- FXを始める前にチャートの見方を知っておきたい
- FXチャートの分析って自分にもできるのか気になる
そんな疑問を持っている人へ今回の記事では、FX初心者へ向けて基礎的なチャートの見方や分析方法を紹介します。
当然ですがチャート分析はFXトレーダーなら誰もがやっていることで、しっかり自分の力で分析できなければ利益につなげることはできません。
FXトレーダーとして最初の一歩を踏み出すためにも、ここで基本的な知識を身につけておきましょう。
もくじ
【初心者が押さえておきたい】FXチャートのローソク足とは
FXのチャートとは過去の為替相場の値動きを表したもので、「市場に参加している人たちがどう通貨を売買したのか」がわかります。
※チャートの縦軸は為替の動き、横軸は時間を指します。
FXのチャートには3つの種類があります。
- ローソク足
- バーチャート
- ラインチャート
これらの中でも日本で一般的なチャートはローソク足です。
ローソク足とはFXチャートで最も利用されている表示形式で、ローソクの形に似ているのでそう呼ばれています。
ローソク足はチャートが見やすくて分かりやすいので、初心者はまずローソク足を正確に読めるようにした方がいいですね。
FXローソク足の4つの特徴
ローソク足には大きく分けると4つの特徴があります。
- 具体的な期間を決めて見れる
- 4種類の値動きを時系列に示してくれる
- 陽線と陰線がある
- 実体、上ヒゲ、下ヒゲがある
ローソク足を読み解くことで、過去の値動きを分析してこれから先の変動パターンを予測しやすくなり、あなたの利益に貢献してくれるでしょう。
1.具体的な期間を決めて見れる
ローソク足は1時間、1日、1週間など、自由に期間を決めて値動きを見ることができます。チャートの表示をワンクリックで切り替えられるので、その時のトレードスタイルによって自在に見方を変えることが可能です。
2.4種類の値動きを時系列に示してくれる
ローソク足チャートは1分、5分、1時間や1日とあなたが決めたインターバルで値動きを時系列に示してくれます。色々な時間の間隔でチャートをチェックできるので、自分のトレードスタイルに合わせて使う必要があります。
スタート時についた値段を始値、期間内で最も高い値段を高値、最も安い値段を安値、最後についた値段を終値として判断します。
3.陽線(青色)と陰線(赤色)がある
※陽線と陰線はFX会社のデフォルトの色設定によって違いますが、陽線(青)と陰線(赤)で説明しています。
ローソク足チャートには陽線と陰線があり特徴は以下の通りです。
- 始値より終値が高い:陽線(青)
- 始値より終値が安い:陰線(赤)
- 始値と終値が同じ値段:十字線
始値よりも上昇して最後の終値が高いものを陽線といい、始値よりも下降して終値が安いものを陰線と判断され、それぞれ青と赤で色分けされます。
また、始値と終値が同じ値段になった場合は「ローソク足の実体がない」とみなされて、十字線(寄引同時線)で示されます。
4.実体、上ヒゲ、下ヒゲがある
ローソク足には部分によって実態、上ヒゲ、下ヒゲといった3つの呼び名があります。
始値と終値で濃く囲まれた四角い部分を実体と呼びます。その実体が陽線であれば白か青で、陰線であれば黒か赤で表示されます。
- 上ヒゲが長い:下降してきたことを示し、下落傾向にある
- 下ヒゲが長い:上昇してきたことを示し、上昇傾向にある
かなりシンプルに一般的な解釈をすると上記の通りです。
FXのチャート分析方法は2つある
FXチャートの分析方法は大きく分類すると2パターンあります。
- ファンダメンタルズ分析
- テクニカル分析
これらはFXを始める前に知っておきたい常識ともいえる分析方法です。どちらの考え方も大事なので1つずつ確認していきますね。
1.ファンダメンタルズ分析
ファンダメンタルズ分析では主に以下の点に注意します。
- 経済状況を考える
- 取引通貨に関する経済ニュースに注目する
ファンダメンタルズ分析は、市場全体を踏まえてこれから先のチャートの動きを予測する分析手法です。
ファンダメンタルズとは「経済指標」のことで、相場の動きを考えるには通貨を発行する国の経済状況を見なければいけません。
やはり為替の相場は経済の状況で大きく左右されるので、普段から経済的な感度を鍛えておくことが大事です。
ちなみにFX会社でも経済指標カレンダーを情報として発信しているケースが多いので、参考にできます。今の段階で経済に無関心な人でも、FXを始めれば経済に詳しくなること間違いなしです。
2.テクニカル分析
テクニカル分析で大事な考え方は2つあります。
- 投資家の心理を考える
- 株や通貨の値動きを予測する
テクニカル分析は過去の値動きから未来の価格を予測する方法で、スキャルピングやデイトレードのような短期売買では避けて通れない分析方法といえます。
FX初心者は基本的にデイトレードやスイングトレードというトレードスタイルになることが多いです。
FXチャートの読み取りに慣れる方法
FXチャートの読み方に慣れるには頻繁にチャートに触れて、じっくり自分の頭で考えて向き合うことが大事です。
- 1日間足チャートのでラインを引いて分析する
- ラインをさらに細分化して分析する
FX初心者の場合は、1日間足にしてチャートの大まかな値動きにラインを引いて傾向を見ます。
少しずつ慣れてきたら短い時間軸に切り分けて、さらに細分化しながら値動きの原因を分析していきます。
1日間足チャートでラインを引いて分析する
たとえば1日間足(1時間の間隔)でローソク足を確認し、トレンドや意識されている価格帯を見極めるためにラインを引いてみます。直近のトレンド傾向は上昇、それとも下降しているのかを見極めます。
- 安値同士を結んでみる
- 高値同士を結んでみる
- 今意識されている価格帯はどこか?
この2点を意識してラインをチャート上に引いてみましょう。(だいたいどのチャートツールでもラインを引ける機能があります)
ラインをさらに細分化して分析する
1日間チャートの中でトレンドラインを引いたら、さらに時間軸を短く細分化しながら分析してみましょう。
下降から上昇トレンドに切り替わっているポイントに注目して、なぜ転換点となっているのかを自分なりに解釈してみます。
FXは単純な思い込みではなく、自分なりに見出した根拠を持ってトレードをすることが大事です。まずは自分なりにチャートを分析して値動きに理由をつけられるようにしてみましょう。
ラインを引きながらチャートを習慣的に見るのは非常に有効な上達方法です。
チャートの動きを正確に予測することは不可能
どれだけ経験を積んだFXトレーダーでも完璧にチャートの動きを予測することは不可能です。まるで生き物のようにトレーダーたちを翻弄してきます。
多くの人が「この方向に動くだろう」と予測していても全く違った変化をするのがFX。莫大な資金を投じている機関投資家が相場を操作してくる可能性すらあります。
そこで重要なのは以下の2点に注意しながら、強いメンタルを身につけておくこと。
- 大衆心理(トレーダーの心理)を考える癖をつける
- トレードを重ねて自分なりの取引ルールを確立していく
日頃から「どんな心理で通貨売買がされているのか」考える癖をつけるべきです。理由は、取引には常にトレーダーの心理が深く関係しているからです。
その心理を読み解くことに慣れていけば、FXで利益を出せる可能性もグンと上がります。
あなた独自のトレードスタイルを確立するべき
FXは勝ったり負けたりを重ねながら、自分なりの取引スタイルを確立することが大事です。
負けによる精神的なショックですぐにトレードを止めてしまうと、勝利することはできません。FXは連敗しても、たった1回の勝ちで大きく利益を伸ばせる面があることを忘れてはいけません。
効果的なトレードを継続させるためにも、試行錯誤しながら自分のトレードスタイルを作り上げる意識を持つと将来の利益につながりやすいです。
まとめ:初心者はチャートに慣れて感覚を掴むと楽しくなる
チャートの見方や分析方法については、FX初心者にとっては「難しそうだな…」と感じるかもしれません。
でも、現在FXで利益を出せているトレーダーも初めはチャートの見方も分からずに手探り状態でやっていたわけです。ここはじっくりFX会社の提供しているチャートとにらめっこしながら進めていくしかありません。
「何とな~く雰囲気でFXをしてみる」ことは避けるべき。まずは初心者が扱いやすいFX会社の中から1社に絞って、チャートを読む練習をしてみるのがいいですね。
FXにチャレンジしたくても、そもそもチャートの見方や分析もさっぱり理解できなかったら困りますからね。