不動産投資家のもふです。Twitterや Line@で役立つ情報を配信しています。
サラリーマンのあなたは、給料だけでは不安で何かあった時のリスクに備えたい。。
老後に年金の足しにしたい。
きっとそう考えてリスクヘッジに不動産投資を始めようと考えていると思います。
「アパート1棟とかは高いから、まずはワンルームマンション投資をやってみよう(^^)/」
と思っている、あなたに向けての記事です。
私は月100万円の家賃を稼いでいる不動産投資家です。
その投資家からの忠告ですが業者が熱心に進めてくるワンルームマンション投資は99%儲かりません。
やめたほうがいいです。自信を持って言えます。
ネットや雑誌に出ているような世の中のワンルームマンションは、まず儲かりません。
儲からないどころか、買わない方が人生マシです。人生が狂う可能性も十分あります。
業者さんの言うがままに購入したものの、どんどんお金が出ていき返済が苦しいという方を何人も見てきました。
節税が…保険が…あの手この手で誘惑してきますが、買うメリットは0です。
この記事では、ワンルームマンション投資がいかに危険なのか?
なぜやめたほうがいいのか?
現役の不動産投資家がわかりやすく解説します。
もくじ
ワンルームマンションが失敗する3つの理由
不動産投資を始めようとしたとき、まず考えるのが区分マンション投資、特にワンルームマンション不動産投資が思いつくと思います。僕もそうでした。
しかし、そこには大きな落とし穴があるので要注意です。購入することで、老後の年金の足しになるどころか、毎月お金が出ていくことが多いです!
区分マンションとは、マンションの1室のことで、そこを購入して貸し出して家賃を頂く投資が流行しています。
不動産投資にはいろいろな種類があります。
- ワンルームマンション投資
- 戸建投資
- 1棟アパート投資
- 1棟マンション投資
- テナントビル投資
- 民泊、簡易宿泊所投資
この中で、唯一やめたほうがいいというのはワンルームマンション投資(区分マンション投資)です。
この中では価格帯も安く、融資もつきやすく、立地もいいのでお手軽に始めやすいことからサラリーマンが安易に区分マンション投資を始めるケースが多いです。
そういったところは魅力的かもしれません。
ワンルームマンション投資が危険な事としての理由は、以下の4つに集約されています。
- 利回り(物件価格に対する家賃収入の割合)が低すぎてお金が残らない
- 銀行の担保評価が低く、買い進めるのが困難
- 不動産投資家としてできることが少なく、学べることもほとんどない
- 不動産投資家の友達が100人くらいいるが、ワンルームマンション投資の専門家でまともに稼げている人を見たことがない
これらについて、解説します。
ワンルームマンション投資は利回りが低すぎる
利回りとは、不動産投資で一番大事な指標になっており、物件価格に対する年間家賃の割合になります。
利回り~年間家賃 / 物件価格
(参考)利回りに関する注意の会セル利回りに対する解説
区分マンションは、圧倒的に利回りが低いです。
新築ワンルームマンションの場合の利回りは5%~6%くらい。
これは、家賃収入では、銀行の返済や管理費や修繕積立費をいれると毎年マイナスになります。
僕が持っているアパートとかは、利回り20%くらいなので約4倍の家賃を稼げています。
銀行の貯金に比べればマシと思われる方もいるかもしれませんが、ここから金利やリフォーム代や管理費や修繕費や固定資産税等を支払わないといけないのです。
マシどころか、持っているだけでお金がどんどん出ていきます。
ワンルームマンションの収益計算
では、実際に収益計算をしてみましょう。
例として、普通に楽待に乗っていた東京23区で築15年以内で一番利回りが高く良いと思われる物件を選びました。
- 価格 1400万円
- 利回り 7.37%(家賃8.6万円)
- 所在地 東京都練馬区 上石神井駅徒歩13分
- スペック 築14年、16㎡
- 管理費 5500円
- 修繕費 7000円
16㎡のワンルームマンションで、8.6万円も家賃取れるんですね。。衝撃。この価格も妥当かどうか、本来チェックしないといけないのですが今回は趣旨とそれるので割愛します。
物件を買うときは、仲介手数料、登記費用、不動産取得税などがかかります。目安としては、物件価格の7%くらいになるので、1400万円に7%の約100万円が必要です。
- 融資金額 1500万円
- 融資期間 30年
- 融資金利 2%。
- 返済 月々5.5万円
30年後に築45年のワンルームマンションが残るのですね。これがどれくらい価値があるのか?財産や年金になりうるのか?についても、しっかりと考えておかないといけないです。
ワンルームマンションの衝撃の収支計算結果
3パターン計算しました。
- 満室で何もお金がかからなかった場合
- 入居率90%の場合
- 入居率90%で、さらに家賃が10%下がった場合
何事もなければ年間9.7万円の手残りになります。1400万円で9.7万円なので、手残りの割合は、物件価格の0.64%になります。2017年での不動産投資家基準では2%必要と言われています(僕は3~5%とかで買っています)。
全く手残りがなく、プロの投資家から見ると収益性がほとんどなく儲からない物件になるのです。
常に満室だと思って計算していますが、空室が発生すると家賃が入らなくなります。
標準的入居率で90%として計算すると、手残りはなくなり6000円のお金を支払わないといけません。
さらに、将来家賃が10%下がってしまったら、年間10万円もお金を支払わないといけないのです。
わかりやすくYoutubeで解説していますので、詳しく知りたい方は見てみてください。2万再生以上されおり、とても好評を得られています。
https://youtu.be/gSx0ikk6csc
知らないと恐ろしい退去費用
また、それだけではありません。退去されてしまったら、次の入居者さんが入居できるように部屋の壊れた箇所を治したり、壁紙を張り替えたり、クリーニングを入れたりしてきれいにする必要があります。
また、不動産仲介店(アパマン、エイブル、ミニミニとか)が入居者さんを見つけてくれたら、広告費の支払いが必要です。相場は家賃の1ヶ月~2ヶ月です。
退去のたびに最低でも20万円~30万円のお金が飛んでいきます。
それでもあなたは30年間耐えられますか?何のための不動産投資なのか、よく考えたほうが良いのです。。
こういう物件が半額の700万円で利回り15%くらいで売られていたら、ワンルームマンション投資もありだと思います。
しかし、ワンルームマンションは誰でも買えるので価格が下がりにくく、お宝物件が出てくる可能性は皆無だと思ったほうが良いです。
この記事でも、新築区分マンションの収益計算をしているので参考に見てください。
- 常に満室で、何事もなくてぎりぎりプラス
- 空室率を考慮すると、マイナスの世界に。
- 家賃が下落すると、さらにマイナスへ。
- 退去が発生すると30万円くらい吹っ飛ぶ。
クローズアップ現代で紹介された30代サラリーマンの例
この方は、10年の融資で築古区分マンションを購入したそうです。常に-9000円。。空いたら-5.8万円。ほんとうに、こういうのを買ってはNGです。
数百万円のワンルームマンションを、全額10年ローンで購入した場合です。
最初は、毎月の家賃収入からマンションのローンなどを支払うと月に9000円の赤字です。しかし、ローンの支払いが終わる10年後からは安定した家賃収入が見込めるはずです。ところが、これはあくまで10年間入居者が途切れなかった場合で、仮に途切れれば、一気に月6万円の赤字に陥ります。
それでも、迷った末に松井さんは決断しました。
駅から徒歩20分のワンルームマンション。購入に踏み切りました。
~(2016.05.19)クローズアップ現代より~
不動産投資塾への費用を100万円支払って買われているようです。
彼らはコンサル費用をもらって利益を出し、さらにクソ物件を売りつけて業者からキックバックをもらってさらにぼろ儲けしているのです。
なので、基本何でも買わせようとしてきます。
ワンルームマンションの担保評価がでない
もうここまでの理由で買うべき理由は0なのですが、さらに悪いこととして銀行の担保評価がほとんど出ません。
赤字で経営として成り立たないし、担保能力もない。
なのになぜ融資が出るのか?ですが、あなたのサラリーマンの給料を担保にして貸しているようなものなのです。
不動産でちょっと赤字が出ても、給料があるから耐えれるよね?くらいにしか見ていない可能性があります。
そのため、1部屋、2部屋は良くない物件でも購入できるのですが、サラリーマンの給料で担保できなくなるあたりから買い進められなくなります。
ツーブロックゴリラが暴れるワンルームマンション営業の闇
あなたは区分マンションの営業マンから電話かかってきたことありませんか?
それもしつこく。
勘がいいあなたはすでに気が付いているかもしれませんが、しつこく電話かかってくるのは、しつこく電話で営業して無理やり買わせないと買ってもらえないからなんです。
いい物件は奪い合いになり、瞬間蒸発ですぐなくなります。電話で「おすすめですよ~」とか100%やってきません。これは投資家の僕も何度も経験しています。
ツーブロックゴリラ
”狂暴化する家を売る男たち”というTV特集があり、それに出てきた悪質なセールスマンがツーブロックの髪形でゴリラっぽい特徴をしていたので、ツーブロックゴリラというパワーワードが生まれました(笑)
家に何時間も居座り、断ってもしつこく営業。お客さんが、「いい加減にしてくれ!ふざけるなって話だよ!」と強く断ると、営業マンが恫喝!
その姿がすごすぎて、Twitter界隈では騒ぎになりました。。(Twitterまとめサイト)
極端な例ですが、こういう営業に無理やり購入させられてしまった被害者の方もいらっしゃるかもしれません。。
悪質な業者さんもいるので、十分に注意しましょう。
※もちろんまっとうな業者さんの方が多いのは承知ですが、いろいろな所でワンルームマンションの悪質なニュースが出始めていますので、購入者の方は十二分に注意が必要です。
楽待でも特集され始めました。ワンルームマンションを検討されている方は見ておきましょう。
ワンルームマンション業者さんの営業トークへの不動産投資家としての見解
不動産投資家としての見解です。一般論なので当てはまらない場合もあるのですが、世の中一般的に普通に売っている物件に関しては、ほぼこれが当てはまります。
ワンルームマンションは、節税になります!
税金が減るのは、赤字になるからです。
赤字を出して税金が減って、何の意味があるのでしょうか?「僕に100万円くれれば、経費になるから節税になるよ」って言っているようなものです。
減価償却を取って節税と勧めてきますが、減価償却で節税した分は、不動産を売却した時にそのまま跳ね返ってきます。
高額納税者はそのスキームを使って節税することもできますが、普通のサラリーマンは、メリットよりも毎月マイナスになるデメリットの方が大きすぎるので100%お勧めしません。
(さらに新築ワンルームマンションは、減価償却期間が47年なので減価償却を使った節税には向きません)
ワンルームマンションは、年金や保険になります
普通に貯金して保険に入った方がコストがはるかに安いです。
保険は途中で解約できますが、不動産は途中で解約できず売却するしかありません。しかも売却の時に借金の残りの金額と、物件売却金額に差がある場合、お金を支払ないと売却できなくなりますので要注意です。
年金としても、毎月マイナスを出しつつ30年間耐え抜いて築45年のボロマンションの1室が手に入ったところで意味はないです。築45年物件は修繕費用や管理費が高騰している可能性もありますし、家賃もかなり下がってしまうことでしょう。
また、築45年の物件に入居者が付くかどうかもよく検討しないといけません。
このため、保険としても年金としてもリスクが高すぎて、ワンルームマンションを年金と保険代わりにするのはお勧めできません。
住宅ローンを使って銀行を騙す手口が横行しています。
2019年に入り、住宅ローンで不動産投資物件を購入させている業者がいると報道が出始めました。
住宅ローンは住宅にしか融資してはいけない契約となっており、住宅を供給する目的で低金利を優遇され、融資条件も緩和されています。そのことを悪用して、ワンルームマンション投資に住宅ローンを使っているのです。
住宅ローンを悪用して不動産投資向けに使っていることが銀行に発覚した場合、一括で返済を求められるリスクがあるのでご注意ください。
詳細は、「【注意】住宅ローン(フラット35)で不動産投資は絶対にダメです」で解説しています。
ワンルームマンションが失敗する理由のまとめ
ワンルームマンションのほとんどの物件が利益を出すことができず、毎月お金が出ていく状態になってしまうことをシミュレーションで示しました。
- 利回り(物件価格に対する家賃収入の割合)が低すぎてお金が残らない
- 銀行の担保評価が低く、買い進めるのが困難
- 不動産投資家としてできることが少なく、学べることもほとんどない
- 不動産投資家の友達が100人くらいいるが、ワンルームマンション投資の専門家でまともに稼げている人を見たことがない
物件を買うのはいつでもできるので、あなたの大切な資産と人生をむちゃくちゃにしない様に、よく勉強して検討してわからないものには投資しないようにしましょう。
一棟もの不動産投資の魅力
利回りが低いワンルームマンションは、月々の手残りがマイナスになる物件が多く、なかなか利益が出ません。僕は1棟ものマンション、アパート、戸建てで不動産投資をして利益を出しています。
1棟ものの不動産は金額が大きいのでリスクが高く思われるかもしれませんが、しっかりと物件調査を行えば、かなりのリスクを減らして安定して経営することができます。また、最悪土地が残るので資産としては残すことができます。
僕自身、不動産投資で毎月100万円の家賃が安定して入ってくる状態になり、はじめに買った2棟に関しては2000万円の売却利益を出すことができました。その不動産投資を始めた体験談をまとめているのでぜひ見てみてください。
不動産投資を勉強したいのなら、初心者にお勧めの本を紹介しているので見てみてください。
不動産投資といえば区分マンション投資のイメージがあるのですが、区分マンション投資は利回りが低く儲からないのでアパート1棟の投資をお勧めしています。
初心者でもわかりやすいように不動産投資の講座をまとめているので、ぜひ見てみてください。
もし利益が出ない区分マンションを購入していたら…
もし儲からない区分マンションを買われてしまって毎月赤字の状態の方は、早めに売却されるのも作戦だと思います。
都心の区分マンションは価格が高騰しており、思わぬ高く売れる可能性もあります。
ご自身の物件の価格がいくらくらいなのかを知るため、見積もりの査定に出すことをお勧めします。もしローンの残りよりも高く売れるのでしたら、思わぬ資産になります。逆にローンの残りの金額より高く売れないのでしたら、将来の人生設計に影響を及ぼす可能性もあります。
自分の物件の価格を知ることは、とても重要です。
また、高く売るための方法の記事を読んでおくと、より高く物件を売却できる可能性があります。
◆自宅の見積もり◆
2011年に2300万円で購入して、昨年査定に出したら3300万円の査定が付きました!これを売るだけでも、1000万円以上の現金が手に入ります。しかも、自宅の場合はほとんどの場合は非課税になるので税金も取られません!
◆投資物件◆
3500万円で購入したアパートを、昨年5300万円で売却できました!一気に2000万円近いお金が入ってきました。売却のパワーはすごいです。
- ワンルームマンションのサブリース契約で失敗した体験談
- 物件を高く売る方法
- さらに勉強したい方はこちらの不動産投資講座へ
ワンルームマンションではなく、アパートのほうがおすすめ
ワンルームマンションで儲けることは難しいですが、1棟物のアパートなら利益を出す事も可能です。
教えて!アパート経営さんでは、全国73社からあなたに最適なプランを見積もっていただけるそうです。
お金もかからず、60秒で請求できます。
物件価格が下がっているので、いい提案が来るか可能性も十分あると思います。
いい収益物件を探している方は、資料請求してみましょう!いい物件に巡り合うのは難しいので、広く物件を探して、いろいろな物件を比較検討することが大切です。
業者さんから紹介される物件が、かならずしも良い物件だけとは限りません。このブログをよく読んでくださっている方は大丈夫だと思いますが、必ず自己判断でお願いします。「今すぐ契約しないと売れちゃいますよ!」みたいに、すぐ契約を迫ってくる場合などは危険です。すぐ契約するのは絶対にやめましょう。迷ったらやめたほうが良いです。迷うような物件は、いくらでも出てきます。
入居率90%て一年のうち1~2ヶ月空室になるような物件を買ったらそりゃ負けです。需給バランスの良い場所ならそれはありえません。そういう場所は利回りが低いですが空室リスクも低いということ。
また敷金を預かっているため退去の際に何十万も飛ぶことはありません。
駅前客付業者への支払いも礼金で補えます。
かなり偏向した情報が多いと感じました。
ただ、ワンルームマンションが失敗するというメインの考えには賛同です。
これは単純に業者のマージンが大きいからです。
つまり不動産投資のスキーム自体は理にかなったもので、その買い方に気を付ければ負け戦ではないという事です。