この記事ではそんな疑問にお答えします。
残念ながら、今のまま進むと年金制度は破綻してしまうことが目に見えています。現状ですら、平均的な高齢者は年金だけでは毎月5万円の赤字になっている状況です。
このまま少子高齢化が進むと、間違いなく維持できなくなるでしょう。
金融庁からの議事録がニュースになっていますが、本当にその通りだと思います。
人口の高齢化という波とともに、少子化という波は中長期的に避けて通れない。前述のとおり、近年単身世帯の増加は著しいものがあり、未婚率も上昇している。
公的年金制度が多くの人にとって老後の収入の柱であり続けることは間違いないが、少子高齢化により働く世代が中長期的に縮小していく以上、年金の給付水準が今までと同等のものであると期待することは難しい。
今後は、公的年金だけでは満足な生活水準に届かない可能性がある。
年金受給額を含めて自分自身の状況を「見える化」して老後の収入が足りないと思われるのであれば、各々の状況に応じて、就労継続の模索、自らの支出の再点検・削減、そして保有する資産を活用した資産形成・運用といった「自助」の充実を行っていく必要があるといえる。
私は投資家で株式投資や不動産投資で純資産1億円以上築くことができました。その知識をもとに、この記事では年金が足りないとはどういうことなのか?
将来、どのような資産形成をするのがお勧めなのかを解説していきます。
Youtubeでも解説しています。
もくじ
年金は破綻する3つの理由。資産運用の準備をしよう
年金の制度は、すでに年金だけで生活できるお金を支給することができず、年金の受給年齢も60歳から65歳に引き伸ばされました。
今後、少子高齢化が進み年金の負担はますます重くなることは間違いありません。
ますます年金制度を維持できなくなり、破綻に向かうと予想されます。
今後、年金制度が維持できない理由として
- 少子高齢化と平均寿命の増加
- 平均収入の低下と社会保険料負担の増加
- 貯蓄を貯められない
ということになります。
国が年金だけでは足りないと認めた
金融庁が年金だけでは豊かな生活ができないので、各個人が年代別に金融の知識を身に着けて自分で稼ぎましょうという指針を出し、朝日新聞がまとめて話題になりました。
これによると、
- 早い段階から積立を行う
- 退職を伸ばしてもっと働く
- 老後も資産運用して資産の減少を遅らせる
が大切と説明しています。
すでに年金を切り崩して生活している
一方で、高齢者はすでに年金だけでは生活できず、毎月5万円の貯蓄から取り崩して生活している状況です。
収入も年金給付に移行するなどで減少しているため、高齢夫婦無職世帯の平均的な姿で見ると、毎月の赤字額は約5万円となっている。この毎月の赤字額は自身が保有する金融資産より補填することとなる。-金融庁 金融審議会ワーキンググループ(第23回)-より
現時点でも貯金を切り崩さないと生活できないにもかかわらず、十分な貯蓄を蓄えることがさらに困難となっており、将来に生活保護世帯が爆増することでしょう。。
日本は世界トップクラスの高齢者が働いている
日本の65歳~69歳の労働率は、すでに世界の中でも格段に高い割合で働いていることがわかります。
年金だけでは生活できずに働いているのか、働きたいから働いているのか、他の国よりも元気な高齢者が多いのかなど原因は様々だと思いますが、すごい水準です。
さらに雇用延長などを考えているようですが、現時点でも世界トップクラスなのにまだまだ高齢者を働かさざるを得ない状況というのは問題な気がします。
こういったことから、今後の年金制度は破綻に向かっている状況であると予想しています。
データを見つつ、詳しく分析します。
1)少子高齢化と平均寿命の増加~年金が破綻する理由
日本は年々長寿命化していることがデータからわかっています。
平均寿命の増加と、いびつな年齢分布
1995年の推計では、60歳の方が95歳まで生きるのは14%でしたが、2015年では25%まで増加しています。また、平均寿命も年々伸び続けている状況です。
平均寿命が伸び続けるということは、年金を支給する機関が伸び続けるということで年金の負担が大きくなることを意味しています。
一方で働き盛りの世代は減っており、一人一人が支える高齢者の数は増え続けていく状況です。
2015年は高齢者の数と働き手の人数は同じくらいなのですが、2050年ではさらに働き盛りの層が減り、高齢者が増える推計になっています。。
ヤバいとしか言いようがないですね。。これを支えられる見込みはないでしょう。
出生率が低下し続けているため年金の負担は増え続ける一方ですが、さらに平均寿命は延びているので老人も増えている状況です。
平均収入は低下を続けるにもかかわらず、社会保険料の負担は増加し続けています。
認知症の増加
認知症の方の増加も問題となっています。90歳以上では、半数以上が認知症を患っているデータとなっています。。
2)社会保険料の増加と平均年収の低下~年金が破綻する理由
少子高齢化によって年金や医療費などの負担が増えているため、社会保険料の負担が年々増加しています。
例えば、平成元年には8.95%の負担でよかったものが、平成26年だと14.92%まで増えています。
さらに増え続けているので、仮に給料が変わらないとしても年金や健康保険などの天引きが増えるので、手取りのお金が減っていくことになります。。
サラリーマンの平均年収は上がっていないにもかかわらず、社会保険料の増加し続けていくことは、消費に使えるお金も減ってくるため、経済に対しても悪影響を与えていきます。
このまま社会保険料を上げ続けるわけにはいかないため、どこかで上限が来ると思います。そうなると、年金の財源を確保することができずに年金の支給額を減らすしか解決方法がなくなってしまうのが予想されます。
3)貯蓄も十分にできていない~年金が破綻する理由
仮に現在の年金水準で、月に約5万円足りないとしたら年間60万円必要となります。20年間生活するのなら約1200万円で、30年なら約2000万円も必要となります。
この金額を貯めるのは至難の業で、今の普通の世帯ではこれだけの貯蓄を貯められない状況です。
退職金の支給額も減少中
さらに退職金の支給額も年々下がっている状況です。また、いくらもらえるのか把握していない方が大部分で、老後の人生設計ができていない状況です。
すでに貯蓄が足りていない
メットライフ生命の調査によると、老後の備えとして十分な資産と想定している金額と、実際の貯蓄額の差は2000万円くらいあると算出されています。
年金の破綻に向けて、各個人が何をするべきか?
何でこんな状態になってしまっているのか?政治が悪いのか?政府が悪いのか?役人が悪いのか?
…という問題はありますが、そこを議論しても簡単には解決できることではありません。たぶん、解決することはできずに年金は崩壊する方向へ向かっていくでしょう。
個人個人がどのように将来に備えるべきなのか?が大事になり、僕は今後どのようにして資産を築くか?ということを常に考えています。
一般的な資産を築く考え
資産寿命(資産が0になるまでの年月)を伸ばすための取り組みとして上位なのは、現役で働く期間を延ばすことや、生活費の節約を心掛けるというところがトップに来ています。
高齢になっても働き続けたり、少ない年金で生活するために生活を切り詰めて節約するのはとても厳しい老後になるでしょう。。
年金で足りない分は資産運用して資産を築こう
先ほどのグラフを見ると、金融や資産形成の知識を身に着けると回答された方は、14%しかいらっしゃいません。。
資産運用は複利で運用することによって、どんどんと資産が増えていくメリットがあります。そのため資産運用は若いうちから行うことがとても重要になります。
若いうちに資産形成して複利で貯蓄し続けた方と、何もせずに散財した方とでは30年後に大きく変わってきます。
早いうちからしっかりと金融知識を身に着けて、実際に投資などで資産形成を行うことをお勧めします。
「もふもふ不動産」のブログでは、複利の力をうまく生かす方法をまとめているので、参考にしてみてください。
年金で足りない分は副業で自分で稼ごう
資産運用するのもおすすめですが、単純に収入を増やすこともおすすめです。
働いてお金を稼ぎ続けるのは大変なので、資産収入を作って不労所得を増やすというのがお勧めです。
不労所得というと怪しいイメージがあるのですが、僕が言っている不労所得とは短時間の作業で大きな収入が入るビジネスになります。
僕自身、不動産投資、ブログ、YouTubeをおこなっており、これらで1ヵ月250万円くらい稼げるようになってきました。
今はまだ不労所得と呼べるほど働いていないわけではないのですが、不動産の数やブログの記事数やYouTubeの動画数を増やしていくことで、作業時間をどんどん減らし、収益はどんどん増えていくように頑張っているところです。
簡単ではないのですが、資産となる収入を自分で築く方法を解説しているので参考にしてみてください。
ワーキンググループの報告書が公表。表現が緩和されている
2019年6月3日に金融審議会の「市場ワーキンググループ」の報告書が公開されました。5/22の報告書案と比べると、表現がマイルドになっていることがわかります。
金融庁、わずか10日で削除「年金の水準が当面低下」などの表現
金融庁が3日にまとめた「高齢社会における資産形成・管理」報告書は、金融審議会で先月22日に検討された当初案から「的年金の水準が当面低下することが見込まれている」などの表現が削除されている。
立憲民主党の蓮舫副代表は10日の参院決算委員会で、「わずか10日で削除されているのはなぜか」と追及。金融庁は「客観的に修正することが望ましいということで、より客観的な表現ぶりに改めた」と説明した。蓮舫氏の「金融庁は年金が下がるという認識で審議会を進めた」との指摘に対しては、「公的年金の在り方について審議をしたものではない」と釈明した。
これに対し、蓮舫氏は「結果として『ためろ、もっと働け、そして2000万円足りない』と具体的な数字を出している。とても100年安心じゃない」と批判した。【野原大輔】
公的年金の水準が当面低下することが見込まれている」などの表現が削除されている。-毎日新聞より-
麻生大臣が、報告書を受け取らない対応など問題になりつつある。
問題が大きくなり国会などで野党から追及されつつあり、大きな問題になりそうな感触です。今後の動向を見守りたいです。
年金は破綻する3つの理由。資産運用の準備をしよう!まとめ
ここまで、年金制度が将来破綻して行く理由を解説し、それに備えるために資産運用して貯蓄を増やし、さらに自分自身でお金を稼げるようになろうということを解説してきました。
少子高齢化が進み日本の未来は真っ暗だ…という残念な気持ちになってしまうような内容で申し訳ないのですが、これは事実です。
近い将来、もっともっと厳しいことになるでしょう。
そうなって右往左往する前に、事前に準備して計画をすることで、より豊かな老後を送れる可能性があります。
Youtubeでも解説しています。