もふもふ不動産のもふです。僕は不動産投資家でTwitterやYouTubeやブログなどで資産運用や不動産投資について解説しています。
不動産投資に興味がある方も多いと思います。不動産投資は、買う物件さえ間違えなければかなり銀行融資を使うことができ、外注化も可能なので、忙しいサラリーマンにもおすすめなビジネスです。しかし日本は少子高齢化が進み、人口が減少していったり過疎化が進んでいるエリアも増えてきました。
そのため海外不動産に興味を持っている方も多いと思います。
しかし、海外の不動産はいいことばかりではなくもちろんリスクもあります。物によっては日本の不動産よりもはるかにリスクが高い案件もあります。
この記事では、海外不動産のリスクや注意点を解説していきます。
もくじ
海外不動産投資のメリット
海外不動産投資のメリットですとは何でしょうか?一般的に言われるメリットとしては、
- 日本以外なので地理的なリスクを分散させられる
- 日本以外なので通貨(円)のリスクを分散させられる
- 日本よりも値上がりの利幅が大きい
があります。
地理的なリスクの分散
日本以外の国に物件を持つことで、日本の国に何かあった時に影響を受けにくいという利点があります。
日本は地震などの災害も多く、日本に集中して資産を持っておくよりかは、海外に資産を持っておきたい。万が一のリスクに備えたいという富裕層の方はたくさんいらっしゃいます。
円の通貨リスクの分散
また、日本円ですべての資産を持っていると、円に万が一何かあった時に資産を失ってしまうことになります。
そういった万が一のリスクを回避するためにも、海外の不動産を買ってリスクを分散させられるというメリットがありますね。
値上がりの幅が大きい
日本においてもリーマンショックが落ち着いてきた2010年以降は、不動産の価格が上昇しています。
しかし、海外の不動産に比べてしまうと、日本の不動産の価格上昇幅は小さいです。
上記の図は、全米の住宅価格指数と、日本の公示地価の比較になります。この図を見てもわかるように、日本はバブル以降住宅の価格は回復していませんが、アメリカは住宅の価格は上昇しています。アメリカはリーマンショックで住宅の価格が下落しましたが、それでも過去に比べては順調に価格が上昇していることがわかります。
このように、日本の不動産よりも海外の不動産のほうが値上がりが大きい傾向にあります。
新興国になると、より値上がり幅も大きい可能性もあります。
海外不動産のリスクとは?
海外不動産はメリットも大きいのですが、リスクも同じように大きいです。
- 為替のリスク
- その国のリスク
- 銀行融資が難しい
為替のリスク
せっかく海外に不動産を買ったとしても、その国の通貨が下落して円高になってしまったら、儲けが吹き飛んでしまう可能性もあります。海外投資すべてにおいていえることですが、円高になると海外資産が目減りしてしまうので注意が必要です。
カントリーリスク
新興国などでは、国自体に大きなリスクがある場合があります。政権が変わり政策が大きく変更になったり、クーデターがあったり、テロがあったり、法律や税金も変わる可能性があります。
特に新興国ではリスクが大きくなる傾向にあるので、十分に注意が必要です。何かあっても現地のことがわからずに対応できないというケースも聞いたことがあります。
銀行融資を受けるのが難しい
一般的に不動産の価格が高いため、不動産投資を行う場合は銀行から融資を受けて始めるケースが多いです。日本の不動産なら銀行融資を受けやすいのですが、海外の不動産に融資をしてくれる銀行はかなり少ないです。また金利も日本の不動産投資に比べると高いです。
例えば、2019年8月現在、オリックス銀行が不動産担保ローンで海外不動産の購入に融資を出しています(参考:オリックス銀行)。
金利は3.3%~3.6%と高いので、キャッシュフローを得るためにとしては難しいでしょう。
新興国のプレビルドに注意
新興国の不動産投資のセミナーなどを見かけることがあります。
フィリピン、タイ、マレーシア、カンボジア、ベトナムなどのアジアが人気となっており、購入されている方も多いです。
新興国ではプレビルトと言って、建つ前に土地から建物を開発する案件が紹介されることが多いです。
- 日本は人口減少している。xxxは人口が増加中
- この沼地が3年でこんなビルが立ち並び地価が何倍にもなった
- この情報は、現地のデベロッパーから直接仕入れているので割安
- 開発されるのが確実で、かなり確度が高い情報
- 毎年地価が上昇している
など、一見すると儲かりそうに聞こえます。本当なら面白いと思うのですが、、
しかし残念ながら、これらの情報を日本にいる投資家が見抜くことは難しいです。嘘か本当かわからないけど、ちょっとお試しで投資してみよう。そういう方がたくさんいて、失敗している人もいます。
日本の不動産投資で大成功している百戦錬磨の不動産投資家でも、失敗している人がたくさんいます。。百戦錬磨の不動産投資家ですら、海外の不動産では失敗している方が多いのです。投資経験がない初心者に見抜くのは至難の業でしょう。
プレビルドでよく聞く騙される話
不動産投資家で15棟保有されている石川 貴康さんの記事が役に立つので紹介します。
完成しなかったり、想定家賃が想定より取れないなど、トラブル続きです。
さて、そんな私も、試しに海外不動産に投じてみました。その顛末と今思う感慨をお伝えします。
まず、フィリピン。こちらは完成せず。完成予定から3年たった今も完成しません。したがって、だいぶ前に支払いを停止しています。私の知人は損切りで、途中で安く転売した人もいますが、私は逃げ遅れ、今は放置プレイ状態。
次にカンボジア。こちらは完成しましたが、家賃が当初エージェントが言っていた家賃想定と全く違う。月1700ドル取れるといっていたのが、完成時は1100ドル、今は800ドルと半額以下の相場。供給過剰もあって仕方がない面もありますが、僅か数年でここまで下落するのかと驚いています。このカンボジアの私の物件は完成しましたが、長く空室で、収益を生んでいません。収益を生まないため、箱だけ持っているような状態です。
次にバングラデシュの土地。こちらも放置状態。大金を投じた人たちは、買った土地が工場用地に使われたり、モノレールの駅近くになって値上がりしたりで儲けた人もいますが、小金でちょっと土地を買うくらいではだめですね。こちらも収益を生まない、安い土地を持っているだけの状態です。
といった感じで、まったく収益さえ生まない状況です。残念の一言です。試しにごく少額で新興国3か所に投資をしてみましたが、まったく収益を生まず、今は放置状態。こんなことなら、日本の不動産投資の方が収益性も高く、確実です。今では、当面の間新興国に不動産投資はしないことに決めています。
最近は、新興国に懲りたのか、先進国への不動産投資をボチボチ言い始めたエージェントたちがいますが、不動産という特性上、もう海外に視野を向けるのは、余程の富裕層にならない限り、当分の間、取りやめにしておこうと決めました。
–海外不動産投資をちょっとやってみた結果と、勧めない理由(石川 貴康さん)– 不動産投資新聞社より
海外不動産投資のリスク~言葉や文化や法律や税金がわからないので、太刀打ちできない
僕ら不動産投資家は日本語を話すことができて、日本の不動産に詳しく、日本の法律にも税金にも詳しいし、日本のリフォーム会社や管理会社と簡単に意思疎通を取ることができます。
これは当たり前のことと思われるかもしれませんが、海外不動産になるとこのことが当たり前でなくなります。
- 海外の言葉がわからない
- 海外の不動産がわからない
- 海外の文化、法律、税金がわからない
- 海外の会社とやり取りが困難
ということになるのです。もしなんにかあった場合、僕ら不動産投資家は完全に無力となってしまうのです。。
わからない投資とビジネスはやらない
このことが特に重要だと考えています。よくわかっている日本の不動産投資で利益が出せるのに、あえてよくわからない海外の不動産投資に手を出すメリットはほとんどないと考えています。
リベラルアーツ大学の両学長のYouTube動画
両さんも僕と同じような考えで、実際に投資されていろいろ苦戦されていたようです。。
何で現地の不動産をわざわざ手間のかかる日本人に売ろうとするのか?それは無知なカモだからといっています(笑)。無知な日本人からたくさん儲けてやろうということなんでしょうね^^
僕が海外不動産投資をやらない理由
僕もYouTubeで解説しているので見てみてくださいm(__)m
アメリカの不動産投資
アメリカの不動産投資だと、不動産投資家の石原博光さんが有名です。
石原さんは日本の不動産投資で成功されており、「まずアパート1棟買いなさい」の著者としても有名です。
2002年に日本で不動産投資を開始され、2014年にアメリカに永住権を取得。カリフォルニア州ベイカーズフィールドに移住され、戸建て不動産投資をされて生活されています。
日本の不動産投資のプロである石原さんも、アメリカの不動産投資では当初は苦戦されている様子が本や記事に書かれています。
アメリカの不動産投資の体験談や、攻略法をわかりやすく書かれているので、アメリカの不動産投資に興味がある方はぜひ見てみてください。僕も買って読みましたが、日本と全然違う不動産投資の事情が不動産投資家目線で書かれており、かなり勉強になりました!
海外不動産投資の失敗とリスク
ここまで海外の不動産投資の失敗とリスクについて解説してきました。
海外不動産投資はメリットはもちろんあるのですが、それよりもデメリットのほうが大きいという印象です。
海外の不動はわからないことが多々あるので、エージェントの言われるがままに買って、そのままお任せしていると損をする方のほうが多いでしょう。
石原さんのように、アメリカの現地でアメリカの不動産投資を研究し、試行錯誤しながら業者さんとやり取りしてリフォームしたりするというようなケースでないと、成功するのは難しいのではないかと考えています。
海外不動産投資を行う場合は注意しましょう。
不動産投資講座
もふもふ不動産では、無料の不動産投資講座を解説しているので、不動産投資に興味がある方はぜひ見てみてください。