この記事ではリスクヘッジについての意味や、実際にどのように考えるのかを実体験を踏まえてわかりやすく解説します。
リスクヘッジとは、簡単に言うと
リスクヘッジとは、リスクをヘッジ(回避)することです。金融業界で主に使われてきました。例えば株式投資で、日経平均に連動した投資信託を買ったとします。日経平均が下落すると、損失を出してしまいます。
そこで、日経平均が下落した時の損失を抑えるため、保険をかけるようなことをリスクヘッジするといいます。保険料はかかってしまうのですが、保険をかけることで損失を抑えるメリットがあります。このように、リスクに対して何か対策を打って保険をかけることをリスクヘッジと呼んでいます。
「ヘッジファンド」というのを聞いたことあるでしょうか?ゴールドマンサックスなどヘッジファンドと呼ばれ、株価が下落しているときにも空売りしたりして利益を出す追及するファンドをヘッジファンドと呼んでいます。
のことです。
いろいろなリスクに対して、保険をかけたり対策をすることでリスクをヘッジ(回避)することを言います。
僕は2005年より株式投資を行ってきて、2014年より不動産投資を開始し、総資産2億円、純資産1億円を達成することができました。安定して利益を出すために、リスクヘッジをたくさんかけてきました。
この記事では、投資家の僕がリスクヘッジに対してどのように考えているのか、どのようなリスクヘッジをしているのかなど、わかりやすく実体験を解説していきます。
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もくじ
リスクヘッジとは何か?リスクを回避すること
って思っている方もいるでしょう。
実は、リスクヘッジは投資に限らずビジネスや一般の生活においてもとても大切な考え方になるのです。
リスクヘッジを考えて生きていくことで、思わぬトラブルや予期せぬ事態になるリスクを下げることが可能となります。
何かを決定すると、必ずリスクが伴う
たとえば、
- 進学か就職か決める
- 進学する学校を選ぶ
- 就職する会社を選ぶ
- 転職する
- 車を買う、家を買う
こういった決断をするとき、悩みませんか?
自分の選んだ道で大きく人生が変わってしまう可能性があるため、とても悩むことと思います。
例えば、受験で学校を落ちたらどうしよう、就職できなかったらどうしよう、転職を失敗したらどうしよう、車を買って生活が苦しくなったらどうしよう…そういう悩みがあると思います。
正にこれらの「失敗したらどうしよう」という悩みがリスクになります。
そして、リスクヘッジとは、これらのリスクに対して回避策や保険をかけるような行動になるのです。
人生を変えるような決断においても、リスクヘッジの考え方を活用することで、思わぬ未来になる可能性を減らすことができると考えています。
では、リスクヘッジを考える方法を解説していきます。
- リスクをすべて洗い出す
- 影響度と発生の確率を考える
- リスクが大きいものを対処する(リスクヘッジ)
1)すべてのリスクを洗い出す~リスクヘッジの考え方
リスクヘッジにおいては、まずすべてのリスクを書き出すことがとても大切です。
就職だったら、その会社の社風が合わないとか、ブラック企業だったらどうしようとか、福利厚生がしっかりしているかとか、その会社の将来性は問題ないかとか、いろいろとリスクがあると思います。
そういったリスクをすべて洗い出しましょう。ありえないともうことも、とにかく書きだすことが大切です。
ここでリスクに漏れがあると、決断した後に
と、あとから後悔する可能性もあります。なるべく抜けなく漏れなく、たくさんのリスクを書き出すことがポイントです。
不動産投資におけるリスクの書き出し
不動産投資を始めたいと考えている方は、いろいろな不安やリスクがあると思います。また、実際に不動産を買おうとするときにもリスクが出てくると思います。
そういうリスクを抽出しましょう。
- 入居者が付かないかもしれない
- 家賃滞納されるかもしれない
- 火事になるかもしれない
- 返済ができなくなるかもしれない
- 雨漏りしているかもしれない
- 内戦がおこるかもしれない
紙やExcelなどに書き出していくことで、不安な点が明確になってきます。
頭の中で考えても処理することは難しいので、書き出して整理していくことがとても大切です。
2)影響度と発生する確率を書く~リスクヘッジの考え方
リスクをすべて抽出できましたでしょうか?
しつこいですが、ここで漏れがあると後から困ったことになる可能性があるので、このリスクの抽出が一番重要になります。
リスクが抽出できたら、そのリスクがどれだけ大きいのかを考えましょう。
リスクの大きさは、一般的には
リスクの大きさ = 影響度 × 発生確率
で考えられます(実際はいろいろな計算方法がありますが一番簡単なものを紹介しています)。
リスクの影響度
影響度とは、それが発生したらどれくらいの影響が及ぶか?をランク分けします。
例えば、損害額で考えたとき損害額が大きいとポイントを大きくしていきます。
- 損害額~001万円未満:1
- 損害額~010万円未満:2
- 損害額~050万円未満:3
- 損害額~100万円未満:4
- 損害額~100万円以上:5
というように、ポイントを決めておきます。
影響は何にするか?とか、ポイントの内訳は自分で自由に決めていきます。
発生確率の考え方
次に、発生確率のランクを考えます。
発生しやすいものには、ポイントを高くして、発生しにくいものにはポイントを低くするようにつけていきます。
- 確率~01%未満:1
- 確率~10%未満:2
- 確率~20%未満:3
- 確率~50%未満:4
- 確率~50%以上:5
といった具合に分類します。
リスクの評価方法
一番簡単なリスクの評価方法は、
リスクの大きさ = 影響度 × 発生確率
としました。
例えば、火事が発生した場合のリスクを考えると、火事の影響度は損害が100万円以上するので5になります。発生土は1%未満なので1です。
火事のリスク = 影響度 × 発生確率 = 5 × 1 = 5
といった具合に評価します。影響度の表をどうするか?発生確率の表をどうするか?それぞれのリスクをどう評価するかは、勘と経験がいると思います。
また、当然ながら一般的にすべてのことにおいてこれらの評価を簡単にできるわけではありません。
ここで重要なこととしては、
すべてのリスクを数値で評価することはできないけど、どれくらいの影響度でどれくらいの確率なのか?を考えて、影響と確率が大きいものから対策していく必要がある。投資家や経営者は、これらのリスクの影響度と発生確率を頭の中で過去の経験から判断し、リスクが大きいものを確実に対策している
ということです。勘や経験などが大切になってくるのですが、常にこういう着眼点で行動していると徐々に慣れてくると思います。
3)リスクが大きいものを対策する~リスクヘッジの考え方
ここまで来たら、
- すべてのリスクを洗い出す
- リスクが大きいものが出てくる
と思います。
リスクを上げていけばきりがないのですが、このように影響が大きくて発生する確率が高いリスクから対策していくのがお勧めです。
逆に言うと、影響が小さくて発生する確率が小さいリスクに対しては、無視してもよいと判断できるかもしれません。
すべてのリスクに対して対処することは不可能なので、影響度が大きく発生しやすいリスクに対しては確実に対処することが重要となります。
リスクに対する対策を考えよう~リスクヘッジ
リスクに対して対策を考えることがリスクヘッジなので、ここを全力で考えましょう。
リスクヘッジを考える方法としては、主に2つあります。
- 影響度を下げる
- 発生確率を下げる
です。対策でこのどちらかを下げられれば、リスクを下げることが可能となります。
不動産投資に対するリスクヘッジ
たとえは、火事になるかもしれないというリスクに対しては保険に入ることがリスクヘッジになります。これは、発生した時の影響を下げる対策です。
雨漏りしているかもしれないに対しては、専門家によるチェックなどがあります。これは今後発生する可能性を下げる対策となります。
また、内戦がおこるに対しては、今の日本で内戦がおこる確率はほぼないと思われるので、無視してよいということになります。
このように、リスクを書き出して対策をしていくことで、着実にリスクを減らして万が一の時に備えることができます。
リスクヘッジとは何か?対策などのまとめ
ここまでリスクとリスクヘッジに対する考え方と、具体的なリスクに対する対処方法をまとめました。
- リスクをすべて洗い出す
- 影響度と発生の確率を考える
- リスクが大きいものを対処する(リスクヘッジ)
投資に限らず、リスクを明確にして、影響度の大きいものから対策していくことで、不測の事態になる可能性を減らすことができます。
さまざまな決断において、リスクに対処できることが安定して豊かな人生を送るうえでとても重要なことだと考えています。
リスクに関して書いている記事があるので、ぜひ見てみてください。
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