「批判するなら、やってからしろ」
って言葉、よく聞きませんか?
よく聞く言葉かもしれないですが、僕は「やってから批判しろ」という意見はとても危険なものだと思っています。
「いやいや、『何事も経験』って言うじゃん」
と、思ったあなた!
はい、たしかにそういう言葉もあります。
しかし、この言葉にはいくつもの危険が孕んでいるのです。
その一つに、「やってから批判しろ」は「取り返しがつかない」という危険があるから。
詳しく解説していきます。
もくじ
コインランドリー投資についての動画を投稿したら、「やってから批判しろ」と言われた
以前、コインランドリー投資に関する動画を出しました。
僕のコインランドリー投資に関する見解は、以下の画像の通りです。
動画内では、コインランドリー投資について批判をしたわけではありませんでした。
- 店舗が増え続けているから、コインランドリー投資はとても差別化が難しい
- 売却が難しい
- 投資家も苦戦している人がいるので、簡単に儲かる可能性は少ない
- もしコインランドリー投資を始めるなら、自分で機材を確保して始めることで利益が出やすい
ということを喋ったんです。
この見解を見る感じ、批判ではないですよね。
にも関わらず、「やってから批判しろ」というリプライを数名の方からいただきました。
先にも言ったように、「やってから批判しろ」というのは、とても危険な思考です。
「やってから批判しろ」は、なんで危険な思考なの?
よく聞かれる「やってから批判しろ」という言葉は、なぜ危険な考え方と言えるのでしょうか。
そもそも論ですが、「やってから」と言われても、すべてをやることは不可能です。
世の中には、いくつもの物事が散らばっています。
それを片っ端からやっていったら、もちろん時間は足りません。
また、これからの時代、やらないで未来を予想する力というのは、とても重要になってきます。
あとは、具体的な指摘がないという点ですね。
具体的な批判ではないので、建設的な意見とは言えません。
生き残るには、やらないでわかる能力を身につけよう
当たり前ですが、すべてのことを経験することはできません。
できるに越したことはありませんが、人生の時間は有限です。
20歳前後から働き始めるとして、50〜60年ほどしか働けないわけです。
そう考えると、すべてのことを経験するなんて、とてもじゃないけど時間が足りませんよね。
また、「やってみてからわかる」というのは、遅いです。
短い長いに限らず、それだけで時間を無駄にしてしまうからです。
例えば、「経営者」というと、どういう仕事をしているイメージですか?
「会社経営」と一括りにしても、その業務はじつに様々です。
税務関係をやる人や企画を立てる人など、業務内容によって仕事は細分化されています。
そのため、経営者が会社におけるすべての仕事をやるわけではありません。
経営者というのは、部下がやる仕事の重要な部分を把握しておく能力が必要です。
逆に言うと、重要な部分を把握しておくだけでいいのです。
こういったことがわかっていないと、
「やってから批判しろ」
なんていう批判しか飛ばせないわけです。
「やらないでわかる能力」というのが重要だということですね。
時代のトレンドに沿う考え、「未来を予測する」ということ
「やってから批判しろ」が危険な思考である理由の一つに、ある能力が関係しています。
それは、「未来を予測する能力」です。
例えば、数千万円の投資ビジネス案件があるとします。
とても大きな額が動くため、失敗すると簡単には引き返せません。
貯金がなくなったり、借金が返せなくなったりというリスクがあるからです。
そのため、先ほども言ったように、やってから失敗するのでは遅いんです。
時間を無駄にしないためにも、やらずにわかる能力というのは欠かせません。
いろいろな企業で、人工知能が導入されているのは知っていますか?
各企業で研究されていたり、導入されている人工知能。
しかし、なぜ重宝されているかわかりますか?
それは、簡単に言うと「未来を予測できるから」。
人工知能は、過去の膨大なデータを解析して処理を行い、様々なパターンを見つけ出します。
そのパターンをもとに、翌日の売上や来店予想などに活用しているんです。
Amazonでいうと、ある商品を購入した場合、関連商品をピックアップし、表示させるなどですね。
ある人が
- どう行動するか
- どう購入するか
というのはとても重要で、それがまさしく企業の差別化に繋がっています。
そのため、「やってから批判しろ」というのは、時代のトレンドに沿っていない考え方だと言えます。
さらに、顧客の要望を推測することはより重要なポイントです。
「こういうことを顧客は困っているのではないか」
「顧客が困っているからこう提案しよう」
といった能力は、とても重要です。
顧客の仕事なんか、自分ができるわけないじゃないですか。
「やってからじゃないとわからない」という考え方だと、顧客に対しての提案さえできないという思考停止状態に陥ってしまっているので、思考能力の欠如などに繋がってしまいます。
そのため、「やってから批判しろ」というのは自分自身の成長を止めてしまうことにも直結します。
「やってから批判しろ」は、建設的な意見ではない
はっきり言うと、「やってから批判しろ」は、建設的な意見ではありません。
もし僕の言った内容に問題点があるなら、経験者ならではの意見を言うべきだと思うからです。
「ここはこうじゃないよ」
「こうだと思うよ」
と、経験者の立場で言ってくれれば良いんです。
やらないでわかる能力が大事だと思っているので、どうしても「やったら何か変わるのか」と思ってしまうんですよね。
もしそういう人に絡まれた場合は、あまり関わらない方が良いでしょう。
失敗してからでは遅い!投資やビジネスのリスクを、実際の事件を例に出して解説します
不動産投資では、実際にやって失敗してとんでもない目にあっている方というのはとても多いです。
そのため、ここからは「やってからでは遅いよ」という具体例を出していこうと思います。
かぼちゃの馬車問題
ご存知かもしれませんが、「かぼちゃの馬車問題」というのがありました。
株式会社スマートデイズという会社が、サラリーマンなどに家賃保証をした上で実現不可能な利回りで不動産を売りつけ、結局は破綻して逃げてしまったという事件です。
株式会社スマートデイズからは、
- 自己資金ゼロ
- おしゃれなシェアハウスのオーナーになれるという謳い文句
- 30年間、家賃保証
- 一括サブリース
と、知識のない方は飛びついてしまいそうな触れ込みが行われていたんです。
そして、購入してしまった方は、ガラガラのシェアハウスと借金を抱え込んでしまったわけです。
約800人が被害にあったとされ、自殺者も出ました。
「投資は自己責任」という考え方もありますが、初心者を嵌め込むセミナーやいろいろな企業の応援などがあり、かなり巧妙だったと言わざるを得ません。
僕自身は、経験則から、かぼちゃの馬車は良くないものだとわかっていました。
しかし、購入してから批判しろって人が当時いても、実際に大きな問題になってしまっているわけです。
失敗だと気づいてから批判しても、それは遅いですよね。
お金や時間など、失ったものは戻ってきません。
レオパレスのサブリース問題
僕の動画でも度々出ているレオパレス問題。
地主さんに
「相続税が安くなりますよ」
「家賃収入で老後も安心ですよ」
「サブリースで30年安心ですよ」
などと言いながら、
- 実際は30年経たないうちにサブリースを解除
- 家賃保証を解除
- 物件の周りにさらにレオパレスを建てまくる
など、無茶なことをやっているのがレオパレス問題です。
不動産についての知識を知っていれば防げるものの、やってみてからリスクが判明した場合、それはもう手遅れです。
おそらく、騙された人は2億3000万円ほどの借金をされているので、とてもじゃないですが借金を背負ってから批判しても遅いですよね。
しつこいですが、投資やビジネスはリスクを正しく理解して良く勉強してからやらないと、とんでもない目にあってしまうでしょう。
投資やビジネスをやる前に!リスクを把握してから行動しよう
リスクを把握することやシミュレートすることは、未来をより良くするためにとても重要です。
この記事を見てくださっているということは、もしかしたらビジネスや投資を始めようとしていませんか?
それなら、ビジネスや投資を始める前にリスクを洗い出し、失敗する可能性を限りなく減らしましょう。
僕は、「わからないものには投資しない」ということを信条にしています。
リスクがあっても突っ込むというのはありっちゃありなんですが、最大限のリスクは見積もっておいた方が良いと思っています。
また、リスクがないものはやってみても良いと考えています。
- ブログ
- YouTube
などですね。
普通の情報を正しく発信する分にはリスクがないので、チャレンジするべきです。
リスクがあるものとないものを分け、リスクがあるものにチャレンジする場合は、リスクをしっかりと把握してからチャレンジしてみてくださいね。
下記の動画では、この記事内容についてより詳しく話しています。
良かったら見てみてください。