不動産投資家のもふです。
2014年に静岡県にアパートを2棟購入し、2017年にアパートを売却した体験談をまとめました。
なぜ不動産を売却しようと思ったのか?どうやって売却したのかなど、まとめています。
あなたがもし収益不動産をお持ちの場合、売却するかどうか非常に悩んでいると思います。
高値で売却できるか?もっと値上がりしないか?売却したら家賃が入らなくなるが大丈夫か?
そういった疑問に僕も直面しました。悩んでも答えはなく、とても悩ましいですよね。。
特に2018年になり、かぼちゃの馬車問題で発覚した不正融資問題が公になり、銀行が融資をしなくなったため収益不動産の価格が明らかに下落してきました。
そして2021年の今となっては、コロナウイルスなどの影響もあり今後の不動産価格の先行きもよくわからない状況です。
この記事では、僕がどういう考えてアパートを売却したのか?
2014年に3500万円で買ったアパートを2017年に5300万円で売却できたのか?などをまとめています。
僕と同じようにアパートを保有されている方や、これからアパートを購入しようとされている方の参考になれば幸いです。
売り方によって、売却価格が大きく変わるので、高く売る方法についても解説しています。
もくじ
売却したアパートのスペックと思い出
2014年7月に個人で収益不動産を購入。不動産投資家デビューした思い出の物件です。
しかし、様々理由で2017年3月に売却しました。たったの3年弱です。
5年未満なので、短期譲渡になり税金が39%もかかってしまいます。
静岡県の富士山のほうにある築20年くらいの軽量鉄骨のアパート。
利回り20%近く出ていて2014年に購入し、満室で経営していました。
15年の融資期間にもかかわらず、キャッシュフローが6%弱も出ていた超優良物件でした。
「どうして思い入れの強い1棟目を売却したのか?」
っていろいろな投資家友達から聞かれました。なぜ売却したか不思議に見えたようです。
僕自身、1棟目のアパートということもあり思い入れもあります。退去が出たり、リフォームが発生するたびに何度も現地に行って部屋を確認しました。手放すのはさみしい思いもあるので、もちろん持ち続ける選択肢もありました。
しかし、なぜ僕が売却を判断したのか?どうやって売却したのかなどをまとめています。
1)不動産投資物件価格の下落を感じていた
2014年以降価格が上がりっぱなしだったのですが、2016年秋くらいから利回りが高い木造や軽量鉄骨の物件を見かける事が増えてきました。
不動産投資家は日々物件情報を見続けているので、不動産の価格が上昇してきたか?や、不動産価格が下落してきたかどうかはなんとなく感覚的にわかってきます。
そして、実際に不動産屋さんに資料を請求する数が増えてきたのです。
ってことは、それだけ物件の価格が下がって、検討に値する不動産が増えてきたということを意味します。
このくらいに時期の少し前あたりから、スルガ銀行が木造や軽量鉄骨などの物件に融資を出しにくくなってきたので、物件の価格が徐々に下がってきていたのでした。銀行が融資を出さなくなると、不動産を購入できる人が減ってくるので不動産の価格は下落する傾向にあります。
なので、僕が持っている自分の物件もそのうち価格が一気に下落する可能性があると感じました。
そんなことが頭によぎった瞬間でした。
2)銀行から物件が評価されず融資の足かせだった
不動産の融資を銀行に相談に行って、僕の資産を評価していただいたときに聞いたのですが、僕が保有していたアパートが耐用年数を超えていたので、メガバンクなどの銀行から物件の担保評価が全然でない状況でした。
融資は土地値くらいしか受けていなかったのですが、僕のアパートの銀行評価額はそのはるかに下だったようです。
このアパートを保有していることで、かなりの信用棄損を起こしていました。
僕のアパートの市場価格は、利回り12%で満室なので5000万円くらいの価値はありました。そして土地の固定資産評価が2500万円くらいで、融資残高が2500万円くらいなので、僕としては含み資産となってプラスの評価になると思っていました。
しかし実際には、耐用年数を超えているので銀行の評価は土地しか見てくれていませんでした!
土地値の2500万円にさらに掛け目をいれた値で見ているようで、ざっくり1000万円くらいしか評価されていない様でした。
つまり融資残高は2500万円あるのに、不動産の価値がたったの1000万円しか評価されないのでマイナス1500万円です(笑)。
今回のアパートみたいに、市場では5300万円で売却できるアパートも、耐用年数を超えていると1000万円としか評価しない銀行があります。物件を買い進めていくためには、自分の保有物件の銀行評価額がいくらくらいなのかを抑えておくことが大切です。
これはかなり想像外でした。市場では5000万円近くで売買されているのに、銀行はたったの1000万円くらいでしか見てくれないのです。
驚きの事実!(りそな銀行では、耐用年数を超えていると物件の価値は0、収益も0、負債だけ見るみたいな超厳しい運用になっているという話を聞いたことがあります)
こんな感じなので、メガバンクなどではこの物件が足かせになって他の物件に融資が付きにくい状況でした。
これを解消するには、売却しかありませんでした。
ちなみにこの耐用年数を超えている物件の評価が全くでないで融資の足かせになる話は、大阪の超メガ大家さんのEさんからもお伺いしました。。
3)すぐアパートを売却した時と、長期譲渡で売却したケースで手残り金額を比較
今売ったほうが得なのか?保有したほうが得なのか?とても難しい問題だと思います。
こういう時は、具体的に計算することがお勧めです。
- 今、5300万円で売却できた場合
- 長期譲渡税(20%)になる2020年に売却した時
を実際にシミュレーションしてみました。
仮に3年後に4000万円で売れた時(手残りのお金を含む)と、今5300万円で売れたのが同じ手残りになる計算となりました。
2017年に入り物件価格がさらに下がってきているのを感じていたので、3年後に4000万円で売れるかどうか不安でした(2018年7月の今、ここまで融資が厳しくなることまでは想定していませんでしたが)。
オリンピックが終わって市場が崩壊しているかもしれないことも考慮すると、3年早く多額の現金を手にし、マイナス評価の物件を整理した方が遥かに今後の経営としての効率がよく、機会損失がないと判断しました。
アパートを高く売却した方法
物件の価格が下がっているし、短期譲渡所得税で39%の税金を払ってでも早く売却したほうがお得ということ考えに至ったので、売却活動を始めました!
売却方法は一般媒介契約にして、2~3社に売却をお願いしました。地方でプレミア物件でもないため、普通にネットに出してもらい募集かけました。
物件の売却方法については下記の記事でまとめているので、高く売却されたい方はぜひ見てみてください。
当初、5600万円で1年くらい売りに出していたのですが、なかなか売れずに放置していました。2017年に入り、5300万円に価格を下げたところ購入希望される法人が現れ、物件を購入していってくれました。
短期で売ろうとすると価格を下げざるを得ないので、ある程度長期スパンで売りに出したほうが高く売れる可能性は高くなりますね。
物件売却の結果を振り返ってみて
利回り20%の物件を売却して1年経ち、2018年7月の感想です。
結論として言うと、売って大正解でした。
不正融資問題で、想像以上に銀行融資が厳しくなり、融資がとにかく出にくくなっています。地方の木造や軽量鉄骨の価格は下がり続けています(2019年7月現在、より下がってきました)。
そのため、1年前よりも軽量鉄骨のアパートの価格は顕著に下落してきています。
今後、さらに下がる可能性があると予想しています。
物件を売却したことにより、手元キャッシュがかなり増えました。このキャッシュと、信用棄損していた耐用年数越えの物件を売却したことにより、メガバンクで融資を受けて築16年のRCを買うことができました。
耐用年数を超えた銀行評価でない物件を、積算価格以下で耐用年数が30年残っているRCをメガバンクで購入できたのは、とても大きな飛躍だと思っています。
- 現金がかなり増えた
- 信用棄損状態の物件がなくなり、銀行評価が良くなった
- 物件の価格下落が想定以上に進んだ
2021年の今振り返ってみる
やはり今振り返ってみても、このタイミングで売却して信用棄損を解消し、多額の現金を手にしたことは大きな飛躍のきっかけになりました。
この後は、
- 現金が多額にある状態
- 信用棄損してなく自己資本比率が高い状態
- ブログやYouTubeなどの収入が増えて債務償還年数が短くなった(債務償還年数の解説はこちら。銀行融資で超重要な概念です!)
効果があり、銀行から融資を断られることが無くなりました。
アパート売却のまとめ
私自身、アパートを売却するかどうか悩みましたが、振り返ってみると物件を売却して良かったと思っています。
一方で、都内の住居用のマンションの価格は上がり続けています。
区分マンションの価格はどんどん上がっていっています。
物件の売却の可能性がある方は、一度、自分の物件を査定に出してみて、どれくらいの価格になるか見積もって今後の賃貸経営の目安にできるのでおすすめです。
※例えば3000万円で買ったマンションが4000万円になっている可能性もありますし、逆に2000万円になっている可能性もあります。その価格によって、大きく人生が変わりますよね。。
一括売却査定サイトで売却する
不動産を売却する際は、不動産の一括売却査定サイトで査定して売却するのがおすすめです。
- 複数社に一括で査定できて楽
- あなたの不動産の価格がいくらくらいなのか、簡単に比較できる
- 価格が折り合えば、そのまま売却を依頼できる
- 売却されるまで、完全に無料で依頼できる
物件を売却する可能性がある方は、まずは売却査定サイトで売却の査定を出してもらい、あなたの不動産がいくらくらいなのかを見積もってもらったほうが良いです。もし住宅ローンより高く売れれば、思わぬ収入が入るかもしれません。あこがれの好きな車やバッグなど購入できるかもしれませんね。
一方で、住宅ローンよりも高く売ることが難しい場合は、含み損を抱えていることになります。将来の人生計画にも影響してしまうので、保有する不動産の価格を知っておくことはとても大切です。
売却を考えられている方は、売却の査定に出してみてもいいでしょう。
野村不動産に依頼する
大手の会社に見積もりを出されない場合は、野村不動産に見積もりを出してみるのがお勧めです!。顧客満足度も1位で集客力も1番なので、より高く売れる可能性があるからです。
特に、リーマンショックの2010年前後に自宅やマンションを購入された方は、かなり価格が上がっている可能性があります。
アパートを売却した体験談
実際にアパートを高く売却した体験談をまとめました。不動産の売却は、どうやって売却するかによって大きく価格が変わってきてしまいます。
少しでも工夫して高く売れることをお祈りします。
皆様が保有される不動産が高値で売却でき、今後のさらなる飛躍のきっかけになればうれしいです。