失が出たのか」「今の損失が資金全体に占める何%にあたるのか」など、管理能力はFXにおいて非常に大事です。
自動売買で得られる3つのメリット
売買ツールには大きく分けると3つのメリットがあります。
- チャートを分析する手間が省ける
- 24時間稼働してプログラム通りの条件で取引してくれる
- 余計な感情に左右されない
あなたの代わりにツールが自動でトレードしくれるので、チャートを見ながら思考を巡らせる必要がありません。
24時間稼働するので、あなたが就寝中でもしっかりチャートを見張っていてくれます。
また、損切のタイミングや取引の決断に悩むこともないので精神的なストレスも少ないでしょう。
自動売買で注意すべき3つのデメリット
次に注意するべきデメリットを確認します。
- 自動売買のロジックが不明なことが多い
- 急激な相場の変動についていけない
- ロジックは万能ではない
売買の取引については「どんなロジックで動いているか」が明かされていないことが多いです。
そのため、システム任せになるといつまでたってもFXの知識が向上しない可能性があります。
それに経済的な原因(ファンダメンタルズ)による、急な為替相場の変化に自動売買プログラムが対応できません。
チャート分析(テクニカル分析)のみで稼働する自動売買プログラムにとっての弱点といえます。
要するに、海外要人による政治的な発言やテロなどの有事などが原因で、経済を大きく変動させる事態には注意する必要があります。
それに、ロジックは万能ではありません。自動売買では複数のロジックを組み合わせるのが定石なので、まったくの初心者がはじめから手を出すのは推奨できません。
FXの自動売買ツールは7種類に分けられる
自動売買のシステムは大きく分けると2種類あります。
- リピート系
- プログラム系
さらにプログラム系は4つに分類されます。
- 独自システム型
- ミラートレード型
- MT4型
- 自己開発型
それぞれシステムごとに特徴があります。自動売買ツールを提供しているFX業者も多くあるので、一緒に紹介していきます。
リピート系の特徴
リピート系は特定の値幅に対して繰り返し反応するように組まれたシステムです。
リピート系の売買システムを使うときに求められるスキルは、「どれぐらいの範囲に、いくら買い/売り注文を出すか」といった判断力です。
一定の価格帯を行ったり来たりするレンジ相場に対して使うのが一般的です。
「100円で購入して105円になったら売る」というイフダン(if/done)をリピートすることで利益を狙います。なので、一定の間隔で行き来している細かい波状の相場(レンジ相場)で力を発揮してくれます。
リピート系のシステムトレードを提供するFX業者
レンジ相場に向いているリピート系のシステムトレードを提供している代表的なFX業者は以下の通りです。
- 外為オンライン
- アイネット証券
- マネースクエア
- インヴァスト証券
- FXブロードネット
一定の間隔で上がったり下がったりを繰り返すレンジ相場において、リピート系のシステムは役に立ちます。
プログラム系の特徴
プログラム系は主にプロの投資家やFXトレーダーが作成した独自の売買ロジックが組み込まれているシステムです。
求められるスキルは「現在の相場傾向には、どのシステムが効果的なのか」を分析する力です。
プログラム系の自動売買ツールは、一定の割合で上昇/下降するトレンド相場に向いています。
プログラム系①:独自システム型を提供するFX業者
FX会社が開発したオリジナルのシステム。
独自システムが使える業者
- トレイダーズ証券(みんなのFX)
- インヴァスト証券(シストレ24)
各会社によってもプログラムの内容は異なるので。気になる人は実際に使って自分に合っているかを判断しましょう。
プログラム系②:ミラートレーダー型を提供するFX業者
ミラートレーダーはイスラエルのトレーデンシー社が開発した自動売買システムで、世界中で利用しているトレーダーも多いです。
ミラートレーダーが使える代表的な業者はこちらです。
- セントラル短資(セントラルミラートレーダー)
- インヴァスト証券(トライオートFX自動売買セレクト)
各FX会社を経由することで、ミラートレーダーで提供されているシステムを使えます。
プログラム系③:MT4型を提供するFX業者
MT4(MetaTrader4)とは、ロシアのメタクォーツ社が開発したプラットフォームです。
EA(Expert Adviser)というMT4のプラットフォームで使える自動売買プログラムを購入することで、MT4の環境で自動売買が可能になります。
※EAとはMT4上で稼働できるプログラムで、世界中で開発されており色々なタイプがあります。
MT4に対応している代表的な業者はこちらです。
- 楽天証券
- アヴァトレード
- サクソバンク証券
- 外為ファイネスト
MT4はインストールを行った端末(PCやスマホ)で動くので、常に電源をONにして稼働させておく必要があります。
VPS(ヴァーチャルプライベートサーバー)というネット上の仮想デスクトップを使えば、24時間稼働させることもできますがVPSを借りるコストが発生します。
プログラム系④:自己開発型を提供するFX業者
他人が開発したEAを使うのではなく、自分でEAをプログラミングする方法もあります。
自分で開発したものなので、ロジックも明確である意味最も信頼できますね。
「自分独自の売買ロジック」と「プログラミングスキル」が必要なので、ハードルは高いといえます。
もちろんあなたが開発したEAが他のトレーダーに購入されれば、収入源にもなり得ます。
初心者がFX自動売買を使う3つのリスク
FX初心者が自動売買ツールを使うリスクは3つあります。
- 完全放置だけでは勝てない
- 悪質な自動売買ツールもある
- 依存するとトレードスキルが上がらない
先ほども述べましたが、やはり自動売買ツールはユーザーの力量によって価値が大きく変化します。
まったくのFX素人が手を出すと色々なリスクがあります。
完全放置だけでは勝てない
自動売買システムに任せて、完全放置で勝ち続けることは不可能です。相場の状況も変わるので、どの局面にも柔軟に対応できるツールはないからです。
そのため、自動売買で利益を出しているトレーダーは、複数のソフトを組み合わせて対応するのです。
悪質な自動売買ツールもある
「FXで大きく稼ぎたい」「さっさと結果を出したい」「楽して勝ちたい」など、こういった初心者が抱きやすい願望につけこんだ悪質な詐欺ツールも多く出回っています。
- 値段が高額過ぎる
- 誇大広告
特にこの2点には注意が必要です。
ツールの販売価格が数十万円など、他のツールに比べてあまりにも高額な場合だったり、SNSを介してセミナーの勧誘や新規モニター募集で集客してくるケースは危ないです。
また「わずか1年で〇億円稼げる」「絶対に儲かる」などの誇大広告でアピールしている場合にも注意しましょう。
依存するとトレードスキルが上がらない
初めからツールに依存してしまうと、チャート分析してトレードのスキルを磨く機会に恵まれず…一向に実力がつきません。
任せっきりにすることで、自動的にFXで買ってくれる都合の良いツールなんて存在しません。
つまり売買ツールを使いこなす実力がなければ、どんなにクオリティの高いシステムも宝の持ち腐れで終わってしまいます。
人気で使いやすい自動売買ツール3選
自動売買ツールは、それぞれ設定が難しかったりFXの知識が必要なものが多いですが簡単なものもいくつかあります。
そこで、これから自動売買ツールを使ってみたい人向けに、人気のあるツールを3つだけ紹介しておきます。
①FXブロードネット(トラッキングトレード)
FXブロードネットが提供しているトラッキングトレードは、リピート系の自動売買ツールです。
一定の間隔で動くレンジ相場を狙って、細かく売り/買いをリピートするもの。低コストでの運用もできるのが特徴です。
②マネースクエア(トラリピ)
マネースクエアのトラリピは、トラッキングトレード同様にリピート系の自動売買ツールです。
まだ自動売買に慣れていない人でも利益を出しやすい初心者向けのシステムで、コツコツ利益を積み上げることが可能です、。ただ、大きな利益を狙うのは少し難しいでしょう。
③インヴァスト証券(トライオートFX 自動売買セレクト)
インヴァスト証券のトライオートFXは、プログラム系の自動売買ツール。面倒な設定がいらず、すでに稼働しているプログラムを選ぶだけの手軽なシステムです。
他社に比べて設定が簡単なので、プログラム系の自動売買に挑戦しようとしている人には丁度良いでしょう。
まとめ:自動売買はトレード経験を積んでからトライしてみる
経験を積んでから自動売買ツールを使うことはありですが、FX初心者にはあまりおすすめできません。
どんなに良いツールであったとしても、使いこなす本人に実力が備わってなければFXで勝つことはできないからです。
もう一度、初心者が注意するべきポイントをまとめておきますね。
- ほったらかしでは勝てない
- FX初心者には向かない
- 依存するとスキルが上がらない
- 1つの売買ツールだけでは稼げない
- 悪質なツールもある
自動売買ツールへ安易に手を出す前に、まずは自分で数ヶ月でもトレードをしてFXで利益/損失を出す感覚を掴んでみることが大事です。
たとえば、初めはデモトレードで1~2ヶ月くらい慣らしてからリアルトレードに挑戦してみる流れは王道でしょう。
将来的にあなたのFXの実力を上げるためにも、最初は自分の手でトレードを行うのがオススメです。
結論を言うと、FXトレードにまったく無知な人が最初から自動売買ツールに頼るのはあまりオススメできません。