
この記事では、そんなお悩みに不動産投資家のもふがお答えします。
2014年から不動産投資を開始しており、今まで4棟購入し、個人と法人で不動産賃貸業を行ってきています。個人での確定申告や、法人での決算も何度も税理士さんに依頼してきており、メリットやデメリットなどたくさん思うところがあります。
当初、僕も悩んでいました。お金がかかるから自分でやろうかな?でも大変かな?とかとかとか。やったことないからどうしたらいいのか判断もつかないんですよね。
この記事では、自分で確定申告を行う場合と、税理士さんに依頼する場合のメリットデメリットをまとめています。あなたにどちらがぴったりなのか比較してみてください。
動画でも解説しております。
もくじ
不動産投資の確定申告を税理士さんに依頼するか?
確定申告を行う方法は主に3パターンあります。
- 自分で確定申告を行う
- 記帳は自分で行い、確定申告を税理士さんに依頼
- すべて税理士さんに依頼する
それぞれメリットとデメリットがあるのですが、僕がお勧めするスタイルとしては、2番目の記帳は自分で行い確定申告を税理士さんに依頼する方法です。
具体的には、以下のような流れになります。
- 税理士さんと顧問契約を結ぶ
- 減価償却とか難しい設定は税理士さんに依頼
- 日々の帳簿への記入は自分が行う
- 確定申告は税理士さんに依頼する
なぜこの方法がお勧めなのかというと、
- 記帳することで複式簿記に詳しくなれる。
- 簿記は経営者として必須のスキル
- 記入することで、決算書の内容の理解が深まる
- 確定申告の書類は時間がかかり付加価値がないので税理士さんへ任せる
- 税理士さんのハンコが押してあることで、銀行などに信頼感を得られる
- 財務状況など税理士さんに相談できる。ミスを減らせる
- 合法的な節税方法を教えてくれる
- 税務調査に入られたときに対応してくれる
のためです。これらの理由を解説していきます。
自分で帳簿に記帳することで、簿記に詳しくなれる
僕はガチの理系出身なので簿記についての知識は皆無でした。しかし、株をやっていたので決算書の分析はできる状況で、そこそこ詳しい自信がありました。自分で記帳することで、もっと深い知識を身に着けようと思い始めたのですが…
複式簿記の記入方法が想像以上に難しく、かなり手こずりました…ネットで調べたり本を買ったり、税理士さんに聞いてみたりして試行錯誤して自分の会社の帳簿を付けていきました。でも、その一つ一つの地道な作業を通して、決算書のB/S(バランスシート)やP/L(損益計算書)がどのようにして出来上がるのか詳しく理解できるようになったのです。
これは会社を経営するうえで非常に大切なことで、この知識があることで銀行に対して自分の会社の決算書の解説をスムーズにすることができています。もし自分で記帳していなかったら、ここまで詳しくなれなかったと思います。時間はかかって苦戦すると思いますが、自分で記入することによるリターンは計り知れないものがあります。
個人的感想ですが、簿記の資格は必要ないです。むしろ、経営者には簿記の資格は必要なく、概念的なところを押さえておけばOKだと思っています。細かい処理の計算方法などは専門家に任せればよく、経営者は大きな枠組みで物事をしっかりとられることが重要だと考えています。
確定申告を税理士に任せることで忙しいサラリーマンや経営者の時間の節約になる
サラリーマンや経営者は、何に自分の時間を使うかが非常に重要になります。付加価値を生んで自分にしかできないことに時間を使うのが重要だと僕は考えています。そういった目で見たときに、確定申告を自分で行ったり、細か税法について税務署などで確認するのは時間がもったいないです。
税金の細かいことは専門家に任せておいて、経営者は会社の経営に注力するべきです。ほかの人に依頼できることは、どんどん依頼してしまいましょう。
また、税法は毎年変わっていっており、常に最新の税法をキャッチアップするのはとても困難な状況です。おじいちゃん税理士さんは、ついていけていないという話も聞きます。自分で調べて対応するのではなく、依頼するようにしたほうが効率的だと考えています。
確定申告書に税理士のハンコが押してあることで信頼性が高まる
日本の税金は、「申告納税制度」といわれています。
国の税金は、納税者が自ら税務署へ所得等の申告を行うことにより税額が確定し、この確定した税額を自ら納付することになっています。これを「申告納税制度」といいます。申告納税制度では、申告をしなければならない人が申告しなかったり、申告期限を過ぎてから申告すると、「加算税」や「延滞税」が課される場合がありますので注意してください。
つまり、納税者が申告した内容に対し、税金を支払っています。
もし自分一人で確定申告をして納税したとしたら、その申告をした内容が正しいかどうかを誰もチェックしてないことになります(税務調査が入った場合に初めて指摘される)。
銀行から見た場合、本当にこの確定申告書は正しいのか?と心配される可能性があります。これがどれくらい融資に影響されるかはわからないのですが、確定申告書がほかの人のチェックを受けていないというのは不安が残るでしょう。
一方で税理士さんのハンコが押されている場合は、税金の専門家の税理士さんが申告書の内容を厳しい目でチェックしてOKという判断がされており、銀行も決算書の内容を信じることができます。
そのため、銀行から融資を受けたいという場合は、自分で確定申告をするよりも税理士さんに確定申告をしてもらったほうが若干有利に働くと僕は考えています(どれくらいかはわからないのですが)。
また、確定申告書の内容にミスなどが見つかった場合、銀行はほかの結果もミスがないか?というのと疑い始めると思います。税金の細かいところの考え方など、ミスなく確定申告を行うのが難しい場合は税理士さんに依頼したほうがいいでしょう。
経営状況を税理士さんに相談できる
不動産賃貸業に限らず、一人で事業を行っている会社の社長は孤独な存在です。会社の財務状況や決算の内容などを誰にも相談することができず、一人で孤独に会社を経営しないといけない場合が多いです。
自分一人だと、判断を間違える場合もあると思いますし、客観的な意見を聞いてみたいと思われるかもしれません。そういったとき、税理士さんは最高のパートナーになってくれます。会社の財務状況をすべて把握しており、さらに他社の財務状況や経営状況も把握しているため、客観的な意見やアドバイスをもらえることが多いです。
特に僕はこの部分を重視していました。銀行から融資を受けるためには決算書をしっかりと作り込まないといけません。その時に、どのような決算書をどうやって実現していくかについて、税理士さんによく相談していました。この時の自分の考えを後押ししてくれたので、安心して自分の経営方針を突き進むことができました。
なので、税理士さんを選ぶときには、しっかりと財務内容を把握して、経営状況の相談に乗ってくれる税理士さんがお勧めです。
- 財務状況を把握しているので、相談しやすい。
- さまざまな会社の経営状況や決算書の内容を把握している
- 客観的な意見をもらえる
税理士さんが合法的な節税の方法を教えてくれる
節税方法というのは、グレーなものからブラックな方法まで様々な方法があります。税理士さんは、税金の専門家なので様々な方法の節税方法を把握しています。厳しい税理士さんは、完全にホワイトな内容しか教えてくれませんが、「xxの節税方法は、税務調査で指摘される可能性もある」というようなことも教えてくれる場合があります。
「可能性」というのは、税務調査は調査官次第で大きく対応が変わってしまうんですよね。。なので、指摘されるか、指摘された場合どのような対応になるのかなどは予想できないんです。それも踏まえて、そういうリスクが若干あるというようなことを教えてくれる場合があります。
僕も開業費用など知らなかった節税方法を教えてもらい、とても助かりました。こういう知っているか知らないかで大きく変わる内容もたくさんあるので、詳しくない方は税理士さんに相談したほうがよいでしょう。
税務調査が入った場合、税理士さんが対応してくれる
個人や法人でしっかりと決算書を作って確定申告をしていたとしても、ある一定の確率で税務調査が入る場合があります。税務調査とは、調査機関が税金が正しく申告されているかを帳簿など照らし合わせてチェックする調査のことです。
税務調査の時、個人で税務調査官とやり取りするのはとても厳しいものがあります。僕もすらすらと答えられるかわかりません。。そういったとき、税理士さんに依頼していれば、税理士さんが対応してくれます。
税務調査は数%くらいの確率で行われていますので、「自分は規模が小さいから入らない」と思われている人にも調査が入ったことを聞いたので、日ごろから正しい税金の申告が大切になってきます。
平成26年の統計では、税務調査は法人の場合で3.2%、個人は1.1%しか調査が実施されていません。法人個人合わせても4.3%です。
確定申告を税理士さんに依頼するデメリット
税理士さんに依頼するデメリットは、依頼費用が掛かることくらいしか思いつきませんでした。
お金はかかってしまうのですが、それをはるかにし上回るリターンがあるので、依頼したほうが良いと考えています。記帳は自分で行うなどすると、若干安くすることは可能です。
でも、価格が安い税理士さんはそんなに詳しく決算書などを見てはくれないので、安すぎるのも問題だと思っています。
確定申告を税理士さんに依頼したほうがいいまとめ
ここまで、確定申告を税理士さんに依頼するメリットを解説してきました。
経営者の強力なパートナーになってくれて、無駄な時間を取られることもないので税理士さんに依頼するのがお勧めです。いい税理士さんに巡り合えるといいですね。
- 税理士さんと顧問契約を結ぶ
- 減価償却とか難しい設定は税理士さんに依頼
- 日々の帳簿への記入は自分が行う
- 確定申告は税理士さんに依頼する
- 記帳することで複式簿記に詳しくなれる。
- 簿記は経営者として必須のスキル
- 記入することで、決算書の内容の理解が深まる
- 確定申告の書類は時間がかかり付加価値がないので税理士さんへ任せる
- 税理士さんのハンコが押してあることで、銀行などに信頼感を得られる
- 財務状況など税理士さんに相談できる。ミスを減らせる
- 合法的な節税方法を教えてくれる
- 税務調査に入られたときに対応してくれる
税理士さんを探すときは、複数の税理士さんに相談しよう
税理士さんを探すとき、不動産に強い税理士さんを探す必要があります。
相談するのでしたら、近所の不動産に強い税理士事務所に行ってもいいですし、ネットで無料で相談することもできます。

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