大家族大家
子供や祖父母、兄弟等16人家族で同じ屋根の下に住んでいる。(まだ増えそう、、、)子供達の教育費を稼ぐ為に日々事業や投資活動に勤しんでいる。自分の部屋は無い。国内外の不動産、太陽光発電投資を中心にペーパー資産への投資、社会保険分野(年金、助成金、給与等)や複数の個人法人を最大限に活用した将来を見据えてのキャッシュフローの構築を実践中。そのノウハウを多くの人に共有していきたいというのが最近の想い。(大家族大家さんのコラム一覧)
大家族大家です。今回は家賃以外の収入を得る方法第三弾として、所有物件の駐車場の積極的な活用方法についてご紹介していきます。
賃貸物件の中でもファミリータイプの物件ではほとんど駐車場が付いています。特に地方によっては各部屋に対して2台ずつ設置してあることもあります。むしろ2台は当たり前で3台以上駐車できることをアピールポイントにしている物件まであります。
しかし様々な物件を見ていると、駐車場の区割りがイマイチで収益の機会を逃している物件もちらほら見かけます。これまで改善して来た事例を紹介させていただきます。
もくじ
敷地内の空きスペースを駐車場にする
1つ目は敷地内の歩行者用通路が広すぎる場合です。駐車場1台分につき必要なスペースは普通車であれば幅2.5m、奥行き5mぐらいだと思います。
物件によってはこれに近い幅が歩行者用通路になっていることがあります。私が数年前に購入した5F建20戸の単身向け重量鉄骨の物件がこのパターンでした。
20戸もあるのですが、4m幅の道路に4台分だけ駐車場が設置されていました。駐車場を希望する入居者さんがあまり多くなく、近隣に月極駐車場もありましたので、入居付には困っていませんでしたが、その月極駐車場が分譲地として売り出されるという噂も耳にしていました。
物件の通路の空きスペースに駐車場に有効活用した方法
今後の賃貸経営を考えると1台でも多く駐車場を確保しておきたいところです。どうしようか考えながら物件を眺めていたところ、エントランスにつながる通路が目に留まりました。この通路を活かして駐車場をもう1台確保できないか検討してみることにしました。
早速通路を測ってみると2.4mほどありました。そして既に設置されている駐車場の幅を測ってみると2.6mあることがわかりました。幅2.5あればほとんどの車種に対応できるはずなので、駐車場のラインを引き直してなんとか5台分を確保することにしました。
ただし、2.5m×5台にすると、通路が30cmになってしまうので、1台分だけ、幅2.3mの軽自動車用として通路を50cm確保しました。これでも狭いですが、実はこの物件は反対側でも道路に面しており、そちらにも出入り口があるので、物の搬入等はその反対側からできると考えました。
- 4台の駐車場の幅を2.6m→2.5mに!(40cm確保)
- 1台の駐車場の幅を2.6m→2.3mに!(30cm確保)
- 空いたスペースに、駐車場1台増設!
- 年間12万円の収益UP!!
エントランスへの通路はきちんと幅を確保するのが理想ですが、高級物件でも無い場合、駐車場として活用した方が、収益が上がりますし、人が通るぐらいならほとんど幅がなくても問題ありません。
この地域の月極駐車場は月1万円が相場なので、それだけで年間12万円の収益アップにつながりました。
駐車場と建物の間の空きスペースがある場合の対処方法
先ほどお話ししたとおり、ファミリー物件ですと、車を2台所有している家族も多いです。そして1台は軽自動車のことが多いです。
軽自動車の駐車スペースの広さは幅2.3m、奥行き3.6mほどあれば足ります。
この空きスペースを利用して縦列駐車する区画として貸し出します。
ある8戸のファミリー物件で実践したことがあるのでご紹介させていただきます。
この物件には戸数分の8台の駐車場が設置されていました。2台目は入居者さんが近隣で直接借りていたのですが、埋まっていることが多くて対策する必要に迫られていました。この物件を眺めていた時、縦列に2台止めることはできないかと考えました。
今の駐車場は奥行きが6mほどあったので、あと2.6m伸ばせれば計算上軽自動車なら駐車できます。プロパンガス庫の移動や構築物の撤去を行えば4台分は増やせそうです。
雑工事に50万円ほどかかってしまいましたが、軽自動車の駐車代が5000円×4台で月2万円、年間24万円の収益アップになったので、利回りにして48%です。
この地域の物件価格の相場が表面利回り10%とすると、24万円÷10%で物件価値が240万円アップしたことになります。
アップした資産価値240万円-工事費用50万円で190万円の価値を作り出したことになります。
一棟物の収益物件というのは自分の意志で手を入れることができるので、収益アップのポイントを見つけるとすぐに実行できますし、とてもやりがいを感じます。
- 奥行きがあったので縦に2台止められそう
- プロパンガスのボンベを移動したり、構造物撤去で縦列駐車可能に!
- 50万円の工事で4台の駐車場を増設!
- 年間24万円の収益がUP
敷地内の空き駐車場を空きスペースとして外部に貸し出す
敷地内の駐車場の利用率が低い場合についてご紹介します。
私は12戸の単身向けのアパートを所有していますが、実は近年車を持っていない入居者さんが増えてきています。最寄りの駅から徒歩15分です。入居者は全て社会人で収入がある方です。いくつか要因があると思いますが、入居申込書を見ていると収入が少なく車を所有することが難しそうだと感じることがあります。
単身なので、バイクや自転車で充分と感じる方もいるようです。この先利用率が改善する見込みが無いと思われる場合、外部へ一般の月極駐車場として貸し出すのも手です。
駐車場は借地借家法の適用外なので、貸主の都合で解約することが難しくありません。
入居者さんの利用が増えそうだと感じた場合は、解約をすれば問題ないと思います。注意点があるのですが、相続が近い場合相続評価額に影響が出るケースがありますので、税理士さんに相談した方が良さそうです。
空き駐車場をカーシェアの拠点にする
これから研究する必要があると思うのが、カーシェアの普及です。タイムズ、オリックス、カレコ等各社カーシェア拠点を増やしています。
私の住んでいる静岡県でも主要駅付近を中心に住宅街でも増えてきています。タイムズでいうと15分206円(2019年7月時点)なので、ちょっとしたお出かけはカーシェア、遠出はレンタカーと使い分ければ、車が趣味でなければ充分なのかもしれません。
実際利用してみると手続きはとても簡単で、今後多くのユーザーに支持されていくのではと感じました。3年ほど前所有物件でカーシェアの拠点を設置しようと業者さんとお話ししたことがありますが、不調に終わってしまいました。ただ最近の普及状況を見ていると、物件所有者にチャンスはあると思うので、定期的にチェックしてみてください。
バイクの駐車場を設置する
エリアが絞られるかとは思いますが、バイク駐車場を設置するという方法があります。
原付だと自転車と同じ場所に置くことが多いと思いますが、大型バイクだと値も張るので、持ち主は傷つけたくないので、場所を確保したがります。実際私の所有物件でも自動車用の駐車場にバイク1台だけ置いてもらっているケースもあります。
自動車と違い、利用者が少ないので、専用スペースを確保するのには躊躇しがちですが、エリアによってはうまくはまることもあるので、頭の片隅に入れておいてもいいと思います。
空きスペースに駐車場を増設して、お金を稼いだ方法のまとめ
今回は収益物件の駐車場の活かし方という内容でしたが、所有物件をより高収益にするためには、考えられることを1つ1つ実践していくことが肝心です。
限られた土地のポテンシャルを最大限に高めることが賃貸経営者に求められることだと思います。