株式投資の基礎2 資産・簿記の基礎について解説【貸借対照表】

不動産投資、株式投資、経済、税金、科学、研究開発などを初心者にわかりやすく解説することを得意としている。

もふもふ不動産のもふです。

僕は投資家でTwitterYouTubeやブログなどで資産運用や不動産投資について解説しています。

株をこれから始めたい人・社会人の皆さんが自分の会社の決算書を見たいとき・・・など

前回は株式投資の基礎①ということで【損益計算書】について解説しました!まだの方はそちらも読んでみてください。(株式投資の基礎!決算書の分析方法をわかりやすく解説【損益計算書】)

今回は貸借対照表(バランスシート)の見方と簿記の基礎について分かりやすく解説をしていきます。

【決算書の読み方 総まとめ】

決算書の分析方法について解説した記事を下記にまとめました。

  1. 利益が出ている    → 損益計算書(P/L) 
  2. 資産は持っている   → 貸借対照表(B/S) (←当記事はこちら)
  3. 現金はどれだけ増えた → キャッシュフロー計算書

全てもれなくチェック!決算書を読めるようをマスターしちゃいましょう!

貸借対照表の考え方

そもそも資産って何だろう?

「資産〇〇円」「資産家」など、資産についてもう一度おさらいをしてみましょう。

 資産とは

 1億円持ってたらみんな資産家になるのでしょうか?

 資産を見るときには、併せて借金」も見ることが重要です。

 資産があっても借金の割合が多ければ資産家とは呼べないですよね・・・・。

資産の見方
  • すべての資産の金額はいくらか?
  • 自分の資産はどのくらい?
  • 借金はどのくらい?

 すべての資産がいくらか出した上で、資産と借金の割合を見るようにします。

 貸借対照表(B/S)とは?

貸借対照表(バランスシート:B/S)について解説します。

左側・・・保有資産のすべて 

右側・・・上が借金(負債) 下が自分のお金(資産) 

左右のバランス(高さ)が均等になるのでバランスシートと呼ばれています。

バランスシートを見れば資産と借金が一目瞭然でわかるので、まずは理解することが非常に重要です。

 ペンギンが1万円で魚屋を起業したら?

 「バランスシート」について、分かりやすくペンギンさんの例を用いて解説してみましょう。

 現金を左側の保有資産の欄に、右側には資本金として出したことを記載します。

 これが基礎的なバランスシートの形です。

 魚を5000円で仕入れた!

持っている資産の全てを左側の保有資産の欄に記載します。

この場合、現金5000円を払って魚を手に入れたのでバランスシートの左側に在庫5000円と記入します。

右側の資本金は動きはないので、変わらず10000円のままです。

 魚が7000円売れた!!

魚が売れたことで在庫分がなくなり、左側の現金が持っていた資産よりも高く積み上がります。

一方の右側は左側の高くなった部分が「利益」として加わります。

このように、バランスシートは常に高さ(金額)が一定になるような構造になっています。

 2万円借りてきて魚4匹買った!

左側は在庫が積み上がります。2万円仕入れてきたので「在庫20000円

一方の右側の欄には、上側は変わらないですが下側に借金が増加しています。

総資産は32,000となりますが、実際の自己資本の部分は12,000円というわけです。

自己資本比率・・・自己資産 / 総資産

自己資本比率が低くなると、自分のお金が減り借金が多くなっている状況をあらわします。

 魚が売れずに腐ってしまった・・・

2万円あった魚の価値が腐敗によって0円になったので、この場合には債務超過と表現されます。

借金が20,000円あって、現金は12,000円しかないので自分の資本はマイナスというわけです。

貸借対照表を見るべきポイント

貸借対照表の内容がわかったところで、次は貸借対照表の見るべきポイントについて解説していきます。

次の3つを抑えられれば、会社の経営状況の大体を把握することができます。

 資産は何があるか

 資産は中身を重視して見ます。

 在庫だけ年々増えていくケースはよくあります。

 決算資料上、資産はあるけれど、ほとんどが在庫・・・これは危険です。

 借金はどれくらいあるの?

 流動負債・・・・1年以内に返済する負債

   資産のほとんどが借金であるのはマズイです。自己資産と借金の割合を見るようにします。

  資本の見るべきポイント

自己資本比率が低すぎると銀行からの評価も下がり、お金が借りれなくなったりすることがあるので見るようにしています。

 よく見ているところ

● 流動資産(1年以内の現金)

● 流動負債(1年以内の返済)

 流動資産と流動負債の比率などはよく見るようにしています。

 流動資産の方が大きければ良いですが、負債の方が大きいと返済できない可能性が考えられます。

  決算書の注意点

 決算書に乗っている金額は時価ではありません。

 例えばビルを10億円で買ったとして、これが10年後同じ価値かと問われるとそうとも限りません。

 決算書では、減価償却といって建物の価値を減らしていかなければいけないルールが定められています。

 また、土地の値段も年々上下することが考えられるので価値は変動することが絶対なのです。

 減価償却・・・建物の価値を減らしていくこと

減価償却についてもっと知りたい人はこちら!

 TOYOTAの決算書を見てみよう

 それではここまでの知識で、実際にTOYOTAのバランスシートを見てみるよ〜

 お金系の資産をみる

  • 流動資産は?
  • そのうち現金はいくらくらい?
  • 在庫はどのくらい?定期預金は〇〇円している・・・

 固定資産を見る

固定資産とは・・・・土地や建物

  • 固定資産はいくら・・・?
  • 固定資産の詳細は?

 物件や建物など固定資産の内訳も明記されています。

 前述した減価償却についても明記されています!

 負債を見る

  • 流動負債はいくら・・?
  • 固定負債はいくら?
  • 全負債総額はいくら?

 それぞれのバランスを見ます。

 資本を見る

  • TOYOTAの資本金はいくら・・?
  • 利益剰余金(内部留保)どのくらい?

内部留保・・・・今までTOYOTAが貯めてきた利益の積み上げ 

TOYOTAの内部留保は100年くらい積み上げてきたもので、建物や土地などの価値もこれに含まれる。

「内部留保を溜め込むな、払え!!」との声をよく耳にしますが、実はこれら配れるものではありません・・・

 内部留保=現金ではない・・建物や土地などの資産も含まれているのでこの点は間違えないように・・

 よくある指標

覚える必要はないですが、下記の指標も参考にするとよいでしょう。

まとめ

ここまでで決算書の分析方法について解説をしてきました。

決算書を見るべきポイント
  1. 資産の内訳を分解してみる【在庫まみれでないか】
  2. 保有資産は誰のお金なのか?【借金まみれでないか】
  3. バランスシートの高さは常に一定になる

下記には、今回の記事が動画で見られるように、リンクを貼っておきました。