2026年9月10日と13日、松井証券の公式YouTubeチャンネル「松井証券マーケットナビ」のビデオポッドキャスト「米国株キャスト」に、元キオクシアの半導体研究開発者・投資家としてゲスト出演しました。松井証券マーケットアナリストの大山季之さんとの対談で、前編は半導体メモリの仕組みと業界構造を、後編は投資スタイルとAIデータセンター関連銘柄をお話ししています。登録者18万人超のチャンネルで、前編は公開4日で8万回再生を突破しました(2026年9月14日時点)。
「米国株キャスト」と、聞き手の大山季之さん
松井証券は1918年(大正7年)創業、東証プライム上場(証券コード8628)の独立系ネット証券です。「米国株キャスト」は、その松井証券が毎回ゲストを迎えて米国株について語るビデオポッドキャストで、今回はその第5回ゲストとしてお声がけいただきました。
聞き手の大山季之さんは、国際証券(現・三菱UFJモルガン・スタンレー証券)、ゴールドマン・サックス証券、バークレイズ証券で機関投資家向けの株式営業に携わってきた松井証券のマーケットアナリストです。金融のプロフェッショナルが運営する番組から、「半導体を現場で開発してきた技術者」であり「20年以上市場と向き合ってきた投資家」として招いていただきました。
前編:半導体メモリを、研究開発者の目線で徹底解説
前編(9月10日公開)のテーマは「半導体メモリ」。もふもふ不動産のもふ(菊地夏紀)は、ソニー、キオクシア(旧東芝メモリ)で16年間、半導体の研究開発に従事し、世界初の48層3次元フラッシュメモリ「BiCS FLASH™」の立ち上げに携わった研究開発者出身の投資家です。番組では、その経験をもとに次のような内容を解説しました。
- SRAM・DRAM・NANDフラッシュ・HBMの違い:CPU内部で使われる最速のSRAM、「作業机」にあたる揮発性のDRAM、電源を切ってもデータが残る大容量ストレージのNANDフラッシュ、そしてGPUに大量のデータを高速で供給するHBM。AI処理でそれぞれがどんな役割を担うのか
- キオクシアの台頭と「爆速用」NANDフラッシュ:HBMに経営資源を集中するSK hynix・マイクロン・サムスンに対し、NAND専業のキオクシアがNVIDIAと連携してAI推論向けのSSDを開発している背景。超高速NAND「XLフラッシュ」や、メモリと周辺回路を別々に作って貼り合わせるCBA技術
- メモリ業界の中国リスク:急成長する中国のCXMT・YMTCが、将来の価格競争や供給過剰にどうつながりうるか
- 長期契約によるシリコンサイクル回避:過去の好不況の波(シリコンサイクル)を経験した各社が、なぜ長期契約を強化しているのか
後編:投資スタイルと、AIデータセンター関連銘柄
後編(9月13日公開)では、番組から「総資産10億円を築いた投資スタイル」というテーマをいただき、資産運用の考え方と歩みをそのままお話ししました。
「資産を10倍にするフェーズではない」— 攻めと安定を半々に
資産は2つに分け、半分は半導体・AIなど「攻め」の銘柄、もう半分はインデックス・銀行・商社など「安定」した会社に置き、合わせて約60銘柄に分散しています。日本株と米国株はおおよそ半々。「これから資産を10倍にしようというフェーズではなく、そこそこ安定させつつ、自分の相場予想を楽しむ」という、番組の言葉を借りれば"仕上がった"投資スタイルです。不動産では、名古屋で自ら土地を仕入れて建てたアパートが先月完成し、満室・利回り約10%で運用を始めたことも紹介しました。
一点集中の株式投資から、不動産投資へ
転機は2008年のリーマン・ショック。勤めていた半導体会社が潰れかけたことを機に投資と真剣に向き合い、アベノミクス前後にはミクシィ(モンスターストライク)への集中投資で大きな利益を得ました。一方で、1日に500万円の含み損が出る日もあり、当時の年収を超える金額が動く状況で「世界初の3次元フラッシュメモリを世に出す」という研究開発に集中できなくなったことから、株式投資からいったん離れ、その利益を原資に「心が休まる投資」として不動産投資へ向かった経緯を語っています。
失敗談も包み隠さず
2026年の最大の失敗として、6月下旬にニューヨーク証券取引所を訪ねてはしゃいだ直後が半導体株のピークとなり、1ヶ月で約8,000万円の含み益を失った話も、そのままお話ししました(それでも年初来ではプラス40%前後)。「プラスの喜びよりマイナスの悲しみのほうが大きい」という投資家心理も含め、実体験だけを語っています。
番組で取り上げたAIデータセンター関連のテーマ
- メモリ枯渇→NANDフラッシュ→ハードディスク:前編で解説したメモリ不足を起点に、NANDの価格が上がるとハードディスクが相対的に割安になり、AIが学習するために「これまで捨てていたデータ」を保管する需要が伸びる、という連鎖。ハードディスクは淘汰を経て3社の寡占になっている点も解説
- NVIDIAの見方:一社では到底実現できない規模のAIを、半導体・冷却などの各社に出資し「一緒に設計する(エクストリーム・コデザイン)」ことで作り上げているジェンスン・フアンCEOの実行力を評価
- 光電融合:AIサーバー内で電気で送っていた信号を光で直接やり取りする、次世代AIインフラのパラダイムシフト
- 投資哲学:パラダイムシフトが起きるときこそ株価のテーマになる。株価を売上・利益率・マルチプル(評価倍率)の掛け算に分解し、決算書から考える
個別の銘柄名は番組内で紹介していますが、当サイトは特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
出演動画(前後編・YouTube公開分)
サムネイルをクリック(タップ)すると、このページ内でそのまま動画を再生できます。フル版は松井証券のオウンドメディア「マネーサテライト」で2026年10月13日17時頃まで無料公開されています。
▶ 8万回再生
▼フル版(マネーサテライト・2026年10月13日17時頃まで無料公開)
前編:元キオクシア開発者が半導体メモリを徹底解説!需要安泰も株価はどうなる?
後編:元キオクシア開発者厳選AIデータセンター銘柄/10億円を築いた投資スタイル
「松井証券」について
松井証券株式会社は1918年5月創業、1931年3月設立の証券会社で、2001年にインターネット取引専業の証券会社として初めて東証1部(現・プライム市場)に上場しました。日本株・米国株・投資信託・FXなどを取り扱う独立系のネット証券です。公式YouTubeチャンネル「松井証券マーケットナビ」は登録者18万人超(2026年9月時点)で、マーケット解説やゲストとの対談番組を配信しています。
2026年、半導体・投資の専門家として続く取材・出演
キオクシアの時価総額が国内トップクラスに躍り出た2026年、「実際に3次元フラッシュメモリを開発していた元技術者」と「20年以上市場と向き合ってきた投資家」の両方の視点を持つ専門家として、国内外のメディアから継続的に取材・出演のご依頼をいただいています。
- 2026年6月:「週刊文春」キオクシア特集で実名コメント
- 2026年5〜7月:「楽待」YouTubeでキオクシア・宇宙・量子などを解説、全9本が合計146万回再生
- 2026年7月:「みんかぶ」でAI半導体相場を読み解く連載全3回
- 2026年7月:世界最大級の経済メディア「ブルームバーグ」に取材掲載
- 2026年8〜9月:「週刊ポスト」・「週刊SPA!」の投資特集に取材掲載
- 2026年9月:「楽待」YouTubeで神戸大学・木村建次郎教授と「波動散乱の逆問題」をテーマに対談
- 2026年9月:松井証券「米国株キャスト」にゲスト出演(本記事)
番組のテーマを、日本語の解説記事で
当サイトでは、今回の番組で取り上げた半導体メモリと投資のテーマを、技術者と投資家の両視点から詳しく解説しています。
- キオクシア決算解説(3ヶ月で営業利益1.3兆円)
- 中国CXMTの実力とDRAM市場への影響
- 中国YMTCの台頭とNAND市場への影響
- マイクロン決算に見るメモリ・スーパーサイクル
- ハイパースケーラーのAI投資とフリーキャッシュフロー
- #キオクシア の記事一覧 / #データセンター の記事一覧
今後も、半導体・株式投資・不動産投資の専門家として、難しいテクノロジーと投資の話を「わかりやすく」伝える発信を続けてまいります。
