もふ社長
「もふもふ不動産」の運営者。投資家、ブロガー、YouTuberとして活動。「もふもふ不動産」のYouTubeのチャンネル登録者数15万人を超え、Twitterは4万人を超える。2019年3月末にサラリーマンを辞め独立。詳しい自己紹介はこちら。もふもふしたものをこよなく愛し、不動産投資、株式投資、経済、税金、科学、研究開発などを初心者にわかりやすく解説することを得意としている。
もふもふ不動産のもふです。
僕は投資家でTwitterやYouTubeやブログなどで資産運用や不動産投資について解説しています。
2020年消費税増税やコロナショックの影響で不景気になりそうな感じとなっています。
今後、不動産の価格はどのようになっていくのか?2014年から不動産投資を行っている投資家の私が、さまざまなデータや見解を交えて解説してきます。
色々なデータを見た結果、不動産の価格が下落に転じそうと考えています。
もちろん、価格が上がるかどうか完全に予想するのは不可能です。あくまで私がこのように考えているという解説になるので、自己責任でお願いいたします。
もくじ
不動産の価格はどのようにして決まっているのか?
まず、不動産の価格がどのようにして決まっているのか?解説していきます。
基本的には、売主が不動産の価格を決めて、その価格で買いたい人がいれば売買が成立するようなイメージです。
たとえば区分マンションが売りに出ていたとします。同じ間取りで同じ広さで、図のように
- 4500万円
- 3500万円
- 3000万円
と、3つの部屋が売りに出ていたとします。
これは売り主さんが、早く売りたいと思ったら価格を安めにして販売し、急いで販売しないのだったら高めに売りに出しているのが一般的です。
上記の図の例だと、急いでいるから3000万円としているのかもしれないですし、急いで売れなくてもいいから4500万円で売れればいいやと思って売りに出しているのかもしれません。
また、買いたい人がいくらで買いたいのか?によっても価格は大きく影響します。
例えば、高くてもいいから絶対に最上階に住みたいという方がいたら、4500万円と少々高くても買われていくかもしれません。
つまり、不動産の価格は売りたい人の価格と、買いたい人が一致した所の価格で決まります。
売主が不動産業者さんの場合の価格の付け方
業者さんの場合でも値段の付け方は同じです。建築費や設計費などをかけて建築して、不動産を販売することで利益を出さないといけないので、できるだけ高い値段で、周りの物件よりも高すぎない価格を付けることになります。
もし販売が不調だった場合、価格を途中で下げることもあります。所沢のタワーマンションで、売れ行きが不調だったので、途中で値下げされてニュースになったりしていました。
不動産の価格は、売主と買主の需要と供給で決まるという事はとても大切なことです。
不動産の価格が下落する要因
2020年に不動産の価格が下落しそうということですが、一般的にどういう時に不動産の価格が下落するのでしょうか?解説していきます。
銀行が不動産に融資をしなくなった場合に価格が下落する
不動産はとても高価なものです。現金で購入できる方はとても少なく、銀行の融資を使って不動産を買う方が多くいます。
そのため、銀行が不動産に対して融資を出さなくなると、不動産を買える人が著しく減ってしまうのです。
そうなってしまったら、不動産を早く売りたい人は、価格を下げざるを得なくなり、不動産の価格が下がっていくのです。
2020年、消費税増税の影響や、コロナウイルスの影響で景気の先行きが不透明になりました。
業績が急激に悪化する会社や、もしかしたら倒産する会社も増えてしまう可能性があります。
そうなってしまうと、住宅ローンを返済できない人が増えてしまい、銀行は貸したお金が返ってこないので困ってしまいます。
そのリスクを下げるため、銀行が不動産への融資条件を厳しくする可能性があります。もしそうなると、不動産の価格が下がっていくものと予想されます。
不景気になると不動産の価格が下落する
不景気になると、
というような疑問を持ち始めます。
住宅は一生に一度の買い物といわれていますが、そう簡単に購入できるものでもなく、人生においてとても大きな決断になります。
普通のサラリーマンは、会社の業績が悪化しそうな時に家を買おうとは思わなくなるので、買いたい人が減ってくると不動産の価格が下落してくると予想できます。
外国人の需要がなくなると不動産の価格が下落する
東京都心部では、富裕層の外国人が不動産をたくさん購入していました。日本人よりも高い価格で購入していくので、都心部の区分マンションの価格がどんどん上昇していったんです。
コロナウイルスの影響で、一気に日本から外国人が減りました。
そうなると、不動産を購入しようという外国人の数も減っていくでしょう。
今後、外国人向けに販売予定だったタワーマンションなどが沢山売りに出る可能性もあると予想しています。
2020年は不動産の価格が下落しそう
ここまで不動産の価格がどうやって決まっているか、また価格が下落するときの理由を解説してきました。
2020年どうなるかというと、あまり明るい状況ではなく不動産の価格は下落しそうと予想しています。
消費税増税により消費が冷え込んでいます。増税対策がいくつもされていましたが、GDPを見るとあまり効果がなく、消費がかなり冷え込んでいる様子がデータから見えてきました。
さらに2020年にコロナウイルスが世界中で蔓延しており、影響がどれくらいあるのかですらまだ未知の状況です。
これらの影響で、日本は深刻な景気悪化になる可能性もあると予想しています。
会社の業績が悪化してリストラが発生したり、賞与カットや給料カット、残業カットなども発生するかもしれません。
そうなった時、不動産を買おうという人はかなり減ってくるでしょう。また銀行も不動産への融資に慎重になると予想できます。
また2020年にオリンピックが開催され、その後の住宅の需要も予想できない状況です。
楽観的にここから価格が上がっていきそうとは考えにくいというのが正直な予想です。
2019年までの不動産価格のデータ紹介
住宅の価格のデータを紹介していきます。
2019年の不動産価格指数
不動産価格指数とは、国土交通省が出している不動産価格の総合指数になります。
この指数を見ると、2019年11月時点では区分マンションはどんどん値上がりしていっている状況です。
一方で住宅地(土地)や戸建て住宅は若干下落している傾向があります。
都心部で特に住宅の価格が上がっているのですが、ここからどれくらい下がるのか?それともさらに上がり続けるのかなど気になるところですね。
こちらは商業系不動産の不動産価格指数になります。
店舗、オフィス、1棟物は価格が上がっていますが、倉庫など価格が下がってきています。
REIT指数の推移
REITとは不動産投資信託のことで、投資信託として多くの方からお金を集め、そのお金で不動産を買って運営し、利益を配当金として配っているイメージです。(詳細はこちら「投資信託とは何か?」を参照)
不動産の価格の下落が予想されると、REITを売却されるので、REITの価格も下がっていく傾向にあります。
そのREIT指数を見ると、2008年のリーマンショックの時に大きくREIT指数が下落しているのがわかります。2020年では、若干REIT指数が下がってきたところです。
ここからREIT指数がどうなるのか?は、不動産の価格を予想するうえでとても注目しています。
リーマンショックのように大きくREIT指数が下がっていくのだったら、不動産の価格も下がっていく可能性がありそうです。
不動産を買ったり売ったりする場合の注意点
今後、不景気になり、また不動産の価格が下落する可能性もあるので、不動産の売買には気を付けましょう。
不動産を購入する場合
不動産を購入するのでしたら、低金利で借りられているのでしたら頭金を入れずに繰り上げ返済をしないほうが良いです。
できるだけ手元に現金を残しておいたほうが安全と考えています。
詳しくは、下記の記事をご参照ください。
また、焦って買うと後悔する可能性もあるので、十分に考えてから買うようにお願いします。
不動産を売却する場合
不動産を売却する場合は、焦って安い価格で売ってしまったら大きな損を出してしまいます。。
1社だけに限定して売却を依頼していまうと、物件を隠されたり抱え込まれたりして、高く買ってくれるお客さんが見つからない場合もあります。
高く売却するためには売却の仕組みを知ることが大切なので、ぜひマンションを高く売る方法の記事を見てみてください。
2020年の不動産価格の予想まとめ
これまで不動産の価格の決まり方、下落の理由や、さまざまなデータを紹介して解説してきました。
ここでは紹介しませんでしたが、マンション販売戸数とか、他にもいろいろな指標があり、それらのデータを見ながら総合的に判断して未来の不動産の価格を予想している人が多いところです。
1990年代のバブル崩壊での不動産価格の下落をほとんどの人が予想できなかったように、不動産の価格の予想はとても難しいです。
しかし、常に不動産の価格に敏感に考えつつ、公開の内容にしっかり調べて購入や売却することをお勧めします。